日経記事;"インドに1.2兆円投資 日印首脳、合意へ"考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
神奈川県
経営コンサルタント

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:新規事業・事業拡大

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日経記事;"インドに1.2兆円投資 日印首脳、合意へ"考察

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 新規事業・事業拡大
  3. 海外展開
経営戦略 海外展開

皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

11月14日付の日経新聞に、『インドに1.2兆円投資 日印首脳、合意へ インフラ整備、淡水化など19事業対象 』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。
 
『政府がまとめたインド西部のインフラ整備計画が13日、明らかになった。海水の淡水化や電力供給など19の事業が対象で、総額約1兆2千億円の投資を実施する。

製造業の発展が遅れるインドにとって、工業用水や電力の安定供給は急務となっている。日立製作所や三菱商事、東芝などが参加し、官民一体でインドの基盤整備を進める。

15日にインドのシン首相が来日し、16日にも野田佳彦首相と会談。日本側から19項目の事業計画のリストを出し、両首脳が実施で合意する見通しだ。

インドは電力不足や土地収用の難しさなどの課題を抱える半面、政府は日中関係の悪化などの情勢を踏まえ、経済・外交の両面で日印の連携拡大の重要度が増していると判断している。

工業用水の供給など水関連事業に2400億円を投じるほか、次世代型電力網・発電所建設などの電力事業に2千億円を出す。交通や物流にも7600億円を投資する。一連の事業は日印両政府が進める「デリー・ムンバイ間産業大動脈」構想の中核となる。

自動車産業などの進出が進むインド西部のグジャラート州では日立製作所と伊藤忠商事が中心となり、海水淡水化の事業を始める。事業総額は460億円で、運転開始は2015年。1日あたり34万トンの工業用水を同州の公営企業が買い取り、周辺の工場に供給する。

11月中に同州政府と日立との間で水の売買に関する契約に最終合意する見込みだ。同事業はアジア地域で最大級の海水淡水化設備になるという。

マハラシュトラ州では三菱商事と三菱重工業がインド最大の財閥のタタグループと火力発電所を建設する。事業規模は800億円で、大規模な高効率の液化天然ガス(LNG)発電設備を作る。

このほかラジャスタン州では三井物産が中心となり、ガスエンジンを活用した工業団地への電力供給事業に取り組む。』


本日の記事は、インド西部のインフラ整備事業に日本政府や国内企業が、総額1.2兆円で19件のプロジェクトで協力することについて書いています。

インド政府との合意が取れていますので、近々に各プロジェクトが動き出すことになります。

インドは、近い将来中国を抜いて世界で最大の人口、約15億人を持つ国になるとされています。日本は、今回のインドとのインフラ事業合意を切り口に、更に経済的結びつきを強めていくことが重要です。

過去、国内企業はタイや中国に多額の投資を行なって当該国や地域の経済力発展に貢献してきました。

当初、国内企業が工場を現地に作り現地人を労働者で雇います。国内企業の当初の進出目的は、安い労働コストの確保です。

現地従業員の賃金は、当初安くても進出先企業の発展と共に上昇していきます。各従業員の賃金上昇で、進出先の経済力が大きくなり、消費市場として発展します。

現在のタイと中国が代表例になります。

国内企業は、今まで本格的なインド進出を行なってきませんでしたが、最近の2~3年の動きをみていますと、現地への投資が活発になってきています。

インドに国内製造業が多数進出し、現地に多くの工場を作れば、将来、タイや中国のように大消費市場になることは間違いありません。

インドの周辺には、バングラデシュ、ベトナム、ミャンマー、インドネシア、フィリピンなどの有望な国々が存在します。勿論、タイも周辺国になります。

インドは、これら南アジア地域での最大国家ですので、インドの経済発展はこの地域に大きな影響を与えます。

国内企業は、労働集約型産業の拠点を中国や国内から南アジア地域に移しつつあります。

今後、更に多くの国内企業がインドを含む南アジア地域に製造拠点を置くためには、社会インフラの整備が欠かせません。

水の供給、電力の安定供給、鉄道・道路の整備、物流インフラの整備などが対象になります。今回のインドと日本の合意内容は、上記全ての対象事項が入っています。

記事をみますと、各プロジェクトには、日立、東芝、三菱重、日揮、伊藤忠、三菱商事、三井物産などの国内主要社会インフラ関連企業が入っています。

1.2兆円は、これら国内企業のインフラ事業を発展させながらインドの社会インフラ充実に貢献します。国内企業にとっては、売上拡大と共に、社会インフラのノウハウ蓄積を可能とします。

社会インフラの充実に並行して国内製造業などの進出が進めば、インド市場の経済力が更に大きくなり、国内の他企業にも大きな恩恵を与えます。

日本政府は、社会インフラの充実に貢献しながら、インド政府に対し、複雑な法体系や許認可制度の見直しを要請する必要があります。

明確な法体系や許認可などの整理統合が進むと、国内企業は更に進出しやすくなります。

国内企業は、インドや南アジア地域と共に、売上と収益を伸ばす必要がありますので、今回のインド西部の社会インフラの充実に合意した意義は高いものがあります。


一方、インドでは、優秀なITエンジニアが多数います。国内IT企業がインドのITベンダーやエンジニアと協力して、ITサービス力の向上や事業拡大も可能になります。

国内では、優秀なITエンジニアが不足していますので、ソフト開発のアウトソーシングを強化するなどして、国内のIT力の充実につなげることが可能になります。

ITは、どの事業分野でもより一層必要になってきます。米国発信のITに追従するだけでなく、国内初のIT力を強化する機会にもなります。

製造業だけでなくIT分野でもインドとの連携を強化して、国内事業の再強化を図る姿勢が経営者にとって重要です。

この過程で国内中小企業にも多くの新規事業機会の可能性が生まれます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁


 

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(神奈川県 / 経営コンサルタント)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。

カテゴリ 「経営戦略」のコラム