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日経記事;"難病ALSの治療薬候補、細胞で発見 京大"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

8月2日付の日経新聞に、『難病ALSの治療薬候補、細胞で発見 京大』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『京都大学細胞研究所(山中伸弥所長)の研究チームは、全身が思うように動かなくなる不治の病、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の原因の一端を、様々な細胞に成長できる細胞を使い解明した。神経細胞の一部に構造上の異常が見つかった。治療につながる薬の候補物質も突き止めたという。

治療薬の実現には10年程度かかるとみられるが、現代の医学ではどうしようもなかった難病克服の道が、研究によって切り開かれた。

成果は2日に米科学誌に掲載される。

井上治久准教授らはALSの患者3人から皮膚細胞を採取し、細胞を作製した後、運動神経の細胞をつくった。比較検討するため、健康な5人からも同じ手法で神経細胞を作製した。

ALS患者の細胞だけ、脳の命令を骨格筋に伝える突起の部分が通常より短かった。ALS患者の大半に見つかる特定のたんぱく質が細胞内に多くたまっていた。

植物に含まれ、抗がん剤の候補として研究が進む「アナカルジン酸」を細胞に振りかけたところ、このたんぱく質が減り、突起の長さも通常に戻った。

研究チームは今後、この物質の安全性を確認する。動物実験や人での臨床試験(治験)を経て、世界初のALS治療薬の実現を目指す。』


ALS(筋萎縮性側索硬化症)とは、日経記事によると、 全身の筋肉が徐々に衰える神経の難病のこと。発症から数年で自発呼吸ができなくなり、人工呼吸器が必要になる。知性や記憶などは問題ない病気です。

50~60歳に多く、発症する割合は10万人に1人前後。国内には約8000人の患者がいるとされます。最後は心臓が止まるとされています。

記事によると、iPS細胞を利用し、神経系疾患のALS治療の足がかりを得ることに成功したことになります。

iPS細胞の本来的使用目的は、再生医療ですが、この技術を活用してALS治療という道を開拓した意義は大きいものがあります。

iPS細胞の応用事例の一つになるからです。ALSのような難病対策が進めば、iPS細胞の応用事例が広がり、病気の仕組みや治療方法が確立するためです。

病気の仕組みと治療方法が明確になれば、難病に対して抜本的な対策になりますので、国内だけでなく海外でも大きく期待され、事業としても成功します、

ALSは、神経系の病気であることは判っていましたが、その仕組みは今まで解明不能でした。それは生存中の患者から病気に侵された神経を取ることは難しかったためです。

ALSの原因をはっきりさせるために、患者から取ったiPS細胞を使って当該病気・症状を再現する研究が行われてきました。

その結果、上記記事にありますように、ALS患者から取ったiPS細胞を使って症状の仕組みを再現できたのです。

この方法は、アルツハイマー病の仕組みと治療法の解決にも応用されているとのこと。

iPS細胞の本来的期待は、病気やけがで損なわれた臓器や細胞を補う再生医療です。これに加えて、iPS細胞を使って難病の症状の仕組みを再現し、治療法を確立することも、大変重要であり、価値あることです。

iPS細胞の研究は、始まってまだ5年くらいしか経ちませんが、大きな成果や可能性がみえ始めています。

医療は、間違いなく世界市場で日本が勝ち組になるために、積極的な投資・開発を行って、断トツで1番になるべき事業分野の一つです。

人口は増え続け、長寿化していますので、医療に対するニーズはほぼ無限に存在します。難病だけでなく、多くの病気に対してその仕組みの解明と治療方法が確立していけば、多くの患者の命を救うことができると共に、世界共通の課題である医療費削減にも貢献します。

日本は、低コストで安全、且つ、安心な治療法や薬を提供することを目指す必要があります。iPS細胞の生みの親である京都大学の山中教授のインタビュー記事などを読んでいますと、iPS細胞チームの開発目標が、上記のことに沿っているとみます。

記事によると、慶応義塾大学の岡野栄之教授らは脊髄損傷の治療法開発に取り組む。人のiPS細胞から作った神経のもとになる細胞を脊髄損傷のサルに移植し、運動機能を回復させたとのこと。

このような研究には、研究機関だけでなく多くの関連企業が協力しています。各企業は共同作業を通じて、技術を磨き実用化するためのノウハウ蓄積が可能になります。

政府は、iPS細胞の活用を国家プロジェクトとしてとらえて、研究投資や設備などの面で支援しています。

米国でもiPS細胞の研究に多額の投資が行われています。日本も更にiPS細胞の実用化に向けて体制を強化して、より早期に実用化のための技術や方法を確立する必要があります。

このような競争は前向きであり、米国勢との競争はお互いに切磋琢磨してより高度な結果を早期に引き出せる効果が期待できるからです。

この国際的な競争に打ち勝つために、従来のやり方にとらわれないで行う必要があります。一般的に、新薬開発と実用化までには、人での安全性や有効性を確認する臨床試験(治験)が必要です。

国内では、新薬候補物質の開発から国が承認し販売するまで約10年かかるとされています。従来のやり方に基づいて行えば10年かかるとしたら、安全性や信頼性を落とさずに、より効率的な方法を考え、採用する必要があります。

iPS細胞は、日本発の技術です。これを真っ先に生かして実際の医療にいち早く実用化することが重要なのは言うまでもありません。

今までのやり方に固執しないで、合理的な方法であれば、積極的に採用して早期に実用化に結びつける柔軟な体制支援も必要になります。

政府は、米国勢との競争なども考慮して実用化までのレールづくりの点から支援することを期待します。

無用な規制があれば積極的に廃止、或いは修正することが重要です。国内医療技術・製品を世界の勝ち組みにするための必要な施策です。

iPS細胞の今後の動きや新規事業関連についても注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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