日経記事;『イオン、ミャンマーでPB衣料生産】に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『イオン、ミャンマーでPB衣料生産】に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

11月15日付の日経新聞に、『イオン、ミャンマーでPB衣料生産】のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。
 
【イオンはミャンマーで衣料品の委託生産を始める。男性向けを中心に、まず15品目程度を現地工場に委託。来春、日本で販売する。

青山商事は2013年に同国での紳士スーツ生産量を12年見込み比4割増の13万着に引き上げる。外資規制緩和や米欧の経済制裁停止で外国企業の進出加速が見込まれるなか、日本勢も低コストのアパレル製造拠点の確保を急ぐ。

春物でスーツやブルゾンといった男性向けの衣料約10品目と、ジャケットなど2~3品目の女性衣料を、現地に拠点を構える取引先に委託。10~11月にかけて委託先工場が生産を始めた。

イオンのプライベートブランド(PB=自主企画)商品として年明け以降、日本全国の店舗で販売する。

品質や工場の労働環境など、同社のPB「トップバリュ」ブランドの要件を満たす衣料品を安定調達できる環境が整ったと判断した。具体的な生産量などは明らかにしていないが、今後、拡大を検討していく。

人件費上昇でコストが増し、2国間関係も悪化している中国への依存度を下げる効果を期待しているとみられる。

青山商事はミャンマーでスーツの生産量を4割増やす。1カ所だけだったスラックスの生産委託工場を2カ所にするなど増産体制を整える。

同社はミャンマーやカンボジアなどの東南アジア4カ国について、主要生産地の中国を補完する「チャイナプラスワン」と位置付けている。現在は70%の中国生産比率を早期に5割以下に抑える方針を掲げ、ミャンマーなどで生産拡大を急ぐ。

ミャンマーはアジアでも賃金水準が低く、人件費が中国の5分の1程度にあたる月額7500円前後とされる。途上国支援の「特恵関税制度」の対象国で、衣料品の関税に優遇措置があるため、生産地を中国から分散させる際の候補地として注目されている。

ただ、原料調達では国内に紡績や織布の拠点がない。物流面では日本まで3~4週間と、中国・上海の4~7日に比べ3倍以上かかる。

このため「流行の移り変わりが早い女性向けのカジュアル衣料は難しい」(婦人服大手)が、スーツなど季節性の低い定番商品であれば問題も少ない。

「脱中国依存」でミャンマーへの関心が高まるなか、日本貿易振興機構(JETRO)アジア経済研究所の工藤年博・主任調査研究員は「インフラなどで未熟な点も多いが、潜在力は大きい。時間をかけて一緒に育てていく視点が必要だ」と指摘している。』


昨日、日経記事;『インドに1.2兆円投資 日印首脳、合意へ』に関する考察 [海外進出・海外移管]のタイトルでブログ・コラムを書きました。

日本政府と国内企業がインド西部の社会インフラ構築・整備に協力することについて関するものです。

現在、多くの国内企業がインドネシア、インド、ベトナム、バングラデシュ、ミャンマーなどに強い関心を持って、投資や進出を始めています。

かって、中国内の日系企業の工場が、世界への再輸出拠点になっていましたが、一人っ子政策による労働者供給力の低下と中国政府の方針による大幅な賃金コストの上昇で、世界の工場としての地位は変化しつつあります。

また、中国内では労働者の賃金上昇から、仕事を選別する傾向が強まっており、繊維などの労働集約型の仕事に対しては、応募をかけても人を確保出来ない事態が生じています。

加えて尖閣問題からの反日暴動や工場破壊、不買運動などの政治要因も加わって、日系工場では働きたくない人も増えているとされます。

このような状況下、昨年来、繊維・衣料関連事業者が、工場を中国からベトナム、バングラデシュに移すことが多くなってきました。

この一角に、ミャンマーが食い込みつつあります。特に、最近米国政府がミャンマーの民主化を評価して、ほぼ全面的な経済制裁解除を打ち出してから、ミャンマーへの関心が更に高まっています。

11月19日に米国大統領が初めてミャンマーを訪問することは、関係改善を象徴しています。日本だけでなく多くの欧米企業がミャンマーへの投資を加速しているとのこと。

本日の記事にありますイオンや青山商事の動きはその一つです。

何度か、本ブログ・コラムで書いていますように、国内企業は40年くらい前からタイに進出し、再輸出の基地として発展させながら、同国の経済力向上に貢献し、例えば、今では自動車産業の集積地の一つしになると共に、消費市場としての実力を持つまでになっています。

国内企業が目指す東南アジアへの進出は、タイ型で行なう必要がありますし、過去の実績からみても自然な形で産業集積と消費市場育成の動きになるとみています。

タイ進出時と異なる点は、今の日本や国内企業に余裕がないことです。成長エンジンを東南アジアとのビジネスで加速させる必要があるためです。

今回の反日暴動は、中国リスクを再認識させられました。国内企業は、一般的に中国依存度を減らしてその分、東南アジアを中心とした地域での事業拡大で、成長力を確保する必要があります。

インドネシア、インド、ベトナム、バングラデシュ、ミャンマーなどの国々の課題は、社会インフラの脆弱さです。

電力供給や道路や鉄道などの物流網が整備されていません。

日本とインドは、1.2兆円の規模による社会インフラ整備協力で合意しました。昨日のブログ・コラムで書きましたように、日本政府はODAなどの施策を積極的に活用しながら国内企業と連携して、ミャンマーやバングラデシュなどの国々の早期な社会インフラ整備に協力しつつ、国内企業の進出を後押しすることが必要です。


また、国内企業の進出は、衣料のような労働集約型産業からになりますが、他産業分野でも企業の関心が高まっています。

先日、ある中小製造企業からバングラデシュへの工場進出について相談を受けました。確かに進出企業は増えていますが、当該企業には周りの動きに惑わされず、決定前に十分な情報収集と検討をアドバイスしました。

これらの国々関する情報は、限られていますので、JETROや中小企業基盤整備機構などの公的機関を通じての情報収集も有効です。

中小企業は、進出前に上記事前検討と入念な事業計画作成が必要です。事業計画には、現地での販路開拓も入れる必要があります。

過去の経験から、進出した国の所得水準上昇から消費市場に変わっていきますので、再輸出だけのビジネスモデルでは行き詰まる可能性があるため、自社独自の販路開拓は必要になります。

東南アジアは、中小企業にとっても大きな魅力を持った地域です。この地域の発展エネルギーを取り込みながら、共に事業を伸ばしていく積極さも必要です。

中小企業は、細心にして大胆な事業展開が重要です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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