- 塚本 有紀
- フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
- 大阪府
- 料理講師
対象:料理・クッキング
- 黄 惠子
- (料理講師)
明日の授業のために、ガスパチョの仕込みをしています。
ガスパチョgaspachoはスペインのセビリア発祥の冷製のスープですが、フランスにも浸透しています。語源は、スペイン語の「斑入りの大理石gaspar」から。トマトスープにさいの目切りの野菜を浮かべた模様からだそうです。
よくよく熟したトマトをあちこち見て歩いて探してきました。8月のトマトはじつはほんとはもうあまり力がありません。トマトの木は下から熟していき、最後のほうはもう木自体に勢いがないからだと聞きました。
だからせめて完熟のものを探します。
たまねぎ、パプリカ、きゅうり、にんにく、バジル、イタリアンパセリ,オリーヴ油などなどを合わせ、一晩マリネにします。明日はつなぎに食パンを入れて、ブレンダーにかけてひたすらひたすら漉します。
暑い夏の日ガスパチョを作るたびに、アシスタントとして学校にいたころのことを必ず思い出します。
シェフに、野菜がいっぱいまで詰まったフォン用の大鍋をどんと渡され、
「はい、あと、やっといて」。
ひたすらロボクープをかけてはシノワで漉し・・の繰り返し。急いでぎゅうぎゅう押すとスープが飛び散り、顔も髪もコックコートもトマトやらにんにくやらで、すごい状態に。
今ならロボの掛け方が足りないとシノワがひどく通りにくくなることを知っていますが、当時はそんなこと知る由もなし、でした!
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