日経記事;"太陽光を使い尽くせ 発電効率2倍、人工光合成も"考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
神奈川県
経営コンサルタント
専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日経記事;"太陽光を使い尽くせ 発電効率2倍、人工光合成も"考察

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 新規事業・事業拡大
  3. 各種の新規事業・事業拡大
経営戦略 新規事業開拓・立上

皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。
 
9月8日付の日経新聞に、『太陽光を使い尽くせ 発電効率2倍、人工光合成も』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『地球には莫大な量の太陽エネルギーが降り注いでいる。世界が1年間に太陽から受ける恩恵は、日本の年間消費電力量の150万倍に達するとの試算もあるほどだ。

今はごく一部しか利用できていない。供給不安を抱える電力やクリーン燃料を生産するエネルギーに、太陽光をもっと使いこなせないものか。奮闘する研究者を追った。

太陽光には赤色や青色といった様々な光が混ざっている。波長2マイクロ(マイクロは100万分の1)メートル超から極めて短い波長まで幅広い。

このうち太陽光発電では1マイクロメートル近辺の光しか電気に変換できていないという。この無駄の解消に名乗りを上げたのが、京都大学の野田進教授だ。

「この結晶がそうです」。見た目は黒くて、どこにでもありそうな結晶材料。しかし太陽光をレンズで絞って当てると、多くの光を太陽電池が電気に変換しやすい波長に変える。加熱すると特定の波長の光だけを出す半導体と、光を閉じ込めたり増幅したりする「フォトニック結晶」を組み合わせた。

太陽電池の性能をそのままに、光を電気に変える効率を40%以上と従来の2倍以上に高められるという。太陽電池の開発では、変換効率を1ポイント上げるのに四苦八苦している。画期的な結晶材料に、現状打破の大きな期待がかかる。

関西大学の佐伯拓准教授の研究グループは、無尽蔵の太陽光と水から水素を作ろうと試みている。水素はエコカーや燃料電池の燃料になる。簡単に量産できれば、利用が広がると期待されている。

佐伯准教授はまず、太陽エネルギーを受け、60%の効率でレーザー光に変える材料をセラミックス結晶から作った。レーザー光を鉄やアルミニウムの酸化物粒子に照射すると、粒子がセ氏4700度と超高温になる。金属粒子から酸素が外れて、残る金属が水と反応して水素が発生する。金属は水にさらすとふたたび酸化物に戻るので、繰り返し利用できる。

太陽光発電で作った電気を使って水から水素を発生させる発想とも違う利用法だ。レーザー光をうまく生かせば「太陽電池を使うよりも、効率が高いのは間違いない」と佐伯准教授は胸を張る。

エネルギーの創出、温暖化ガスの削減と一石二鳥を狙える「夢の技術」に光合成がある。自然界では植物が太陽エネルギーをうまく使いこなし、温暖化ガスの二酸化炭素(CO2)と水から有機物を難なく作り続けている。

光合成を人工的に起こす試みは難しかったが、日本の成果に世界が注目している。トヨタ自動車グループの豊田中央研究所が実験にいち早く成功。最近、パナソニックが独自の実験装置でさらに効率を5倍高めた。光の利用効率を計算すると0.2%。一見すると低いが、植物並みを初めて達成したという。

この実験装置は、光合成の能力からすれば、もはや人工植物といってもいい。植林が難しい砂漠や、荒れ地に複数据え付ければ、森林に代わってCO2を吸収し、有用物質をもたらす。「(温暖化対策や農業を目的に)植林をするのと同じ」(パナソニック先端技術研究所の山田由佳グループマネージャー)だ。

実験装置は発光ダイオード(LED)などに使う窒化ガリウム半導体と独自の金属触媒を使う。水中の窒化ガリウムに光を当てると水の分子が酸素と水素のイオン、電子に分かれる。

別の容器に入れた金属触媒に電子と水素イオンを渡すと、表面で水に溶けたCO2と反応し、医薬品原料にもなるギ酸という有機物ができる仕組みだ。

パナソニックでは、さらなる効率の向上や、より有用なエタノールなどを安定して作る研究を進める。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の試算によると、地球が1年間に浴びる太陽エネルギーは、単純計算すると日本が1年間に消費する電力量の150万倍にも達するという。エネルギー問題の議論に行き詰まったら、晴天を眺めるのも良さそうだ。』


7月29日に、日経記事;『パナソニック、人工光合成を植物並み高効率に』に関する考察 [新規事業開拓・立上] のタイトルでブログ・コラムを書きました。

これは、パナソニックが植物とほぼ同等の効率で人工的に光合成する技術を開発したこと。太陽電池に似たシステムを使い、太陽光と水と二酸化炭素(CO2)から有機物を生成することに成功したことについて述べたものです。

パナソニックの技術が画期的であることは、自然界の植物とほぼ同等の効率で光合成を可能にする方法にメドをつけたことです。

この技術をベースに、2015年度には人工光合成で生成したエタノールを燃料にした発電システムの実用化を目指し、並行して商業ベースに乗せるため部材の改良などコスト削減を進めるとされています。

実用化するには、汎用的な素材・部材を使うことが重要になります。レアアースやレアメタルのような、高価で且つ貴重な素材を使うと、廉価版での商用化は難しくなります。

記事によると、パナソニックは、部材の改良や更に高効率なやり方を目指しています。この技術が商用化されますと、一つの応用例として光合成からエタノール燃料が生成されます。

エタノール燃料は、貯蔵や輸送がしやすくなりますので、発電やエコカーの燃料として有用なものになります。

光合成から医薬品の原料となるギ酸も生成されるとのこと。

京都大学の野田教授が発見したのは、画期的な結晶材料。太陽電池の性能をそのままに、光を電気に変える効率を40%以上と従来の2倍以上に高められるという。

この結晶材料が商用化されると、太陽光発電の効率が大幅に向上し、発電コストが下がりますので、エネルギー問題の解決に大きく貢献します。

このように、国内メーカーや研究者は、太陽光の使用方法に関して大きな潜在力を持った技術を開発し、実用化に向けて研究を進めています。

これらの環境対応技術は、今後の日本企業にとって大きな成長力をもたらすものになります。基礎から応用・実用化までの全ての技術・ノウハウをオールジャパン体制で確立することが非常に大事です。

今まで、国内企業や研究者が開発した幾つかの基礎技術の中には、国内企業が事業化する前に、海外企業に先を越されてしまったものがあります。

最近では有機EL技術が事例になります。ソニーが世界で初めて商品への実用化に成功しましたが、大型テレビへの実用化は韓国勢に先を越されました。

上記のような、太陽光に関連した環境対応技術は、しっかりと国内企業や研究者で熟成され、可能な限り早期にエネルギーや医薬品原材料などの分野で商用化して、世界市場で圧倒的な勝組になる必要があります。

国内製造業が勝ち残るには、差別化・差異化可能な圧倒的な技術で環境分野のような成長分野で新市場を開拓することが大事です。

例えば、パナソニックにはこの光合成技術から、エネルギー分野や蓄電池分野での覇者になることを期待します。

中国勢や韓国勢に市場を奪われないように、集中投資して早期に事業化することがポイントになります。

政府も関連企業や研究者に、開発資金の援助や投資減税などの補助施策を積極的に行って、iPS細胞のような世界最先端技術の育成と事業化支援を行う必要がありますし、期待します。

今後も太陽光関連の新技術と事業化に注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(神奈川県 / 経営コンサルタント)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。

カテゴリ 「経営戦略」のコラム

このコラムに類似したコラム

日経記事;『火力発電の参入促す 新増設など』に関する考察 山本 雅暁 - 経営コンサルタント(2012/09/14 11:13)

日経記事;"石炭火力、CO2を2割削減 日立・東北大が新技術"考察 山本 雅暁 - 経営コンサルタント(2012/08/03 10:28)

日経記事;まだ絞れるぞうきん 省エネという電源 に関する考察 山本 雅暁 - 経営コンサルタント(2011/07/21 15:49)