「木」 時間とともに風合いの増す本物の木 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

村上 春奈
村上建築設計室 
東京都
建築家

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対象:住宅設計・構造

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「木」 時間とともに風合いの増す本物の木

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「月火水木金土日」
仕上げに本物の木を使うと、時が経つとともに風合いが増していきますし、部屋の空気感も落ち着いた感じになります。

古いお寺を訪れた時、裸足で木の床を歩いたり柱などに触れると、適度な緊張感とともに、心が癒されるような心地よい感触を感じることがあると思います。
新築時に木の香りのする真新しい状態もいいですが、年数とともに色が濃くなった状態も深みが感じられ、美しいと思います。

ビニールクロスなどのプラスチック系でできた建材は、新品時はきれいかもしれませんが、傷がついたり色が褪せてきたりすると、ただ劣化してしまったという感じになります。
木材は、手入れの具合にもよりますが、生きた素材だからか、傷がついたり変色しても年数を経た味わいとなり、風化するという感じでしょうか。
木は、長年使うことで愛着の増す、代表的な建材だと思います。

また、室内の仕上げに木を多く用いると、温かみのある居心地の良い空間に仕上がると思います。
たとえば、コンクリート打放しの部屋でコンクリート面だけで囲まれると、無機質な冷たい感じがして「あまり寛げない」という方も多いと思いますが、その中に木で仕上げた部分の分量を多くすると、まったく雰囲気が変わってきます。
RC外断熱とした「もみじの家」では、室内の輻射熱を得るためコンクリート打放し面が多いのですが、床面に木の質感を活かした無垢のフローリングを用いたことで、あたたかさと共に落ち着いた雰囲気の室内空間となりました。

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