日経記事;"セブンイレブン,海外コンビニを日本流に"に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;"セブンイレブン,海外コンビニを日本流に"に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

9月12日付の日経新聞に、『セブンイレブン、海外コンビニを日本流に 世界5万店体制 鮮度高め地域別商品、ブラジル進出視野』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『セブン―イレブン・ジャパンは海外の新市場開拓を加速する。米国子会社に任せてきた体制を改めて、候補地選定からジャパン社が関わり、日本で培った商品の開発・製造や配送などのノウハウも提供する。

2013年の進出を目指し、ブラジルなどで市場調査を始めた。進出済みの地域もジャパン社が主導し、最大4倍もの店舗の売り上げ格差を是正。収益力のばらつきを解消する。

発祥の地の米国でも商品力を強化し、15年度末に1万店まで増やす。
 
ジャパン社と子会社の米セブンイレブン(テキサス州)の海外事業担当者で構成するチームを立ち上げ、新たな進出先の選定を始めた。

ブラジル、ベトナム、ミャンマーの3カ国を候補とし、消費者の購買力などの市場調査や現地のパートナー候補企業との交渉を進めている。早ければ13年中にも、3カ国のいずれかへの進出を決める。ブラジルなら、日本のコンビニで初めての南米出店となる。

セブンイレブンは日本を含む16カ国・地域に4万7千店強を展開し、11年度の全店売上高は6兆円超。12年度末には全世界で5万店を突破する見通しだ。

ただ、物価調整後の1店1日あたり売上高(日販)が日本の4分の1以下という地域もあり、海外では地域ごとの収益力のばらつきの解消が課題となっている。

ジャパン社は工場から物流まで踏み込んだサプライチェーンを柱とする独自のビジネスモデルを構築。弁当などは約80社の取引先と共同開発し、全国で品質をそろえる一方、地域の好みに合わせて味付けを変える。

さらに冷凍、冷蔵、20度前後など食品ごとに最適な温度帯で配送し、鮮度を保持。専用の物流センターを整備し、異なるメーカーの商品を一括配送している。

16カ国・地域の物価調整後の日販は首位がジャパン社。2位の中国・北京、3位の米ハワイもジャパン社の子会社が手掛けている。

新市場でも今後は進出当初からジャパン社のノウハウを持ち込み、収益力を高める。米子会社は引き続き、海外でのブランド管理や法務などを担う。

すでに進出している地域も日本流の注入でテコ入れする。ロッテグループが運営する韓国では今年、日本流のモデル店を開設し、弁当などの商品開発も始める。大手財閥チャロン・ポカパン(CP)グループが運営するタイでも近く同様の支援に乗り出す。

米子会社の収益力も高めるため、初の執行役員を含め、店舗運営や商品開発を担うメンバーを4月付で出向させた。米子会社では12年度に11年度比1割増の8千店、15年末には1万店体制とし日販も1割強多い5千ドルに引き上げる。一連の海外事業の強化により、15年度には世界の全店売上高で1千億ドル突破を目指す。』


国内企業は、売上拡大を目指すためにアジアを中心とした海外市場開拓に積極的に動き始めています。

本日のセブン-イレブン・ジャパンの動きもその一つです。

国内市場は、全般的に少子高齢化や景気低迷、或いは製造業の海外進出などにより、横ばいか縮小傾向になっています。

小売流通市場も同様に。全体では縮小傾向に入っています。そこに、アマゾンや楽天などが行っているインターネット通販事業が参入し、売上を拡大しています。

コンビニもスーパーと同じように、ネット通販の影響を受けています。ネット通販業者は、物流機能を強化して、新鮮な商品を鮮度を溜まったまま顧客に届けるやり方を差別化・差異化の一つとして積極的に採用し拡大しています。

また、その他一般商品の配送効率を上げて、送料無料で短期間に顧客に商品を届ける機能を強化しています。

ネット通販業者の差別化・差異化ポイントは、上記効率的な物流機能の強化と使いやすい・見やすいWebサイトの維持・強化です。

ネット通販業者のこのような攻勢に対して、国内のスーパーやコンビニストアなどのリアル店舗事業者は、競争に打ち勝つために、必然的に物流効率を上げたり、取扱商品群を強化する必要があり、色々な経営・営業ノウハウを身に付け実行してきました。

ネット通販業者とリアル店舗業者間のし烈な競争は、顧客にに対するサービス力の向上になり、顧客満足度を高められる業者のみが勝ち残れる状況になりつつあります。

これは、アマゾンや楽天などのネット通販業者の攻勢が、国内流通市場に変革をもたらしつつあることを意味しています。

国内の顧客満足度を高める施策の一つが、生鮮食料品の扱いです。生鮮食料品の鮮度を保ちつつ最短で顧客に届けることが重要になっています。

顧客がそれを求めているためです。

このため、アマゾンは、冷凍冷蔵機能付きの物流保管拠点を全国レベルで構築しつつあります。スーパーやコンビニも、生鮮食料品の鮮度を保ちつつ販売するやり方を強化充実しないとネット通販に顧客を奪われる事態に直面しますので、それぞれにノウハウを磨いてきました。

本日の記事は、セブン-イレブン・ジャパンが、国内で培った販売・物流ノウハウを差別化・差異化の武器として、海外市場で事業展開するやり方を強化する動きについて書いています。

新市場開拓の観点からは、ブラジル、ベトナム、ミャンマーの3カ国を候補として、事業化検討をするとのこと。

また、既に出店済みの国に対しては、事業のやり方を見直して、日本国内で使ったノウハウを活用することで、鮮度を高めた生鮮食料品の取り扱いで、収益性向上を目指します。

どこの国でも消費者は高鮮度の生鮮食料品を好むことは明白です。

リアル店舗事業者にとって、どの国でも最終的な競合企業はネット通販業者になるとみています。
日本国内で磨きをかけた販売・物流ノウハウを極限まで高めて世界市場で事業展開しないと、最終的にはアマゾンに負ける可能性があります。

アマゾンは、IT事業者の視点から最大限の効率化を行って、リアル店舗事業者から市場・顧客を奪い取ろうとします。

リアル店舗事業者は、IT・物流ノウハウに加えて、店舗での品ぞろえや営業などの人材に係るノウハウ活用で競争することがポイントの一つになります。

その観点からは、スーパーやコンビニなどの国内のリアル店舗事業者が、日本市場で要求度の高い顧客を満足させられる仕組みを持てれば、世界市場で勝ち残れる可能性があります。

セブン-イレブン・ジャパンの海外展開の試みと動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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