- 吉野 充巨
- オフィスマイエフ・ピー 代表
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
対象:お金と資産の運用
昨日、一昨日と紹介しましたオプション取引を含むデリバティブ取引について、概略を説明致します。
デリバティブ(Derivative) とは、辞書を引くと、形容詞では1.(本源から)引きだした、派生的な、2.考え等独創性のない、新しいさの欠けた、意で、『名詞』は、派生物です。
金融界で使用する場合は、本来の金融商品(商品、金利、債券、株式、通貨等の原資産)から派生して生まれた、金融派生商品の事を指します。原資産と異なり、「デリバティブ」という名の目に見える商品が有りません。
デリバティブは、原資産が持つリスクを回避・軽減するリスクヘッジ、リスクを覚悟して高いリターンを得る投機、そして原資産の価格差を利用する裁定を利用目的として開発されています。
デリバティブ(金融派生商品)は大きく三種類に分かれます。一つは先物取引(future)、オプション取引(option)、スワップ取引(swap)です。
これら金融派生商品は現物取引と異なり,現実的な資金決済を伴わないため,簿外取引(off balance sheet transaction)とも呼ばれ、企業会計で必須の貸借対照表(balance sheet)に表示されません。
先物,オプション取引は主として証券取引所(一部相対取引)で,一方スワップ取引は定型化になじまないので店頭市場で行われます。主な利用目的には,原資産が持つリスクを回避したり軽減する『ヘッジ』,リスクを覚悟して高いリターンを求める投機,原資産の価格差を利用してリオ気を稼ぐ裁定の3つがあります。
様々な商品への多様化が進んでおり,最近では天候デリバティブのように,天気・気温等が売上や利益に直結する事業リスクの保険商品としても広がりを見せています。
先に紹介した、オプション取引などでは、最新の「金融工学」を活用して、デリバティブを組み込んだ投資信託や債券の仕組み債等の商品も作りだしています。
次回以降で先物とスワップ取引を説明しますが、大まかな内容をも述べます。
先物取引は、
将来の売買価格や一定の辞要件をあらかじめ決めて売買することです。
代表的なものは、お米やトウモロコシなどの農産物、金、プラチナなどの貴金属などがあります。取引方法は取引所取引です。世界最初の先物取引所は、江戸時代大阪で開設された堂島米会所です。享保15年8月13日(1730年9月24日)に開設しました。
オプション取引は
権利の売買で、将来一定の条件で売買する「権利」を売買することです。代表的なものとして、日経平均やTOPIXのオプション取引があります。取引方法は主に取引所取引ですが、相対取引もあります。
スワップ取引は
交換取引で、例として上がるのが金利の支払いについて変動金利と固定金利を交換する取引です。先般問題になったLIBORはこれら金利をスワップする際のメジャーとなる金利が決まる元締めのような場でもありました。取引方法は相対取引です。
取引所取引とは、
取引所に商品として上場され、上場した取引所のルールに従って取引を行う方法です、取引所取引では「証拠金制度」がとられています。
cf.証拠金制度とは
取引所取引では証拠金制度が設けられていて、義務を履行する資金力の担保として、一定率の委託証拠金を預けます。例えば一定率が取引金額の5%(20分の1)であれば、10,000円を預けると、200,000円の取引が可能になるなどです。
一方、相対取引は店頭取引とも言われ、上場されていません。市場参加者が、金融機関との間で電話等によって相対で取引する方法です。リーマンショックの引き金を引いたサブプライムローンの時に行われたCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)が有名です。
デリバティブが汲まれた商品を購入する際には、どのような取引なのかを学ばれてから購入する様お勧めします。
手軽に学べる場として。東京地区の方には東京証券取引所の、使用権オプションセミナーをお勧めします。入門編と実用篇があり無料で開催しています。
http://www.tse.or.jp/learning/seminar/eqoption/index.html
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文責
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP(R)
宅地建物取引主任者 (東京)第188140号
ロングステイ財団登録ロングステイアドバイザー
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
吉 野 充 巨
独立系顧問料制アドバイザーの紹介
http://profile.ne.jp/w/c-64005/
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