外壁・床は慎重に、室内の壁・天井・屋根は大胆に。
こんな感じで色を決めます。何色が良いかは個人の好みです。「マコトちゃんハウス」を他人がどうこう云うものではないと私は考えます。歴史的な景観を保全したり地区全体で調和のある町並みにしたい地域であれば、そのルールに則る必要はありますが、そうでなければ自己主張される方が良いでしょう。
海外に行くとピンクやブルーの外壁をよく見かけます。ハワイやアメリカ西海岸で見かけるとカッコ良さに見惚れてしまいます。
しかし日本で同じことをすると、たとえ全く同じ家を日本に持ってきても違和感を感じてしまいます。それが日本にある風土とか湿度とか、美的観念の違いがそう思わせるのでしょう。
始めに書いた事と逆の事を云っている様ですが、大胆に色を決める事を否定しているのではありません。日本に似合うピンクやブルーがあるはずです。しかし、外壁はそう簡単に塗り替えが出来ません。外壁の塗り替えに最も費用が掛かるのは、塗料の材料代や塗り手間ではなく、塗る為の仮設工事(足場は塗料が飛散しない為の養生費)です。足場だけでも100万円近いお金が必要です。
その意味で慎重にと書いたのです。色は大胆でも良いですが、決めるのは慎重にと云う意味です。
最近はネット検索していると、色々な色彩のシュミレーションが出来る様になっています。それらを利用してかつアドバイザーがいれば相談しながら大胆に決めると良いでしょう。
それに比べ屋根は簡単です。元々屋根材にはカラーバリエーションが多くありません。紫外線を毎日浴び続ける場所ですので、原色は全て排除されます。また余程広い敷地で無い限り、屋根面をじっくり見られる事はありません。道路が6m以下の敷地であれば、ほんの少ししか屋根は見えません。例え色の選定に失敗しても後で幾らでもリカバリーが可能です。
内装の壁・天井も比較的容易に模様替えが可能で、高い材料を末永く使うと云うよりも、安価で性能の良い材料を選定して、飽きれば模様替えしてしまうくらいの大胆さがいつまでも家を綺麗に保つ方法です。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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また、IAU型免震住宅設計資格取得者として、免震住宅等の相談も行っています。
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