「会社は・・・」「会社が・・・」「会社として・・・」.etc・・・。
「会社」を主語にした会話が社内や社員同士でされる機会があります。
でもこの「会社」っていったい誰のことを、何のことを指しているのだろうか、と思うことがよくあります。
社員がこういう言い方をする場合、指している相手は、社長個人だったり、役員クラスほか経営陣の何人かだったり、部長課長といった自分の上長だったりといろいろですが、自分が所属している「会社」にもかかわらず、自分自身はそこには含まれていないニュアンスが多いようです。
経営者、その他上位の職制の者が言う場合は、「会社」に自分は含まれているものの、必ずしも社員は指していないように思います。社員がいてこその「会社」なのに、です。
中間の管理職では、これは人によってですが、社員がいう「会社」でも、経営者ほかがいう「会社」でも、どちらでもないような態度の人がいらっしゃいます。
社員が「会社は・・・」と言う時は、批判的な内容の話が多く、経営者ほかが「会社は・・・」と言う時は、“経営上”という名目での一方的な都合の話が多いと思います。でも経営者も管理職も一般社員も、みんなが揃って初めて「会社」な訳で、本来はみんなが「会社」の当事者であるはずです。
「会社は・・・」という主語での会話が、批判や一部の都合ではなく、一体感を持った同じようなニュアンスで語られるようになれば、もっともすばらしい事だろうと思います。
そのためには、まず「会社」に関わっている一人一人が、「会社」に対する当事者意識を持つことがスタートではないかと思います。
このコラムの執筆専門家
- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
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