住宅ローン控除の申告漏れ

2007年に住宅を購入した知人は…

初年度だけ住宅ローン控除の確定申告をしたものの、その後何もしていない！　久々に会った知人の話です。

住宅ローン控除は、初年度だけ確定申告すれば、以後の用紙が送られてきて、その後は職場の年末調整で受けることができるのですが、よくわからず放置していたとのこと。

住宅ローン控除とは

住宅ローン控除は、原則として10年間、年末のローン残高の１％の所得税が還付される仕組みです。

仮に2000万円のローン残高があれば、20万円が所得税から控除されますが、払うべき所得税が20万円より少ない場合は住民税から差し引かれます（97500円まで）。

知人の所得税額は10万円程度。今は自動的に不足分が住民税に適用されますが、2007年～2008年は期限までに申請する必要がありました。知人はもちろんしていません。

住民税への適用には期限が

確定申告は、５年以内なら遡ってすることができます。知人は、2009年３月にマンションを手放したので、申告漏れは2008年分だけ。今なら間に合います。

ただ…所得税額は全額還付されるけれど、前述のとおり、住民税への適用申請期限を過ぎています。

知識がなく放置していたために、【97500円×２年分】の住民税軽減を受けることができなかったわけです。

やはり世の中、知らずにソンすることがたくさんありますね。

なお、2009年分からは自動的に適用されるようになりましたが、【年末調整しているか、６月までに確定申告】した場合に限られます。つまり2009年～2011年の住宅ローン控除を今から申告しても、住民税で恩恵を受けることはできないのです。

住宅ローン控除以外の申告なら

なお、【年末調整しているか、６月までに確定申告】というのは、住宅ローン控除だけです。医療費控除や扶養の漏れなどを理由に還付申告した場合は、住民税も還付されます。