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日経記事;"アスクル,工具現場資材のネット販売拡大PBも投入"考察

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皆様、

こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

8月15日付の日経新聞に、『アスクル、工具や現場資材のネット販売拡大 PBも投入 』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『オフィス通販最大手のアスクルは工具や作業服など工場や建設現場向け用品のインターネット販売を強化する。新たにプライベートブランド(PB=自主企画)を立ち上げ専用サイトも開設。

少量注文への対応や配送サービスの充実を武器に、カタログ販売も含めた売上高を3年以内に現在の2倍の300億円に増やす。

アスクルはこのほど、新ブランド「現場のチカラ」を立ち上げた。作業用手袋や両面テープ、台車など100品目を投入、来年にかけて倍増させる。メーカー品と比べて価格を2~3割安く抑える一方、耐久性なども高めた。

自社の通販サイト内には新たに専用サイトを開設し、オフィス用品とは別に売れ筋の商品を紹介するコーナーなどを整える。目的・用途別に商品を簡単に探せるよう検索機能も改良する。

工場や建設現場で使われる工具や作業着などの市場は5兆円規模(業界推計)とされ、少量注文などに対応しやすいネット通販が売り上げを伸ばしている。

米国ではアマゾン・ドット・コムも試験的に事業を展開している。』

何度か、本ブログ・コラムで書いていますように、ネット通販事業の拡大が続いています。その結果、リアル店舗が影響を受けており、スーパーや家電量販店などもネット通販の拡大を行い、事業環境の変化に対応しつつあります。

ヤマダ電機が、M&Aによって規模の拡大を行っているのも、ネット通販の雄であるアマゾンとの競合を意識しているからです。

本日の記事にありますアスクルは、今まで紙のカタログを中心にオフィス用製品の通販事業をしていましたが、ネット通販事業を強化しようとしています。

ヤフーは4月に、アスクルと資本・業務提携したと発表しました。ヤフーが329億9900万円でアスクル株の42.6%(議決権ベース)を取得し、同社の筆頭株主になりました。

ヤフーはインターネットサービス最大手ですが、通販では業界3位です。ヤフーのネット通販事業は約2万店の出店企業に軒先を貸す仮想商店街方式を採用しており。手数料収入が主体で、自前の配送機能を持ちません。

年間流通総額(2012年3月期)は約3000億円で、楽天(推定1兆1000億円)とアマゾンジャパン(同5000億円)比べると、大きく下回っています。

アスクルが持つ配送網を統合してサービスの質を高め、ネット通販で先行する楽天とアマゾンジャパンに対抗する計画です。

一方、アスクルは法人向けのオフィス通販では最大手ですが、個人向けネット通販の不振などで業績が落ち込んでいました。ヤフーの集客力を生かし、課題の個人向け通販をテコ入れする狙いがありました。

ヤフーは、アスクルが全国6カ所に持つ大型物流拠点と、商品を注文翌日に届ける配送のノウハウを取り込み、消費者の利便性を高めて、楽天とアマゾンとの競合に対抗します。

昨年来、アスクルを含めてオフィスの用品の通信販売大手の収益性が悪化しています。主力のコピー用紙は、競争激化で低価格化が進んでいることと、原料高で製紙メーカーからの仕入れ原価が値上げしたことから、収益性が低下していました。

このため、各通信販売会社は、PB商品を増やして、独自商品で収益性の向上と、新規顧客開拓を行ってきました。

更に、取り扱い商品群も増やし、収益性の高い工具や作業服など工場や建設現場向け用品などを扱い始めました。

アスクルは商品数を現在の約11万品目から2012年5月期中に約20万品目に増やしたとのこと。作業着や温度計など計測器、工具、顕微鏡などの実験器具を中心に毎月約1万品目を新たに投入、建設業や企業の研究施設などオフィス以外の顧客に売り込むとしていました。

本日の記事は、アスクルが工具や作業服など工場や建設現場向け用品などの通販手段としてインターネット販売ルートの拡充を決めたことについて報じています。

これは、顧客がネット通販を利用して、最も価格が安く少量でも買える購買行動をしていることへの対応手段となります。

アスクルの競争相手は、従来の大塚商会、カウネットなどの事務用品通信販売会社だけでなく、ネット通販会社が加わることも想定しているとみています。楽天とアマゾンが競走相手になるとの前提によります。

特に、アマゾンは、ネットで販売できるものは全て扱って顧客に迅速に低価格で提供することを積極的に行っています。日本全国に物流拠点網の強化充実を行うなど、積極投資を継続中です。

やがて、紙のカタログやチラシを使った通信販売事業の市場は大きく低下し、なくなることが予想されます。現時点でネット通販の売上は、通販市場全内の60%を超える割合になっています。

アマゾンは、は2000年11月には日本語版サイト「Amazon.co.jp」を開設。日本市場に参入しましたた。

当初は書籍・雑誌のネット通販からスタート。その後取扱品目を拡大、現在は食品から自動車まで扱う総合ネット通販まで成長した。売上高は国内外とも業界最大を誇ります。

国内では日本法人のアマゾンジャパンが事業を展開しており、事業開始以来、毎年2ケタ成長を続けてきました。

その成長の源泉は、積極的投資と経営スピードの速さにあります。

ネット通販はリアル店舗販売とは異なり、消費者が視覚、触覚、嗅覚、味覚を使った商品選択ができません。それだけに、事業者は、消費者に対して、リアル店舗をしのぐ正確な情報提供や品質管理が求められます。

アマゾンや楽天は、この条件を満たしているため、顧客から支持されています。

アマゾンは、今後の通販及びリアル店舗ビジネスに大きな影響を与え続けると予想します。アスクルのやり方は、アマゾンを見据えてのものです。

記事によると、アマゾンジャパンも米国で工場や建設現場で使われる工具や作業着などの試験販売を行っているとのこと。

事業性が確認出来れば日本でも当該市場に参入してくるでしょう。

アスクルの積極性が効果を生み、アマゾンとの競争に負けないようになることを期待します。まだ、ネット通販市場は伸びますので、将来を見据えての現時点での積極投資は価値があります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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