- 菊池 克弘
- 都市環境建設株式会社 代表取締役
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
地価の高い首都圏では、旗竿敷地において、住宅の建築を計画することも珍しくありません。その際における、採光・通風・プライバシーに対する対処法について、以下にまとめます。
1 採光について
狭小敷地においては、道路に面する敷地の長さが極めて短いことが大きな特徴です。しかしながら、一般に道路までの距離は長いので、この距離を活かした採光計画が重要になります。
次に、上記の計画だけでは、全ての居室に十分な採光計画ができない場合も多々あるので、その場合には、敷地に採光用の空地を設ける、建物内に吹抜け及び天窓(トップライト)を設ける等の手法で対処いたします。
2 通風について
一般に旗竿敷地は、隣家との離れが短くなることが殆どです。この場合、全ての面において、通風が期待できないことも少なくありません。それでは、どのように対処するかといいますと、建物も外壁面に常に空気が流れるようにする外壁通気工法(http://www.ads-network.co.jp/zairyo-kouji/A04-01.htm)と住居内の窓の位置を工夫して住宅内に風が流れる重力換気(http://home.att.ne.jp/blue/teamoida/Myhome/Kanki/jyuryoku/INDEX.htm)を利用して、通風を確保することができます。
3 プライバシーについて
プライバシーの確保には細心の注意が必要です。その方法には様々な手法があるのですが、一般的なものとして、窓の位置・形状・構造、遮音材の効果的な配置、デザインの工夫などがあります。これらを有機的に計画すれば、隣家との離れが短い場合でも、全くプライバシーを気にしないで済む空間を、人工的に造り出すことができます。
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