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日経記事;"マツダ,トヨタ車生産で稼働率上げ メキシコ工場"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

11月10日付の日経新聞に、『マツダ、トヨタ車生産で稼働率上げ メキシコ工場』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

 
『トヨタ自動車とマツダはメキシコのマツダ工場で北米向けのトヨタ車を生産することで合意した。両社はハイブリッド車(HV)の開発でも協力関係を結んでおり、提携の拡大でそれぞれの競争力強化につなげる。

マツダは米フォード・モーターとの提携関係を大幅に縮小、後ろ盾を失った形になっており、トヨタとの今後の関係の行方も注目される。

マツダは国内生産比率が約7割と高く、円高の影響で2012年3月期まで4期連続で最終赤字が続いていた。メキシコ工場の建設は円高に左右されない事業構造を構築するための重要拠点となる。

今回のトヨタとの提携拡大で同工場の生産効率を高め、16年3月期の連結営業利益1500億円を目指す中長期戦略の達成を目指す考えだ。

マツダがメキシコ工場の建設を決めたのは11年。当時はメキシコのほか、世界4位の市場であるブラジルを中心に中南米への供給拠点とする計画だった。

しかし、今年に入ってメキシコからブラジルに無関税で輸入する乗用車の金額や数量を制限することで両国政府が合意したため、ブラジルへの輸出計画を凍結。稼働率をいかに確保するかが課題だった。

メキシコ工場は14年1~3月期に稼働する予定で、当初の生産能力は14万台。トヨタ向けの生産開始に合わせて生産能力を増強して自社分とは別に5万台の能力を確保。

生産能力は20万台規模まで拡大する。トヨタ向けに生産する車は主力の小型車「デミオ」ベースのため、共通の部品の調達費を削減できるなど利益率の向上も見込める。

マツダは10年にリーマン・ショックで業績が悪化していたフォードとの資本業務提携を大幅に縮小した。

一方、トヨタは米ゼネラル・モーターズ(GM)が保有株を売却したいすゞ自動車や富士重工業の株式を取得している。

後ろ盾を欠くマツダのパートナー探しを巡っては、世界中で販売を回復しつつあるトヨタとの今後の関係もひとつの注目点になりそうだ。』

今回のトヨタとマツダの提携拡大は、二つの意味があります。

一つは、トヨタにとっては米国及び中南米市場に対する生産拠点の強化です。トヨタを含む国内自動車メーカーの中国での販売は、当面減少した状態が続きます。

一方、米国市場は底堅さをみせており、トヨタは環境対応車を中心に売上拡大が見込めます。トヨタは、北米でセダンやハイブリッド車(HV)などの販売が好調で、1~9月は前年同期比30%増の172万台となったとのこと。

日産自動車やホンダがメキシコを小型車の生産拠点とし北米で攻勢を強める見通しもあります。トヨタは自前で新型車を開発するより、マツダの工場活用で効率的に小型車の品ぞろえを増やせると判断したとみています。

トヨタなどの国内メーカーを米国市場で追い上げていた韓国勢は、低燃費性能の水増しを行っていたことが判明し、消費者の信頼を落とす形になっています。

このことから、米国市場ではトヨタを含む国内メーカーの売上が拡大するとみています。メキシコは米国と自由貿易協定を結んでいますので、米国内の生産と同じように関税ゼロで輸出できます。

トヨタは、新規投資を行わないで、当面、米国市場向けの生産拠点を確保出来ることになります。
また、ブラジルは現在経済が低迷していますが、オリンピック開催を控えていることもあり、積極的な投資が継続されていますので、将来的には市場が活性化します。

メキシコの工場は、ブラジル向けの拠点の一つにもなります。

マツダは、トヨタとの提携でメキシコ工場の稼働率を向上できますので、固定費負担が軽減し経営環境の大幅改善につながります。

記事にありますように、マツダは環境対応車であるHVの開発に関してトヨタと提携しています。今回のトヨタとの協力関係強化は、今後色々な分野に広がる可能性があります。

マツダ単独で、環境対応車を開発・生産することは難しいのが実状ですので、トヨタとの提携拡大はマツダにとって必要不可欠なものになるとみます。

自動車市場規模は、人口増加と共に世界レベルでは拡大していきます。しかし、各国・地域において顧客の要求仕様や価格帯が異なりますので、それに合せた形で提供する必要があります。

マツダにとっては、トヨタとの提携で米国や中南米以外の国にも事業拡大できる機会が生まれます。

マツダは、国内や米国市場で一定の固定客をつかんでいます。今後、トヨタとの提携で両市場以外に拡大できるかどうかが事業継続・拡大のカギになります。

トヨタとマツダが、柔軟に且つ巧みな連携で両社の「Win/Win」関係を発展していくか注目していきます。

トヨタに関しては、同日付の日経に、「トヨタ自動車などトヨタグループ6社は、今後5年でインドネシアに約13兆ルピア(約1070億円)を投資する。

トヨタ本体で2つ目のエンジン工場を建設し、2013年9月には既存工場の生産能力を約2割引き上げる。インドネシアをタイと並ぶ東南アジアにおける成長市場と位置付け、生産の現地化など積極投資で収益拡大を目指す。」のように報じられています。

トヨタは、自社投資と他社との連携を柔軟に行いながら世界市場での売上拡大を着実に実行しています。

今後とも、トヨタ、日産自、ホンダなどの国内自動車メーカーの世界展開にも引き続き注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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