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日経記事;"スマホ薄型化、競う 素材・加工を工夫"に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

9月13日付の日経新聞に、『スマホ薄型化、競う 素材・加工を工夫 帝人、部品の間隔短縮 メイコー、基板を3割薄く』 のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。
 
『スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)をより薄く小型にできる部品・素材の開発が広がってきた。帝人は電磁波の漏れを防ぐ能力を5割高め、部品の配置間隔を狭くできる素材を開発。

メイコーはフレキシブルプリント基板を約3割薄くする加工技術を開発した。米アップルの新製品発売などでスマホ市場の競争が一段と激しくなる見通し。主要部材に多く使われる日本の部品・素材技術がスマホの進化を支えている。

スマホを薄く軽くできるかが製品競争力を左右する。例えば米アップルのiPhone(アイフォーン)は2007年の初号機から昨年の4Sまで5機種を発売。

厚さは12ミリ程度から9ミリ程度まで薄くなった。多機能化で充電池が大型化する傾向がある。スマホの部品点数の約4割は日本製が占めるとされ、部品メーカーは高性能化、小型化を競っている。

帝人が開発したのは部品の外装部分に使う樹脂へ混ぜる素材。ニッケルで包んだ炭素繊維を樹脂の中で均一に分散させて、電磁波の漏れを防ぐ能力を高めた。

電子部品から発生する電磁波は機器の誤動作の原因になる。これを防ぐため従来は電子部品自体にメッキするなどして対応することが多かった。スマホだけでなく自動車やペースメーカーなど医療機器向けにも売り込み、16年度に年間50億円の売上高を目指す。

メイコーはフレキシブルプリント基板の土台となる樹脂フィルム上に、0.1マイクロ(マイクロは100万分の1)メートル以下の厚さで電子回路になる銅の膜を形成する技術を開発した。

分子接合剤と呼ばれる特殊な材料を使い銅膜を接着する。これまでは銅膜の表面に圧力をかけて接着しており、銅膜は一定の厚みが必要だった。作業工程数も削減でき、生産に必要な電力を4分の1に減らせる。13年に国内外の工場で本格的な量産を始める。

村田製作所は世界最小の電子部品を開発した。電子回路で蓄放電し、スマホに400~500個搭載するコンデンサーで、縦0.25ミリメートル、横0.125ミリメートルと、現在最小の部品に比べて体積を4分の1にした。スマホへの搭載を見込んで14~15年の実用化を目指す。』


本日の記事にあります、「フレキシブルプリント基板」とは、搭載する電子部品間で電気信号をやり取りするプリント基板の中で、柔軟性が高く折り曲げられる部品を指します。

厚さが10マイクロメートルから50マイクロメートル程度のフィルムの上に銅などの薄い膜を接着して形成します。携帯端末やデジタルカメラなど小さな電子機器に多く使われます。

昨日、アップルから新しいスマホである、「iPhone5」が発表されました。商品の大きさからみますと、従来機種よりも薄型・軽量の一方、画面サイズは大きいと言われています。

スマホは、タブレット型パソコンと共に、世界市場で需要の大幅な伸びが見込まれます。人々は、インタネットを使う利便性に魅力を感じており、ネット環境に入る端末として、スマホやタブレット型パソコンが使われるためこれらの機器の需要が伸びています。

スマホやタブレット型パソコンは、今後もしばらくの間急激な売上増が予測されていますので、多くのメーカーが市場参入し、競走が激化しています。

大きくは、アップル、アンドロイドOSを採用するメーカー群(国内企業や韓国勢など)、WindowsOSを採用するメーカーなどが供給企業になっています。

現時点では、市場をけん引しているメーカーは、アップルとサムスンです。アンドロイドOSを採用している企業の中では、残念ながら国内メーカーは世界市場でシェアを取れていません。

国内メーカーは、現在サムスンに遅れを取っています。将来、デザイン、機能・仕様、価格でサムスン製品を凌駕するスマホやタブレット型パソコンを国内メーカーが製造・販売することを大いに期待しています。

スマホやタブレット型パソコンなどの電子端末機器に使われる部品をみますと、異なった世界があります。

本日の記事に出ています、帝人、メイコ―、村田製作所などのメーカーが提供します部品がスマホやタブレット型パソコンで多く使われています。

スマホやタブレット型パソコンの市場は伸びていますが、参入企業が多く競争が激化しています。採用しているOSは異なりますが、製品の観点からみますと、顧客はOSに関心がなく、電子端末機器として魅力的かどうかが購入の決め手になります。

製品としての差別化・差異化は、アプリソフトとハードウエア、双方の機能・性能が魅力的でないと実現できません。

ソフトウエアは、電子端末機器メーカーが独自開発するか、提携先から調達して搭載します。

ハードウエアの差別化・差異化は、小型・軽量化・薄型、画面の見やすさ、搭載ボタンの滑らかさや高い使用感覚などで実現していきます。

中でも小型・軽量化・薄型、或いは、省電力化などは、非常に大事な要素になります。今回発表された「iPhone5」は、従来機種より薄型・軽量の一方、画面サイズは大きいとのこと。

特に、小型・軽量化・薄型を実現するためには、使用される部品や部材が適切に対応している必要があります。

記事にありますように、上記国内部品・部材メーカーが大きな力を持っており、これら企業なしには、スマホやタブレット型パソコンを作れなくなっています。

記事によりますと、スマホの小型・軽量化・薄型につながる部品・部材の事例は以下のようになります。

・村田製作所;積層セラミックコンデンサー
・メイコ―;フレキシブルプリント基板
・ジャパンディスプレイ;インセル型タッチパネル
・太陽誘電;積層セラミックコイル
・帝人;電磁波の遮断性5割高める素材


このように、部品・部材レベルでは、国内メーカーがスマホに使われる部品・部材の4割を占めています。言わば、国内メーカーが、スマホのプラットフォームを支えていることになります。

各スマホメーカーは、更に小型・軽量化・薄型を追及していきます。それが実現できるかどうかは国内部品・部材メーカーの更なる研究開発・実用化にかかっています。

事業基盤を強化する施策の一つが、市場や事業を構成するプラットフォームを支配するやり方です。

プラットフォームの事例としては、パソコン世界でのOSであるWindowsの供給者、マイクロソフトと、コア部品であるCPU(Central Processing Unit)の供給者、インテルの両社が有名です。

パソコンは、両社の存在無しには成立しません。

スマホやタブレット型パソコンのハードウエアを構成する部品・部材もプラットフォーになります。

アップル、国内セットメーカー、サムスンなどの企業が切磋琢磨して、スマホやタブレット型パソコンをを売ってくれれば、これらの製品を構成するプラットフォーム企業である国内部品・部材メーカーは潤います。

勿論、国内には実力を持った多くの部品・部材メーカーが存在しますので、お互いに競争しながら最先端を行く部品・部材を出し続ける必要があります。

今後とも国内産業の強みの一つである部品・部材分野で、世界をリードし続けることを期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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