日経記事;"旭硝子,太陽電池向け減産 日本板硝子も生産調整"考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;"旭硝子,太陽電池向け減産 日本板硝子も生産調整"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。
 
10月8日付の日経新聞に、『旭硝子、太陽電池向け減産 日本板硝子も生産調整』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『ガラス世界最大手の旭硝子は成長分野としてきた太陽電池向けガラスの減産に踏み切った。米国テネシー州の工場を休止した。

日本板硝子も米国と欧州で生産調整を実施。ガラス業界は液晶向けや建築向けの価格下落などに加え、自動車向けも中国での日本車の販売減が懸念材料となり、主要4分野で収益環境が厳しくなっている。

過剰在庫を避ける機動的な減産のほか、新たな成長分野の拡大が求められている。

旭硝子は米国に太陽電池関連で2つのガラス工場がある。このほど休止したのは太陽電池の表面を保護するカバーガラスを生産するテネシー州キングスポートの工場。割安な中国製電池が出回り、現地での出荷が低迷し、在庫が約4~5カ月分に膨らんだためだ。

原料からガラスを作る「生産窯」は止めると再開費用がかさむため設備の稼働を続けるが、作ったガラスは出荷せず砕いて原料として再利用する。

120人程度の従業員の約半数を解雇。同社は「在庫を約2カ月分に減らす。生産停止期間は数カ月に抑えたい」という。太陽電池の基板ガラスを生産しているカンザス州の工場については通常の稼働を続ける。

同社は2012年12月期の連結営業利益が前年同期比で約4割減になる見通しだ。業界では液晶向けは昨年前半ごろまで売上高営業利益率が4割程度だったが、その後大幅に低下した。

欧州では建築向けガラスの低迷が続く。昨年度の売上高が約400億円の太陽電池向けも採算性が悪化した。西欧では今年、建築用ガラスの生産能力を2割超削減しており、太陽電池でも減産を決めた。

日本板硝子は10年に太陽電池向けを戦略分野とし世界で7生産拠点を整えた。競争激化のほか、主力の欧州市場では需要が持ち直しておらず、さらなる減産を迫られる可能性がある。

国内3位のセントラル硝子は昨年、三重県で太陽電池向け工場を稼働させて新規参入した。再生可能エネルギーの買い取り制度の施行でメガソーラーの建設は続くが、「海外製品に押されて、利益が伸びない」(同社)と苦戦している。』


国内ガラスメーカーは、欧州での経済不安定化から来る実需の減少や太陽光発電需要の低迷、中国メーカーに代表される廉価品との競合による実売減少や販売価格の下落などで、在庫調整のための減産、収益悪化などの問題に直面しています。

日本国内では、太陽光発電需要は活況を呈していますが、円高も加わり中国製の安い太陽電池向けガラスに実需を奪われており、苦しい事業展開を強いられています。

円高も中国製品の安売り攻勢も、当面の間状況が変わりませんので、国内市場も収益改善は難しい事態となります。

短期的には過剰在庫を避けるため、生産調整は必要になります。一部の海外工場では、解雇を含む合理化を行っています。

このガラス業界の状況は、国内中小製造業者が直面している問題と同じです。円高もあって安い海外製品が輸入されており、海外製品の質も上がっていますので顧客は安い製品を購入するようになります。

この事態を解決するためには、コストカットのためガラスメーカーのように合理化を行う必要があります。

しかし、中小企業の場合、長期の国内市場の低迷から今まで相当のペースで合理化を行ってきていますので、更なるコストカットの余地は少なくなりつつあります。

この時に必要な対策は、自社の強みを再確認して、差別化・差異化を図れる新規事業領域・新製品の立ち上げです。

中小企業の場合、大型投資を出来ませんので、知恵と創意で差別化・差異化を実現し、競合他社が入ってこない、或いは、入れない市場で新規事業を行うことが重要です。

また、対象市場はニッチなものとし、中堅・大手企業が参入できない分野とする工夫も必要です。

新規事業の関連市場は、医療、環境(省エネ対応を含む)、エネルギー、IT、健康、福祉など世界市場レベルで需要が見込まれるものにすることが重要です。

世界的な需要が見込まれますと、ある地域・国で需要が減少しても、他の国では一定の需要がある場合が多くなるからです。

中小企業が新規事業を考える場合、当該技術・製品が売れる市場を世界レベルでイメージすることがポイントです。

必ず需要がありますので、ニッチな市場で他社を寄せ付けない技術・製品を確立できれば収益の確保・増加が可能になります。

上記記事の例で言いますと、ガラスメーカーは新規事業を省エネや医療用途に見出そうとしています。

例えば、旭硝子は国内外で省エネガラス事業を強化します。月末から販売するのは既存のビルの窓の内側にはめ込んで二重窓にする新製品「アトッチ」。冷暖房効率が3割高まるとのこと。欧州や中国でも一部地域で建物の省エネを求める規制が施行され、需要が見込めるとしています。

日本電気硝子は、今後、医薬品を保管する管ガラスなど医療用を拡大する方針。インドや東南アジアなど海外への売り込みを強化し、医療用ガラス事業の売上高を現在の50億円から早々に100億円に引き上げたいとしています。

これらの分野は、欧州や中国の景気変化に左右されず、世界的な需要が必然的に高い分野で差別化・差異化出来る製品で新規事業を創出するやり方です。

中小企業は、これら大手の動きを参考に自社の守備範囲の中で、かつ、ニッチ市場で勝負します。

また、お金をかけないで、自社ブランドを上げる工夫も必要です。いくら良い技術・製品をもっていても、世界の顧客に知ってもらわないと売れません。

インターネットを最大限活用しながら、自社名や製品のブランドを高めることが重要です。今はお金をかけなくても、ブランド構築出来る有効な方法があります。

新規事業立ち上げは、自社が持っている全てのものを結集して、情熱、創意・工夫することにより可能となります。

私が知っている多くの中小企業は、その様にして新規事業を立ち上げています。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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