日経記事;"三井物産、次世代送電網の制御システム 参入"考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;"三井物産、次世代送電網の制御システム 参入"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

8月7日付の日経新聞に、『三井物産、次世代送電網の制御システム参入 米社に出資』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『三井物産はスマートグリッド(次世代送電網)の頭脳となる制御システム事業に参入する。最先端の制御ソフトを開発した米IT(情報技術)企業に資本参加し、地域の電力需給に合わせて企業などに最も効率のいい電力利用を促すシステム構築を提案する。

まず、電力需要の増大で設備投資を増やすアジアの電力会社への販売を目指す。

スマートグリッドの制御ソフトを開発する米ヴィリディティエナジー(ペンシルベニア州)に約15%出資する。出資額は1500万ドル(約11億7000万円)。同社は世界最大の米電力卸取引所「PJM」の幹部らが2008年に創業。企業の節電分を電力会社が買い取る仕組みなど電力業界に精通した強みを制御ソフト開発に生かした。

同社のソフトでは刻々と変わる電力需要、天候などの膨大な予測データを分析。その結果をもとに大口需要家が持つ太陽光パネルなどの発電システムや蓄電池の利用率、電力卸売市場などへの売電の最適な組み合わせを瞬時に割り出す。同時に空調設備などを遠隔操作して電力消費も減らす。

米グーグルや米IBMもスマートグリッドの制御システムの事業化を進めているが、企業に電力利用の組み合わせを数分単位で提案できるのがヴィリディティの強みだ。

三井物産は次世代送電網(スマートグリッド)の中核技術を持つ米ヴィリディティエナジーへの出資で電力関連事業の底上げを狙う。

IT(情報技術)を駆使して電力の利用効率を高める仕組みを電力会社や電力大口需要家に提案。電機メーカーやIT大手とは異なる電力ビジネスを展開することで、アジアなど新興国の電力会社向けの販売拡大を目指す。

電力会社はスマートグリッドの構築で使用電力のピーク時に合わせた過剰な設備投資を効率化できる可能性がある。特に大口需要家が節電した電力を買い取る「ネガワット取引」の導入を検討しているアジアの電力会社にはニーズがあるとみて採用を働き掛ける。

ヴィリディティのノウハウへの評価は高く、欧米の大手企業と出資を競い合った模様だ。創業者らが電力業界出身のため使用電力の予測や分析だけでなく、利用者側の売電や蓄電を最適条件で実行させるシステムは他社にない特徴という。

三井物産は海外でも電力網を効率化する事業を強化している。今年1月には3つの地域に分かれている米国の電力網を接続する事業を推進する米企業に出資。各電力網をつなぐ大規模送変電所を建設し、電力需要や価格動向に応じてITシステムで管理制御しながら電力を相互融通する。』


エネルギー・環境関連事業は、今後の日本経済の一翼を担う産業になることは間違いなく、国内企業は世界市場で勝ち組になることが大変重要です。

国内電機企業では、東芝、日立、パナソニックなどがこの事業を新規事業の柱とすべく、積極的な展開を開始しています。

今回の記事は、これら電機企業とは異なるやり方で、商社である三井物産が電力ビジネスへ参入することについて書いています。

スマートグリッド事業への参入です。スマートグリッドについては、東芝が昨年、スイスのスマートグリッド」に不可欠なスマートメーター(通信機能付き電力量計)製造大手のランディス・ギア(LG)を2000億円で買収しました。

スマートグリッドは、家庭や工場に設置したスマートメーターから電力消費に関する情報を通信回線を通じてリアルタイムに発電施設などに送信し、発電を効率的に調整する仕組みです。

温暖化対策として今後、太陽光や風力など再生可能だが不安定なエネルギーの普及が進むのに応じ、電力供給の安定化のためにスマートグリッドや、その核となるスマートメーターの普及が不可欠になるとされています。

三井物産は、東芝とは異なるやり方でスマートグリッド事業に参入しようとしています。スマートグリッドの制御ソフトで、使用電力の予測や分析だけでなく、利用者側の売電や蓄電を最適条件で実行させるシステムの提供です。

ヴィリディティエナジーのソフトでは刻々と変わる電力需要、天候などの膨大な予測データを分析。その結果をもとに大口需要家が持つ太陽光パネルなどの発電システムや蓄電池の利用率、電力卸売市場などへの売電の最適な組み合わせを瞬時に割り出す。同時に空調設備などを遠隔操作して電力消費も減らすとのこと。

この提案を数分単位で行えるのがヴィリディティエナジーの強みです。

スマートグリッドへのIT活用は、グーグルやIBMなどのIT大手も参入しようとしています。今後、米IT業界を中心に対応送付との開発と競走が激化するとみます。

三井物産は、ヴィリディティエナジーへの出資を通じてスマートグリッド事業に制御ソフト分野から参入することを決めました。

先進国や新興国で、今後、スマートグリッドの需要が高まることは確実ですので、現在の時期での参入は合理的です。

三井物産だけでなく、三菱商事や住友商事などの他の大手商社も、電気事業に参入し、環境・エネルギー分野の新規事業開拓を進めるとみます。

これらの事業活動を通じて、全世界で効率的な発電、送電、電力消費や売電までのトータルな社会インフラ構築に貢献しながら、売上・収益を上げていくことが、国内企業の環境・エネルギー事業のあり方になります。

国内大手企業は、東芝や三井物産のように必要な製品やソフトなどを買収、或いは、出資などの方法で短期間に整えながら総合力を高めていくことが重要です。

国内企業がオールジャパンで、スマートグリッド事業を国内外で展開することを期待します。高効率のスマートグリッドシステムを維持構築・運営するには、高度な制御ソフトが必要です。

国内IT企業がこの制御ソフトを提供できなければ、三井物産のように海外IT企業の活用を積極的に行う姿勢が大事です。

東芝や日立などと共に、今後の三井物産や他の大手商社のスマートグリッド事業展開に注目していきます。

これら大手企業の動きは、中小企業にとってスマートグリッド関連で新規事業の機会増加につながるためです。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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