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日経記事;"ヤフー,技術者に"黒帯"資格 年収1億円超で処遇も"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

8月21日付の日経新聞に、『ヤフー、技術者に「黒帯」資格 年収1億円超で処遇も ネット人材確保へ新制度』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。
 
『ヤフーは技術者を対象に新たな処遇制度を導入する。専門性に優れ技術伝承の役割を担う人材を「黒帯」と認定する資格制度のほか、最高経営責任者(CEO)並みの年収1億円超もありうる報酬制度を導入する。

ソーシャルゲームの台頭などで新事業開発を担う人材獲得競争が激しくなるなか、処遇を手厚くし、有能な技術者の確保をはかる。

約2000人の技術者向けに「黒帯」と呼ぶ資格制度を新設。メールシステムやネットワークなど分野ごとに専門性に優れた4人を認定した。一時金として1人あたり50万円を支給。1年の任期制で3カ月ごとに選抜する。「黒帯」保有者には技能の伝承や人材育成で指導的な役割を果たしてもらう。

10月にも「プロフェッショナル職」と呼ぶ専門職も設ける。従来は職務経験が長くなると管理職になるしかなかった。技術者らに専門職コースを提供し、能力と成果に応じた待遇を充実させる。

報酬面では基本給や一時金を従来よりも個人の能力や成果、業績に密接に連動するようにする。「社長を上回る1億円超の報酬もありうる」(ヤフーの宮坂学社長)という。

楽天は約1200人の社内技術者から優秀な人材を選抜し、米サンフランシスコへの3カ月の「開発合宿」とホームステイを組み合わせた研修を実施する。楽天が現地に設けた開発拠点で、最先端の開発手法を集中的に学んでもらう。

滞在中は現地家庭に住み込んで、英語を使いこなせるようになってもらう。最前線のプログラミング技術を習得し、日本帰国後に先端技術を社内で広めてもらう役割を期待している。

グリーやディー・エヌ・エー(DeNA)などソーシャルゲーム大手は毎月数十人規模で技術者を中途採用するうえ、新卒者に最大で1500万円の年収を提示するケースもある。ネット業界全体で、技術者の獲得競争が激しくなっている。』

インターネット業界では、上記記事にありますように、昨年来、スマホの高速普及に伴って、関連するアプリソフトやゲームソフト開発の需要が爆発的に増えました。

これらのソフト開発には、多数のエンジニアを必要とします。加えて、開発チームのコアとなるチームリーダーや複雑なソフトをスケジュール通りに開発できるキーエンジニアの確保が必要になります。

多数のソフトウエアエンジニアの中で、リーダーやキーエンジニアの役割を果たせる人たちの数は、現時点では多くないのが現状です。

このため、ITベンダーやゲームベンダーは、優秀なソフトエンジニアを求めて、アジアや米国に拠点を設けたりしてします。

本日の記事は、更に一歩進めて、優秀な社内のソフトエンジニアを確保し続けるために、専門職化を明確な人事制度として創設・具体化するものです。

ITやソフトの世界では、技術力で評価されるのは当然なことです。現在の家電業界の凋落の要因の一つに、優秀な技術者の長期的育成と強化を怠ってきたことがあります。

集中と選択の過程で、不必要とされた技術者を数多く、退職させてきた現実があります。短期的な決算結果を重視する文系社長が陣頭指示する企業にこの傾向が強い印象を持っています。

現在、お付き合いしているITベンダーや製造中小企業のトップは、ほとんどの方が技術者です。自社の強み・弱みを合理的に理解しており、現状や将来計画も技術的な裏付けにもとづいて考えるのが自然体で行われています。

しょうしょう極論を言いますと、技術を売り物にする企業のトップは、技術者上がりの人がなり、周りの経営陣を文系出身者が補佐する形で動いた方が新規性や独創性、差別化・差異化を引き出せる印象を持っています。

技術者上がりの経営者は、コア技術の重要性や技術者の感性や考え方を理解しやすく、尖がった技術で新規事業を立ち上げる仕組みを作りやすくなるからです。

この観点からみますと、各IT・ソフトベンダーが、自社の優秀なソフトエンジニアを専門職化して、通常の人制度には無い、高額報酬や専門職種としての技術者認定を導入することは、国内企業の技術力育成に大変良い結果をもたらすとみます。

優秀なエンジニアの中から、コミュニケーションが取れ、リーダーシップ力がある人達が出てくれば、将来の経営幹部候補生としても育成できます。

国内企業は、ほぼすべての業界で海外企業との競争にさらされるようになっています。ITやソフト業界も例外ではありません。

特にスマホの世界では、アプリソフトによって、簡単に海外利用者も取り込めるようになってきますので、国内企業にとっては海外顧客開拓ができますが、同時に、海外企業も国内利用者の取り込みが容易に可能となります。

そこで、サービス投入で先行し、海外企業との競争を勝ち抜くには優秀な人材を囲い込むことが必要になります。

各ITやソフトベンダーは、ソフトエンジニアの囲い込みを積極的に行っています。各企業は、一過性の施策ではなく、腰の据わった人事制度を確立して優秀なソフトエンジニアを育成強化することが求められます。

ITやソフトベンダーにとって、自社のエンジニアが財産です。この点は、国内の総合商社と同じです。

ハードウエア製造業のように設備を持つ必要がありませんが、優秀な社員を持たないと何の価値もない会社になります。

従って、IT・ソフトベンダーにとって、社員は「人財」になります。この優秀な人財をどう育成確保していくか、各社の工夫が必要です。

一方、社員にとっても、ソフトなどの各技術に関するエンジニアは、自分の才能や知識を最大化する努力を続けて、どこの企業でも優秀な技術者として食っていける実力を持つことが重要になります。

この専門職化は、技術だけでなく他の事務職分野でも求められます。国内企業が、海外企業に打ち勝つには、高度な専門職スキルを持った人財が必要となります。

社員も、高度な専門スキルを持つことで、一定程度の給料を確保できるとともに、より良い給与や人事条件などを提示される企業があれば、転職することも可能になります。恒常的なスキルアップが必要です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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