日経記事;"後継者不足に悩む中小、M&A・外部人材活用"考察 - 事業再生と承継・M&A全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;"後継者不足に悩む中小、M&A・外部人材活用"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

11月19日付の日経新聞に、『後継者不足に悩む中小、M&A・外部人材活用「団塊」の経営者、引退近づく 』 のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関し考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『中小企業の事業承継手法が多様化している。親族に継がせるだけでなく、M&A(合併・買収)仲介サービスを利用して他社に経営を委ねたり、外部の人材を登用したりする例が増えている。

団塊の世代の経営者の引退時期が近づき、後継者問題は従来以上に深刻になっている。経営のバトンタッチが円滑に進むかどうかが中小企業活性化の大きなカギになる。

帝国データバンクの調べでは全国の年商100億円未満の39万7千社のうち「後継者不在」の企業は26万5千社と約67%にのぼる。

今年から団塊の世代(1947~49年生まれ)が65歳に達し始め、引退する創業者が急増するとの指摘もある。後継者がいなければ廃業という形で、資産処分や従業員の解雇を余儀なくされる可能性もある。

特定保健用食品などの効能の実証試験を手がけるエスカルラボラトリーズ(さいたま市)の創業社長だった渡辺国信氏(62)は今年1月、調剤薬局大手クオールに事業を売却した。直近の業績は売上高約7億円、営業利益率20%以上と順調だったが、親族は会社を継ぐ気がなく、ひそかに後継者候補と定めていた役員とも最終的には意見が合わなかった。

仕事が特殊なため外部から後任を迎えるのも難しいと考え、売却を決めた。中堅・中小企業向けのM&A仲介最大手の日本M&Aセンターに買い手企業探しを依頼し、トップと面談した3社の中からクオールを選んだ。約20人の従業員の雇用は維持され、保有株は額面の10倍以上で売れ創業者利益を確保できた。

日本M&Aセンターの2012年3月期の仲介の成約件数(売り案件と買い案件の合計)は前の期比24%増の194件と過去最高だった。今期はそれを更新する勢いだ。

金属熱処理加工の朝日熱処理工業(大阪府寝屋川市)は社外の人材を社長に登用した。現在の青山豊社長(57)は中堅印刷機械メーカーの元役員だ。工場長などを務めた経験を買い、当時社長だった村田茂会長(68)が08年に経営企画の責任者として招き入れた。

村田氏が借入金圧縮に努めたこともあり、同社は自己資本比率83%と業界でも屈指の財務基盤を持つ。それでも長男ら親族は家業を継ぐ意志はなかったという。

ただ、すぐに青山氏に社長を譲ることはせず、経営手腕の「観察期間」を設けた。技術開発の新規プロジェクトや、リーマン・ショック後に低迷した業績の立て直しなどで着実に実績をあげた

青山氏が社長に就いたのは入社から2年後の10年だった。村田会長は今年5月に代表権を外し、「青山体制」への移行を着々と進めている。

事業承継に国の制度を活用する例も増えている。11年7月施行の改正産業活力再生特別措置法に基づき、これまでに7都府県に「事業引継ぎ支援センター」が設置された。

零細企業や個人事業主も支援対象にしているのが特徴だ。承継先探しに必要な「企業概要書」を原則無料で作成する。

静岡県のセンターでは地元金融機関などと連携し、1月の発足以来8件の承継を実現させた。静岡市内の乾物店「蒲原屋」は、センターと静岡商工会議所が協力し、個人事業主の金子武氏(69)の後継者を公募。10組の候補者の中からプレゼンテーションなどを参考に同県内の女性会社員を後継者として選んだ。』


事業承継は、現経営者が高齢や健康問題などの理由で、社長業の継続が難しくなった時に、その企業や事業を継続するために発生するもので、政府も中小企業の事業基盤を維持確保する観点から事業承継を重要視しています。

最近、私のところでも事業承継の相談件数が増えています。これは、記事にありますように、団塊の世代(1947~49年生まれ)或いは、その前の世代の経営者の年齢が、65歳以上に達し始めており、自社の事業継続の問題が現実化してきているためです。

中小企業庁が発表した「2007年度版中小企業白書」をみますと、中小企業が事業縮小や廃業を検討している理由の3番目に「後継者がいない」が上がっています。後継者がいないために事業継続が出来ない現実を表しており、このことが政府が事業承継対策を支援している要因の一つです。

ちなみに、上記白書で中小企業が事業縮小や廃業を検討している理由は、回答数が多い順で以下の通りです。

1.需要が頭打ち
2.競争が激しい
3.後継者がいない
4.資金繰りが苦しい
5.代表者の高齢化、など

また、中小企業の廃業数は、毎年、開業数を上回っています。廃業する理由は上記の通りとなります。

事業承継の状況をみていますと、大半のケースがお尻に火がついてから、承継のことを真剣に考えるようになっています。

現経営者の健康状態、ばくぜんと息子か娘が継いでくれうと思っていたが明確に断られた、或いは家族に反対されたなど、突発的な要因である日突然事業承継のことを考えるケースが、多いのが実情です。

事業承継は、数年の時間をかけて計画・実行する必要があります。特に、最近の国内不況や円高での輸出採算性の極端な低下などの厳しい事業環境では、ますます短期間の事業承継が難しくなります。

私は、2~3年かけて複数の中小企業の次世代経営者(現経営者の長男)のマネジメントスキルアップのお手伝いをしました。現経営者は70歳近くであり、近々に息子を社長にします。

2~3年かけて行なったことは、創業世代とは異なる経営環境下で事業の維持強化を出来るよう、息子と同期した次世代経営陣の育成です。

創業世代と後継世代では、経営に対する考え方やこだわりも異なりますので、現経営者から引く継ぐべきDNAは継承しつつ、新しい市場環境などに対する対応力を強化しました。特に販路開拓などは重要です。

例えば、海外市場への展開です。輸出だけでなく必要があれば、海外進出することができる能力の育成などもあります。

子供や親族に後継者がいない場合、外部人材や従業員へ承継する方法がありますが、実際の問題として親族以外の人が承継するのは、まれです。

最大の理由になるのが、後継社長は当該企業の借入金などに対する個人保証や、現経営者の保有株の買い取りなどを行なう必要があるためです。

そのほか、子供や親族に後継者がいない場合の方法として、他社に売却するM&Aの方法があります。
M&Aの場合も、短期間では想定した条件(売却金額や従業員の雇用確保など)で売れないケースが多いのが実態です。

特に短期間で売却しようとすると足元をみられて買いたたかれます。

また、過去2~3期の決算結果(業績)で利益が出ていないと、買い手がみつからないケースがあります。その他多額の借金などがあると、売却時のマイナス要因となります。

このような状況下、私は、事業承継の相談を受けた時は、先ず、現在の経営環境、収益性、後継者の有無・能力、現経営者の年齢や健康状態などをチェックして、最短でも2年くらいの期間での事業計画(行動計画)を作って、承継支援を行なうようにしています。

じっくりと腰を据えて事業承継を行なうことが成功の秘訣です。

なお、事業承継に関して、後継者不在の場合を含めた中小企業が対応すべき課題と対応について、10月27日付のブログ・コラムで書きましたように、時事通信社 が発行・編集(編集協力; 社団法人 内外情勢調査会 )しています、誌名:「J2TOP(ジェイツウトップ)」の2012年11月号(2012年10月25日発売)にて、特集記事「特集2 グローバル時代における中小企業の後継者問題 その課題と対応とは」を執筆しました。

もし機会がありその記事を読んで頂きければ、私の考え方や支援内容などの参考情報となります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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