「ショートセール」 - その3 - 不動産売買全般 - 専門家プロファイル

岡村智恵美
ハワイ州公認不動産販売員
不動産コンサルタント
専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

「ショートセール」 - その3

- good

  1. 住宅・不動産
  2. 不動産売買
  3. 不動産売買全般
ハワイ不動産 購入に際して

前のコラムではショートセールのディメリットについて書きましたが、もう一つショートセールの不動産にオファーをする前に考慮すべき点をお話します。

「フォークロージャーは避けたいのでとにかく売りたい」という不動産のオーナーが、低い価格で自分の不動産を市場に出したところ、複数のオファーがきたものの、結局レンダーの許可を得られず、フォークロージャーへと進むということもあります。

買主からすれば、非現実的な値段設定をしたオーナーのためにいたずらに時間を費やし、何の結果も得られなかったということもあり得るのです。

そういう点で、ショートセールは、慎重をきす必要があります。

それでもショートセールで、本当に気に入った不動産を発見した場合、オファー価格の付け方は、不動産エージェントに相場をリサーチしてもらい、決定するのが良いでしょう。

ショートセールのもう一つリスキーな点は、レンダーが売買内容に同意し、売値の許可も出てエスクローをオープンしたのに、エスクロー中に、レンダーが設定したショートセール期間が過ぎてしまい不動産の持ち主が、ショートセールを行ったオーナーからレンダーに変わり、書類の作り直しや、一旦開いたエスクローを閉鎖して取引を一からスタートしなければならないなどということが起こることもあります。

「それなら、もう取引はキャンセル!」と思ってもエスクロー開設時に支払ったデポジットを取り返すのにも、長時間掛かったと、いうこともあります。

ですからショートセール不動産を購入するのは「お買い得」とは言っても、売る側は金銭的余裕がありませんから、“わけあり不動産” は荒れ放題で、修理を怠っていることが多いのでそれなりの覚悟が必要でしょう。

以上のような理由から、通常、不動産エージェントもショートセールを避ける傾向にありますが、ただ単に「市場価格より安価で不動産を購入できる」という言葉に惑わされるのではなく、しっかりとディメリットも認識し、地元の事情に精通している不動産エージェントに相談することをお勧めします。

 

 

このコラムに類似したコラム

平均価格と中間価格 岡村智恵美 - 不動産コンサルタント(2013/05/10 05:10)

土地の価格②~価格の決め方、決まり方 森田 芳則 - 不動産コンサルタント(2013/04/08 19:41)

契約と決済 楯岡 悟朗 - 不動産コンサルタント(2011/08/26 16:28)

不動産売却価格を調べる3つの方法と損をしない売値の決め方について 伊原 康浩 - 不動産コンサルタント(2019/10/02 15:09)

領収証が無いだけで多額の税金が。。。 信戸 昌宏 - 建築家(2013/07/19 12:00)