日経記事;『車生産 維持でも空洞化? 』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
神奈川県
経営コンサルタント
専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日経記事;『車生産 維持でも空洞化? 』に関する考察

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 新規事業・事業拡大
  3. 各種の新規事業・事業拡大
情報・知識 ビジネス雑感

皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

8月13日付の日経新聞に、『車生産 維持でも空洞化?1~6月、部品の輸入最高 円高でコスト減』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『自動車部品の輸入が急増している。財務省の貿易統計によると2012年1~6月の輸入量は約32万4000トンで上半期ベースでは1998年以降で過去最大となった。

歴史的な円高を受け、自動車メーカーがアジアからコストの安い部品を調達している。自動車大手は一定の国内生産を守ろうとしているが、そのためのコスト削減努力が部品業界の空洞化を加速する面もある。

日産自動車は主力拠点の九州で地理的に近い韓国や中国からの調達を増やしている。日産車体九州(福岡県苅田町)で生産し6月に販売を始めた「NV350キャラバン」は部品の4割をアジアなど海外から入れた。

「円高の影響を相殺するあらゆる活動を進める」(日産の田川丈二執行役員)。国内生産の8割が輸出のマツダも、国内工場の海外部品の調達比率を現状の2割から14年に3割に引き上げる。

完成車メーカーの動きに部品メーカーも対応している。樹脂部品のニフコは韓国の自社拠点で生産した内装用の留め具(ファスナー)を中国地方や九州の自動車メーカーに供給し始めた。

三桜工業も今年度中に燃料配管用の樹脂製チューブを中国拠点や外注先から輸入する予定だ。取引先からのコスト削減の要請に応える。

中国から40%増

12年1~6月の国内自動車生産台数は約525万台。上半期で直近のピークだった08年1~6月の約606万台と比べると13%少ない。一方で、自動車部品の輸入量は、財務省が今の形で公表を始めて以来、上半期で最大だった08年1~6月を3%上回った。

特に中国からの輸入は08年1~6月比で40%増。現地製部品の品質が向上しており、韓国も経済連携協定などで輸出産業として育成している。

付加価値の高い部品で輸入の動きが広がっている可能性もある。ニッセイ基礎研究所が財務省の輸入価格指数と日銀の輸入物価指数を調べたところ、自動車部品は12年6月まで6カ月連続で価格の伸びが物価の伸びを上回った。高額品が増えていることを反映しているという。

部品の輸入が増えるのは「日本メーカーが国際競争力を高めようとする努力の結果」(A・T・カーニーの川原英司パートナー)でもある。

ノウハウ残す

自動車大手は開発・生産のノウハウを残し、雇用を確保するため、国内生産台数を維持しようとしている。国内販売は縮小傾向にあるため、生産台数を保つには一定の規模で輸出を続けなければならない。足元の円高水準では輸出の採算は厳しく、コストの安い海外部品が不可欠。生産台数の維持を目指すほど、部品は海外流出が進むという危うさが潜む。

貿易収支への影響は当面は軽微といえる。12年1~6月の自動車部品の輸入額は約2600億円で、輸入額全体の0.8%。ドイツからの輸入が増えている自動車も約4100億円と全体の1.2%にすぎない。

ただ自動車部品の輸出は全体の5.0%、自動車は14.7%を占めるけん引役だ。自動車メーカーが円高などを理由に国内からの部品調達を絞る傾向を続け、国内の部品産業が打撃を受ける事態に陥れば、日本全体の輸出競争力の低下につながる懸念はある。。。』


国内製造企業は、大変厳しい状況にあります。国内顧客だけで事業できる企業はともかく、通常は顧客獲得のため海外市場での販路開拓や集客が必要になります。

国内製造拠点から海外顧客に売るために輸出します。異常な円高でこの輸出から収益を上げにくい状況になっています。

国内で製造を続けるには、価格競争力のある技術・製品を開発する必要があります。いわゆる、差別化・差異化できる技術・製品の確立です。

中堅・大手企業の場合、海外企業も力をつけてきており、記事にありますように、更に円高で輸入部品や製品の価格が下がっているため、国内だけでなく海外勢との競争も強いられる事業環境になっています。

従って、差別化・差異化できる技術・製品の開発を継続する必要があります。また、得意・専門分野を確立して、他社には絶対負けないコア事業を持っていないと勝ち残るのは難しい状況になっています。

中小企業の場合、中堅・大手とは異なったやり方で勝ち残っているところが多いです。

例えば、ニッチ(小さい)な市場で圧倒的な技術力によって独占的な地位を築く企業です。中堅・大手は、ニッチ市場には参入しません。小さい市場に参入しても固定費や投資をカバーするだけの収益を確保できないためです。

勿論、他の中小企業もそのニッチ市場に参入してくる可能性がありますので、その市場では圧倒的な技術競争力を持つことが必要不可欠です。

必要に応じて特許で当該技術・ノウハウを守ることも行います。

ニッチな市場は、世界で需要または必要性が増している分野に関連していることも重要な要素です。現時点では、医療、エネルギー、環境などがキーワードになります。

特殊な、或いは、超精密加工技術で医療や環境分野の世界のニッチ市場で活躍する中小企業が増えています。

これらのニッチ市場では、当該企業しか技術や製品を提供できませんので、独占的な地位を確保できます。従って、価格競争は起こりません。

輸出しても円高の影響を受けにくくなります。販売価格に円高による為替差損分をある程度上乗せできるからです。

中小企業が差別化・差異化できる技術・製品を持っており、適切な市場・顧客を見つけられれば上記のような事業展開が可能になります。

中小企業で、自社の強みを理解できていなければ、先ずは、自社の経営資源を全て棚卸して差別化・差異化できる技術・製品を再確認することが重要です。

その後に、その技術・製品を応用できる市場・顧客が存在するか、市場ニーズがあるかどうか、市場調査して確認します。

差別化・差異化できる技術・製品と、市場・顧客がいるところとのマッチングを確認できれば、事業化の可能性を確認します。

OKならばその市場に参入することになります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(神奈川県 / 経営コンサルタント)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。

カテゴリ 「情報・知識」のコラム