- 別所 諒
- ビジョン・コンサルティング 別所諒 主宰
- 東京都
- マーケティングプランナー
対象:営業
- 水内 終一也
- (経営コンサルタント)
- 本森 幸次
- (ファイナンシャルプランナー)
セラピーとかカウンセリングを学んで、自分も人のためにその仕事をしたいと考えたとき「人のためによいこと」という考え方が足かせになることがある。
真摯に仕事に取り組む人ほど顕著な傾向だ。
気づきには、段階があって、セラピストが気づいている段階に相手が達していないことがある。というか、ほとんどがそうだ。
ので、「本当にあなたに気づいてほしい」と深く入り込みすぎるのは、隠している内面に触れられるようで、それに耐えられない人もいる。よかれと思ってやっていることが、実は「こうした方がいい」という価値観の押し付けと表裏一体になっていることがある。
迷っている人の迷いを取るのが仕事と考えるのも思い込みで、迷った状態が心地いい人もいる。その場合は、特に何かを言う必要はなく、存在を肯定すればいい(考えを正しいと言うことではない)
相手から見て「先生」としての立場が確立されていて、自分のメソッドを理解している相手に、自己開示ができる空間を提供して行うセラピーは効果も大きい。
しかし、駆け出しのセラピストはこれとは全く逆の状態で、疑われており、しかも、相手は殻に閉じこもっているので、それまで自分がセミナーで見てきたセラピーよりもはるかに厳しい場を経験することになる。
最も顕著なのは家族で、それまで家族の一員だった父や母が急にセラピストになって話を聞こうとする姿勢に戸惑わない息子、娘はいない。
できれば避けた方がいいと思うのは、経験がないから家族をセラピーの実験台にすることだ。
実はこれが最も難しい。実際に、外では「先生」でも家族の問題を解決できていないセラピストは案外と多い。
駆け出しのセラピストが一人前になる過程で通る必要があるのは、「相手のレベルに合わせる」ということである。
自分がわかってしまっても、それを相手にわからせる必要はない。しかし、わかっていることを伝えないのは、誠実な人ほど罪悪感を持つ。こうして使命感に迷う。
相手とのディスタンス(こちらから距離を縮めない)。
タイミング(焦らず、相手のペースに合わせる)
たぶん、それが寄り添うということになる。
当面は、わかってしまったことを伝えないという忍耐を強いられることになる。
相手から距離を縮めてもらうために必要なことは、自分がぶれない軸を持って生きるということになる。その人が大きな幹であるほど、集まってくる人は増える。
まぁ、わかったようなことを言っているが、実は、すべては僕が失敗してきたことでもある。
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