- 吉野 充巨
- オフィスマイエフ・ピー 代表
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
対象:家計・ライフプラン
前回は、年代別の貯蓄と負債の現在高を紹介いたしました。今回は貯蓄現在高のかいきゅうべつ推移と、貯蓄全体に占める割合を紹介します。
図は、貯蓄現在高を500万円未満、500~1,000万円、1,000万円~2,000万円、2,000万円~4,000万円、4,000万円以上でその分布の推移の調査です。(出典総務省統計局家計調査より)
特徴として、貯蓄現在高が500万円未満の層が最も多く、かつ平成14年は28.7%、平成19年は30.7%、平成23年では32.8%と年々増加しています。
一方貯蓄現在高4,000万円以上の層は、平成14年は9.9%、平成19年は10.5%、そして平成23年10.2%と余り変化していません。貯蓄現在高2,000万円~4,000万円の層も変化は小さいです。
結果グラフを見てお分かりのように、貯蓄500万円以上~1,000万円の層は年次による変化=減少が大きいので、この層から500万円未満に移行した人が多いと考えられます。
また、夫々の層が貯蓄全体に占める割合も示されています。貯蓄4,000万円以上の世帯の貯蓄額が貯蓄全体に占める割合は、平成14年から19年の間に1.8ポイント上昇し41.4%になり、平成23年も41.5%を占めています。
2人以上の世帯の貯蓄現在高の推移を記したものが下図です。50年以上前の昭和34年(1959)から平成23年までを記しています。(平成12年以前は「貯蓄動向調査」によります)
世帯の貯蓄額のピークは平成12年の1,781万円です。年間収入は平成7年の762万円がピークになっています。年間収入は徐々に減少していることがグラフで確認出来ます。
一方貯蓄額は年収の減少トレンドとは異なりその額は減少額が少ないため、貯蓄の年収に占める割合は上昇しています。その結果として消費に回す金額が減少していることは歳冊できます。将来への不安がその様な行動を取らせているのでしょうか。
なお、平成34年の貯蓄現在高は30万円でした。それに比べますと平成23年の貯蓄現在高1664万円は約55.5倍になっています。また年収に占める貯蓄額の割合も上昇平23年には過去最高の271.9%になっています。昭和34年は70.0%でした。
このグラフを見ますと我々60代の物にとって、日本がこの50年如何に豊かになったかを実感します。けれども200%を超えた平成元年(1989年)以降の停滞、年間収入の減少を見ると、「失われた20年」の失政と経済的な停滞も実感出来ます。
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文責
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP(R)
宅地建物取引主任者 (東京)第188140号
ロングステイ財団登録ロングステイアドバイザー
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
吉 野 充 巨
独立系顧問料制アドバイザーの紹介
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