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河野 英仁
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中国におけるソフトウェア著作権

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中国におけるソフトウェア著作権

~ソフトウェア著作権登録件数が10万件を越える~

河野特許事務所 2012年12月10日 執筆者:弁理士 河野 英仁

 

 ソフトウェアも著作物の一つであり、音楽及び絵画等と同様に中国において著作権による保護を受けることができる。中国においてはソフトウェアのコピー品が多く、また転職社会であることから元従業員がソフトウェアを持ち出して他社に転職または会社を設立するという問題も多い。

 

 コピー品または持ち出し品をいざ中国で発見したとしても、「だれが」、「いつ」オリジナル品を著作したかを立証する必要がある。コンピュータプログラムはそもそも改竄が容易であり、確実に「オリジナル」のプログラムが、「いつ」、「だれによって」作成されたかを立証しない限り、中国の人民法院は、証拠不十分として著作権侵害を認めない

 

 このような状況から、近年では中国企業及び外国企業によるソフトウェア登録が急増している。著作権登録をしておけば「いつ」「だれが」著作したかの立証負担が大幅に低減するからである。以下に、中国版権保護センターへのソフトウェア著作権登録件数の遷移を示す。

 

 日本と比較して、中国においては著作権侵害が極めて多く、著作権侵害訴訟は第1審だけで年間3万5千件にものぼる。著作権侵害訴訟を提起する上で重要なのが著作権登録である。訴訟の増加に伴い、登録件数も急増している。最新の統計によれば、2012年上半期において既に、対前年比30.56%増の58333まで増加している。特にクラウドコンピューティング関連のソフトウェアは200%以上増の905となっている。

 

 筆者においても数多く中国のソフトウェア著作権登録を手がけているがコスト及び迅速性の面において魅力的な制度である。また特許権では無効審判によりおよそ30%が無効となるリスクを有するところ、著作権は無効となり得ないことから侵害訴訟において著作権は有効に機能する。筆者の経験でも中国著作権侵害訴訟では敗訴したことがない。

 

 またゲームソフト及びビジネスソフトのコピー品に対しては、ソフトウェア自体の保護に加えて、外装(パッケージ)をも保護しておく必要がある。外装はスキャンし、国家版権局に著作権登録を行っておく。コピー品に悩む数多くの内国外ソフトウェアメーカがソフトウェアと共に外装についても多数著作権登録を行っている。以上のとおり、中国においては特許権による保護と、著作権による保護とのダブルプロテクションを行うことがソフトウェア保護の基本である。

 

                                                                                                                                          以上

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