日経記事;"トヨタ、ハイブリッド車倍増 12年120万台生産"考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;"トヨタ、ハイブリッド車倍増 12年120万台生産"考察

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皆様、

おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

9月21日付の日経新聞に、『トヨタ、ハイブリッド車倍増 12年120万台生産 環境車で主導権』 のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『トヨタ自動車はハイブリッド車(HV)を増産する。2012年のHV生産は120万台と前年の2倍となる見通し。13年には主力の量産セダン「カローラ」にもHVモデルを追加する。

ホンダも新開発のモーターを搭載したセダンなどを発売する。両社は日米に続きアジア市場も開拓。世界に先がけて基幹部品の電池やモーターを大量生産することで電気自動車などを含めた環境車市場で主導権を狙う。

トヨタのHVの世界生産台数120万台は、独BMW(年150万台規模)など他社の全生産台数にも匹敵する。HVの電池やモーターは電気自動車や次世代の燃料電池車にも活用できる。基幹部品をいち早く量産しコストを下げればエコカー開発全般で優位に立てるとみている。

世界の自動車大手は様々な低燃費技術を開発している。トヨタの技術を獲得するため米フォード・モーターやBMWもHVに歩み寄っている。トヨタやホンダの増産でHV技術は開発競争で一歩抜け出す形となる。

トヨタは13年秋にも「カローラ」のHVモデルを国内で発売する。現行カローラを製造するトヨタ自動車東日本の宮城工場(宮城県大衡村)で生産する案が有力だ。

高級ブランド「レクサス」でも「IS」「LX」にHVモデルを追加する。クラウンの最上級モデル「マジェスタ」はHV専用にする。トヨタは20車種以上にHVモデルを広げる。

ホンダは2つのモーターで燃費効率を高めたHVシステムを開発した。北米で13年夏に中型セダン「アコード」に搭載するが、国内でも発売する方針を固めた。車名などは今後詰める。ミニバン「ステップワゴン」にも新HVシステムを採用し14年にも発売。HVモデルを9車種に増やす。

トヨタ、ホンダともHVの販売の7~8割を日米が占める。今後は日本車のシェアが高く、環境車の需要が高まる東南アジアの市場を開拓する。

トヨタは東南アジアでは「プリウス」や「カムリ」のHVモデルを組み立てているタイに続き、インドネシアでも組み立てる検討を始めた。

ホンダはタイでHVの組み立てを始め、10月にはインドネシアでスポーツタイプのHV「CR―Z」を発売する。すでに「シビックハイブリッド」などを販売するマレーシアを含め販売地域は3カ国に広がる。

トヨタやホンダはHVの基幹部品を国内で集中生産している。ガソリン車に比べモーターや電池など関連部品の裾野が広がり国内産業の活性化と雇用創出につながる。

トヨタの国内生産に占めるHVの比率は11年の約2割から12年には3割を超える。ホンダは11年に世界で約19万7000台のHVを販売。国内のHV生産比率は11年の約28%から14年に3割強に拡大する。』


本日の記事は、HVやPHV(プラグインハイブリッド車)の最大手であるトヨタとホンダがそれらの増産を進めることについて書いています。

現在、HVやPHVが売れていますのは、国内と米国市場です。両市場は、共に環境対策や石油消費量の削減に敏感な国民性を持っています。

米国市場の場合、米自動車メーカーがHVやPHVのコア技術を持っていないために、当該自動車の生産が出来ず、どちらかというと、冷淡な対応をしてきました。

しかし、政府や国民は、CO2排出量や石油消費量の削減に敏感になっており、徐々にHVやPHVに人気が出始めています。

米フォードは、最近、トヨタとの提携を強化して、HVのコア技術取り入れに積極的です。これも米国市場の動きをみての行動です。

最近、三菱自が2013年初めにPHV「アウトランダーPHEV」を発売すると発表しました。同社としてハイブリッド車の市販は初めて。家庭用コンセントから充電できる。容量12キロワット時の大型車載電池にためた電気だけで55キロメートル以上を走行できる見通し。

さらにエンジン走行やエンジンで発電した電気によるモーター走行も組み合わせる。先行車との車間距離が縮まった際、自動ブレーキによって衝突を回避する安全機能なども搭載する。まず日本で発売して、その後欧州や北米にも展開するとのこと。

ご存知のように、三菱自は2009年に世界初の量産型EV(アイ・ミーブを発売して以降、EVを環境対応車の中核としてきました。

EVの普及には、急速充電設備の普及が必須ですが、現時点ではまだその様な社会インフラが整備されていません。

EVの普及には時間を要します。三菱自は、蓄積したEV技術を生かしてPHVを商品化します。今後は、軽自動車や小型車はEV、SUVのような中大型車は主にPHVを展開する計画とのこと。

このように、トヨタ、ホンダ、三菱自、日産などの国内勢が、HVやPHVを積極的に開発し、増産しますと、関連技術の蓄積と量産効果によるコストダウンが図れます。

記事によると、トヨタやホンダは、東南アジアに投資する計画を持っています。

東南アジアでは、インドネシアの自動車市場は2011年に販売台数が前年比17%増の89万4千台となり、東南アジアで最大となりました。2012年度も100万台の販売台数を見込んでいます。

インドネシアは石油生産国ですが、インドネシア政府は、石油消費量の削減と環境対策(排気ガス排出量削減など)のため、燃費性能が高い自動車事業への包括的な支援策を8月末に発表しました。

低燃費の小型車生産に対する優遇策や、HVやPHVなどの石油代替エネルギー車の販売も振興策を打ち出します。

インドネシアは、今後自動車市場の急拡大が見込める東南アジア市場で、ライバルのタイを追い越して主導権を取る考えです。

先日発表された記事によると、トヨタはインドネシアで小型車の生産拠点強化を目指すとしています。

ところで、インドネシアやタイの大都市を訪問すると、排気ガスによる大気汚染の深刻さを実感します。

これは、主な交通手段が乗用車になっていることによります。各政府とも地下鉄などの公共交通網の拡充を図っていますが、当分、今の車中心の交通手段改善には程遠い状況です。

このため、インドネシアやタイは、石油消費量の削減と環境対策を急いでおり、環境対応車に対するニーズは強くなりつつあります。

インドネシアのHVやPHVへの優遇策の必要性はここから来ています。勿論、自国内に環境対応車の生産インフラを作り、将来は、国内開発ができる状況にする狙いもあります。

これを受けた動きをしているのがトヨタとホンダです。両社とも、タイに続きインドネシアでHVやPHVの生産を行う計画を持っているようです。

両社とも、HVやPHVのコア技術や基幹部品は国内で開発、生産しますので、東南アジアでの生産台数が増えますと、上記しました様に技術の集約とコストダウンが図れます。

将来的に、今の小型エンジン車と同程度の価格でHVやPHVを提供できるようになれば、当該車の需要は一気に拡大します。

トヨタ、ホンダ、三菱自、日産などの動きに注目しつつ、今後のHVやPHVの事業拡大に期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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