5.「知っている」という「錯覚」」(2) - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松山 淳
アースシップ・コンサルティング コンサルタント/エグゼクティブ・カウンセラー
東京都
経営コンサルタント
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5.「知っている」という「錯覚」」(2)

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ビジネスエッセイ

「知っている」という「錯覚」



私達は、知るべき情報を「100」として、

「80」くらい知っていても、「知っている」と言い、
「30」くらいでも「知っている」
と言ってしまいます。

正確にはそういった「傾向が強い」ということです。

「80」と「30」では、情報量にかなりの差があります。

ですが、部下のことをどの程度知っているかは別にして
部下のことは「知っている」と言います。

よく知っている場合でも、
あまり知らない場合でも、
「知っている」と思い、その言う。

これは感覚的な問題です。
  
そこに「錯角」があります。

その「錯覚」は「知ったかぶり」ではありません。

「知ったかぶり」は、

本人がそのことについて「無知」を自覚しているにもかかわらず
「知っている」と虚勢をはり、少ない知識を披露すること

ですので、
本人には「無知の自覚」があります。

もちろん「知ったかぶり」が癖になっている人は困りますが、
まだ「自覚」がある分、救われます。

それに対して、
「錯覚」とは本人が気づいていないことです。

これが困りものなのです。
「錯覚」は、時に、私たちを困難に陥れます。

では、どんな「困難」でしょうか?

「知っている」

と、言葉にしたり、心の中でつぶやいたりした瞬間に、
自分で、もしくは、第三者が、

 「では、どれくらい知っているの?」 
 「どの程度、知っていますか?」
 「どれだけわかっているのかな?」
  
などと「問い」を投げかけないと、
人は「考える」ことを止めてしまうことが多いのです。

「知っている」と認識すると、
それ以上考えなくなるのが、人です。

なぜならば「30」でも「50」でも
「100」知っていると人は「錯覚」するからです。

すると、ビジネスの現場において恐るべき敵の一つ、

 「思考停止」
 
が、起きます。

これが「困難」の始まりですね。

                     つづく・・・


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