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日経記事;"冷凍食品積極投資 味の素など内食化で需要伸びる"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。
 
9月27日付の日経新聞に、『冷凍食品で積極投資 味の素など内食化で需要伸びる』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『明治ホールディングスやマルハニチロホールディングス(HD)など冷凍食品メーカー各社が国内工場への積極投資に動き出した。

冷凍食品は特売が中心で利幅が薄く、従来は投資には慎重だったが、自宅で食事をとる「内食化」の傾向で需要が伸びてきたため、方針を転換した。チルド(冷蔵)食品などとの競合も強まっているため、最新設備で品質も高め、需要を取り込む。

明治HDは傘下の明治茨城工場(茨城県小美玉市)の敷地内に22億円を投じ、冷凍ピザ専用の工場棟を新設、このほど稼働させた。延べ床面積は3100平方メートルで生産能力は年間2100トン。従来は手作業だった具材のトッピング工程や、製品の段ボール箱詰め作業を自動化。効率を高めた。

生産するのは秋冬シーズンに向けて8月下旬に発売した冷凍ピザの新製品。スーパーの家庭用ピザの売り場では、食感で勝るチルド品との競合が激しい。このため新棟には明治がヨーグルトで培った乳酸菌発酵の技術を導入。従来に比べ食感を改善し、もっちりとさせた生地を効率良く量産できるラインとした。

味の素は傘下の味の素冷凍食品関東工場(群馬県大泉町)を、約50億円かけ2014年9月までに建て替える。新工場棟では注力分野の冷凍デザートや、少子高齢化に対応した新製品の生産を予定。今後想定される他のグループ工場の建て替えなどの際の代替生産の受け皿の役割も見込む。

マルハニチロHDも8月、グループのマルハニチロ食品石巻工場(宮城県石巻市)でフライ類を製造する建屋を約1億円で増築。作業効率を高めた。

アクリフーズ群馬工場(群馬県大泉町)には焼き目のついた本格的な冷凍グラタンを作れるオーブンを2億円で導入。ニチロサンフーズ南陽工場(新潟県長岡市)には2億円を投じ、冷凍春巻きの成形機を1台増やし5台としたほか、冷凍機の増強工事も実施した。

冷凍食品は11年、震災で東北の工場が一時操業を停止したにもかかわらず、内食化傾向を追い風に国内生産額が4年ぶりに前年を上回った。

最大手のニチレイによれば、今年も1~6月は市場平均で前年比3~4%増と堅調に推移する。需要増に加え、冷凍食品工場の多くが築30~40年と老朽化していることも、投資が相次ぐ背景にあり、今後は販売競争が一段と加速しそうだ。』

今年になって、卸や上記のような冷凍食品メーカーが相次いで、冷蔵冷凍食品事業を強化しています。

これは、国内での消費需要が増加していることによります。

少子高齢化などの影響で、全国的に年齢に関係なく独身世帯が増えています。未婚の独身世帯や夫若しくは妻を亡くした、世帯数も増えています。

これらの独身世帯や、高齢化が進んだ夫婦世帯では、食料品の買い物・調達が大きな課題の一つになりつつあります。

近隣にスーパーが無かったり、あっても移動するための手段がない(車が高齢で運出来ないなど)により、好きなものを好きな時間に買えない状況が増加しています。

また、節約志向も増加しており、美味しいものを自宅で食べて外食費を押える動きです。いわゆる内食化です。

この内食化の動きは昨年来強まっており、今年の春には食品卸大手の国分や三菱食品などが相次いでチルド(冷蔵)倉庫設備を増やすことを発表しました。

本日の記事の冷凍とチルド(冷蔵)の違いはありますが、共に、内食化による需要の高まりに対応して、取り扱い設備を増強する動きです。

一方、食の安全・安心し好も強まっており、生協関連事業者から直接購入する動きも活発化しています。これらの業者は、直接、農家などと契約して農水産品を購入し、販売します。

インターネット通販でも、「おいしっくす」のようなネット通販業者が有機野菜などの食材宅配を伸ばしています。

アマゾンや楽天などの大手ネット通販業者も食品の扱いを強化しています。

何れの動きも、国内農業や水産業者などから仕入れを行うことになりますので、当該事業の需要創出になり、地方経済活性化の一助になります。これは大いに歓迎すべきことです。

冷凍食品を作りそのまま保存する、或いは、食材を新鮮に保っためには、物流倉庫段階で、冷蔵冷凍機能をもつ設備が必要になります。

これらの冷凍食品工場や冷蔵冷凍倉庫が増えますと、消費電力量が増加していきます。消費電力量の増大は、国内の発電量が原発停止で短期間には増えないことから、これらの設備稼働に問題が起こる可能性があります。

この消費電力の増加は、最近国内各地で新規設置が増えているデータセンターにも当てはまります。

関連業者には、高くなる一方の電気代もコスト増になって収益を圧迫します。

このような事業環境下、今の国内で重要なことは「節電」です。上記のような新規需要を取り込みながら、節電効果を高めていくやり方の工夫と実行がキーになります。

電機メーカーから、節電効果を向上させた、冷凍冷蔵製品やLED照明機器などが相次いで、開発・商用化されており、これらの技術・製品は国内企業の強みになっています。

同時に、以前本ブログ・コラムでも書きました様に、中小企業にとっても節電需要は大きな事業機会になります。

中小企業が中堅・大手と競合しないで、節電需要を取り込むやり方の一つに、大きな投資を必要とせず、既存設備の改善などで対応できるようにする方法があります。

以前にも紹介しました通り、「一般財団法人省エネルギーセンター」は、毎年、「省エネ大賞」企業を募集し、合格企業を発表しています。

平成23年度の「省エネ大賞(製品・ビジネスモデル部門)」の受賞内容をみますと、受賞企業の大半が東芝、シャープ、日立、パナソニックなどの大手です。

その中で、■省エネルギーセンター会長賞の企業である「熊本電気工業株式会社」の 照明器具 照射範囲調整機能型高反射照明器具 「シャインブライト」SBH-401K他全3型式 が入っています。

Webサイト上の情報をみますと、当該製品は工場・倉庫・体育館等の照明として多数使用されているHID照明器具(水銀灯等)の反射笠の置換用製品とのこと。

反射笠内面にアルミ蒸着、鏡面仕上げにより反射率93%以上を実現し、12角形の多面体構造に特殊な膨らみを持たせたことで乱反射をおこさせ、同一定格のランプで1.5倍~2倍の明るさを得られる。省エネ効果としては非常に高く、投資回収年数が短期間で回収できるとしています。

熊本電機工業のやり方は、他の中小企業の参考事例になります。ポイントの一つが、「投資回収年数が短期間で回収できる」です。

また、同様に以前本ブログ・コラムで紹介しました、 E・T・E株式会社 のWebサイトをみますと、「既存の空調機に外付けするユニットで、冷媒の流れに直接働きかけコンプレッサーの負荷を軽減できるMiラクルコイル」の設置で、2011年5月~11月までの実証試験でチルド倉庫の全体消費電力20%削減に成功し、投資回収が2.5年以内に可能とのこと。

熊本電気工業もE・T・Eも独自技術(特許取得済み)で、既存設備の大きな変更なしに節電を実現しています。

この他、多くの中小企業が節電技術・製品を実用化しています。冷凍食品工場、冷蔵冷凍倉庫業者・物流センター事業者、スーパー、コンビニなどが節電により積極的になり、これら中小企業の製品の効果が確認出来るものに投資すれば、中小企業の支援にもつながります。

独自技術を持つ中小企業が省エネで活躍できる場が広がります。中小企業は、節電技術を磨きアンテナを最大限に発揮して、海外を含めて新規需要獲得を目指す積極的な姿勢が重要となります。

「節電」は世界市場で大きなニーズとなっています。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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