民主党代表選を考える - 顧問税理士・会計士 - 専門家プロファイル

平 仁
ABC税理士法人 税理士
東京都
税理士

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民主党代表選を考える

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政治の話

民主党代表選が10日公示された。

反野田の目玉候補不在で、候補4人の公約も大きな相違が少なく、

いまいち盛り上がりに欠く感じがしますね。

次期総理を選択する政権与党の代表選としては寂しい限りです。

 

野田首相は、松下政経塾出身で日本新党から政治キャリアを

スタートさせた現実派の政治家。

ゆっくりではあるが、一歩一歩確実に進んできた感じはします。

ただ、マニフェスト破りとなった消費増税の断行により、

国民の期待を裏切ったと見られているように思います。

 

対抗馬は赤松元副代表、原口元総務相、鹿野前農水相の3名。

赤松元副代表は、細川内閣樹立に奔走した社会党の元書記長。

原口元総務相は、松下政経塾出身で自民党河本派の地方議員から

政治キャリアをスタートさせた政治改革・地方主権の論客。

橋下大阪市長や河村名古屋市長らとのパイプが太いようです。

鹿野元農水相は、安倍晋太郎氏の後継を石原慎太郎都知事らと争った

自民党清和会(現町村派)の元プリンス。海部元首相や羽田元首相の下、

政治改革に長年取り組んできた実務派の政治家です。

 

政策的には、デフレ脱却を目指すことや、政治改革・行政改革の断行、

地方主権の推進、グリーンエネルギーへの転換、アジア外交等、

4人の候補者に大きな違いは見られない政策が多いですね。

 

TPP問題には野田首相の推進方針に対して3人とも慎重です。

 

消費増税については、野田首相の消費増税方針に対し、

赤松氏は、持続可能な社会保障制度改革を実現するための財源、と捉え、

原口氏は、「消費税を含む社会保障と税の一体改革についての三党合意は、

内閣問責決議案の可決をもって破棄された」ものと捉え、

消費増税法を見直し、「景気弾力条項の厳格な適用」を求めている。

 

脱原発についても、野田首相は限定的ではあるが容認する一方、

赤松氏は、「30年代に原発稼動ゼロは最低限の目標」と言い切り、

原口氏は、「今夏、原発ゼロで電力供給が可能と事実上証明された」として、

「諮問型の国民投票を行うと共に、直ちに原発ゼロ計画に着手する」という。

 

一方、鹿野氏は、若手登用を進め、理想主義の民主党に

責任与党としての現実主義を植えつけようとしている感じがします。

実務派らしさ、ともいえるのでしょうが、

その分、野田首相との違いが際立たない感じがしますね。

 

いずれにしても、代表選を通じて、政策論議が深まり、

国民的な論議になっていくことを期待したいところです。

投票は21日。14日公示26日投票の自民党総裁選ともども、

日本の将来を考える上で、動向に注意していきたいところです。

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