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閲覧数順 2016年12月09日更新

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日経記事;"日産,インド攻略へ販売店4倍 中国リスクを分散"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

10月14日付の日経新聞に、『日産、インド攻略へ販売店4倍 中国リスクを分散 16年度に300店態勢』 のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『日産自動車は2016年度に、インドの販売店を現状の4倍の300店以上に増やす。現地で設計・開発・生産するインド専用車も発売し、インドでのシェアを8%に高めることを目指す。

世界最大の自動車市場になった中国の先行きが不透明になるなか、出遅れていたインド市場の開拓で経営リスクを分散する。

日産は日本の自動車大手の中で中国市場の開拓が最も進んでいるが、インド市場は参入が遅く、11年の販売シェアは約1%にとどまっている。

今後は地場企業が代理店として展開する販売店を地方の中型都市にも広げ、アフターサービスも充実させる。

毎年1~2車種の新型車を発売し、14年に新興国専用ブランド「ダットサン」を投入する。現地にある仏ルノーと合弁の研究開発拠点で1700人規模の技術者を活用し、16年度までにインド市場のニーズに即した装備や機能を備えた専用車も発売する計画。

日産はルノーとの合弁で10年春にインド工場を稼働。今春に新ラインを増設し、2ライン体制にした。主に「サニー」「マイクラ」などの小型車を生産しており、12年度は25万台の生産を見込む。13年度は1日3交代制でフル生産し、生産台数を40万台以上に引き上げる。

需要増をにらみ工場の増設も検討。欧州や中東アフリカ地域向けに、将来はインド工場の輸出機能を一段と強化することも視野に入れている。

インドの人口は約12億人。25年には中国を抜き世界一になるとされ、購買意欲の高い30歳以下の若年層も厚い。05年時点で全人口の5%だった年収20万(約30万円)~100万ルピーの中間層が、15年に21%(2.5億人)に増加するという予測もある。

乗用車の販売台数は12年に300万台を超える見込みで、将来は500万台を上回り、中国、米国に次ぐ市場規模になる見通し。』


過去の日本企業の海外進出の歴史をみますと、当初は、低賃金を目指して再輸出の工場を設立するところから始まっています。

タイは、アジアの中で最も早く国内企業(電機や自動車産業など)が工場進出した国の一つです。
低賃金で豊富な労働力を確保できたたため多くの国内企業が進出していきました。

タイの従業員は、まじめな勤務態度と高い向学心を持っていたたため、タイにある工場の実力が向上し、性能・機能・品質が良い製品を低コストで製造し、米国や欧州などの先進国に輸出できました。

タイ人の所得が向上し同国の経済水準も高くなると、タイ自身が消費市場となっています。国内企業が進出し、従業員を雇い工場の業績が上がると、当然のごとく給料も上がるからです。

マレーシアやインドネシアなどへの工場進出も同じ効果を生みだしました。

中国に対しても、同様に日中国交が成立した後に、幾つかの日本企業が中国政府の要請により、中国進出し従業員教育や技術移管などを行いました。

電機業界で言いますと、現在のパナソニックが当時のトップ判断で中国に工場を設立して、輸出基地化していきました。

その結果、現在の中国は輸出基地としてだけでなく、巨大消費市場として成長しました。

タイと中国の違いは、親日と反日です。

私も中国企業との交渉を多く行ってきました。事業が順調にいっているときにはお互いがハッピーですので表面化しませんが、しょうしょう深刻な事態になってくると、反日感情や反日理論が表面化する時場合がありました。

反日教育は幼少時から行われていますので、中国人の心の中に刻み込まれているのでしょう。従って、反日は論理ではなく、心情として埋め込まれています。

この中国で事業を行うことは、長期的な視野を持って多少の問題があっても動ぜず、一貫した施策を貫ける企業が行う必要があります。

最近では、ユニクロを展開するファーストリテイリングやイオンなどが中国市場を発展の基盤にするとの姿勢を再明確化しています。

中小企業の場合、特に製造業に対しては、労働コストの高騰、従業員確保の難しさ、従業員の権利意識の高まり、反日感情などから、中国を市場としてとらえて進出する場合を除いて、中国国内への工場建設には賛成していません。

また、中堅や大手企業の動きを良く注視するようにアドバイスしています。海外展開で先行する中堅・大手の動きは中小企業にとって良い事例であり指標になるからです。

本日の記事は、日産のインド展開について書いています。現在のインドは、経済状態が不活性化しており、短期的には発展が見込めません。

しかし、巨大人口を持ち、経済開放政策を何とか進めている状況をみますと、今後の大きな潜在力を持つ市場であることは間違いありません。

例えば、インド政府は9月に、国内に強硬な反対意見が多く出ていた、総合小売業の外資規制を緩和し、インド企業の海外借入向け課税軽減を決定しました。

現時点では労働コストも高くありませんので再輸出基地として活用できます。日産は、中国依存度のリスクを下げて、次期有望市場であるインドでの足場を強化する施策です。

日産のやり方は、合理的です。

他のアジア諸国、インドネシア、ベトナム、バングラデシュ、ミャンマーなども今後の工場進出先として想定できます。

事前にしっかりと情報収集と分析を行って、自社の方針・施策をしっかりと固めた上で行動することが、中小企業にとっては重要であり必要不可欠なことです。


よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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