- 西内 純
- メープルFP相談室 代表
- ファイナンシャルプランナー
対象:家計・ライフプラン
キャッシュフロー表を作り、自分の理想のライフプランに基づいて、シミュレーションをすると、大半の人は、ある時点で収支バランスが崩れ赤字に突入したり、その赤字が毎年続いたり、赤字の補てんで貯蓄残高がなくなってしまったりします。
『経済的に問題なく老後生活を送れるだろうか?』『子供を産んでも、子供の希望を叶えて、経済的に問題なく成人まで育てられるだろうか?』『こんな家を買いたいのだけれど、買っても経済的に問題ないだろうか』等々、人生には色々な経済的不安が出てくるものだと思います。
一昔前なら、上記のような漠然たる不安を持ちながらでも、ある程度の経済的ベースがあれば、給与もそれなりに右肩上がりで増え、年金も老後を支えるに足るぐらい出ていたので、何もしなくとも、何となくうまくいっていたのではないでしょうか?
ところが、今は日本経済は低迷し、給料の伸びはあまり期待できす、大企業でも経営環境悪化を理由に簡単にリストラが発生します。年金も少子高齢化を背景に、残念ながら老後を支えるには不十分な額しかでません。
こんな厳しい経済環境下で、望むライフプランを実現をするには、具体的に将来のシミュレーションをしてみることが絶対必要だと思います。それがキャッシュフロー表の作成です。
キャッシュフロー表を作ることにより、ライフプラン実現のためのファイナンシャルゴールがはっきりと見えてきます。
赤字になってしまったら、どうやって黒字化すれば良いのか、支出の見直しを具体的に検討できます。ある年までに必要な金額が分かれば、それを貯めるために毎年どの程度の貯蓄を増やせば良いか、今ある貯蓄残高の内、長期に必要としない金額があれば、それを運用したら、どの程度収支改善に役立つか、等々キャッシュフロー表を作ることにより色々シミュレーションできます。
余裕資金の目標運用利率等は、前回説明した『6つの係数』を使えば簡単に求められます。
検討の結果、ファイナンシャルゴールをクリアできる方向性が決まれば、具体的に行動を起こせますし、それを実現するモチベーションも高くなると思います。
こんな厳しい時代を生きているのですから、漠然と不安に感じているのではなく、キャッシュフロー表を作って、ファイナンシャルゴールをクリアするための行動を一日も早く取って頂きたいと思います。
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