- 金井 高志
- フランテック法律事務所
- 弁護士
対象:企業法務
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- (行政書士)
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ライフログのマーケティングにおける位置付けと意味・定義
マーケティングにおいて、顧客を理解する必要性があり、そのために顧客分析が重要な意味をもっています。
コンピュータやインターネットが普及していない約15年前では、顧客を理解するために、さまざまなアンケート調査を行ったりしていましたが、精度の高いデータを取得することは難しい状況でした。しかし、現在では、簡単にパソコン、スマートフォンなどの利用により、正確な顧客情報を入手できるようになっています。そこで、そのような顧客情報である、いわゆるライフログを用いて、顧客の正確な分析を行うことが極めて重要になっているのです。
そこで、再度、ライフログの正確な意味・定義を考えることにします。
総務省『利用者視点を踏まえたICTサービスに係る諸問題に関する研究会 第二次提言』(平成22年5月)では、「蓄積された個人の生活の履歴」とされています。
新保史生「ライフログの定義と法的責任」(情報管理53巻6号[2010年9月号]296頁)では、以下のように、緻密に定義がなされており、極めて参考になります。
「ライフログ」とは①特定の自然人の②特定の活動に関する③特定の情報を,④特定の記録媒体に,⑤自動的に⑥デジタルデータとして⑦包括的または連続的に記録(蓄積)し,それによって取得された,⑧特定の個人に関する個人情報(個人識別情報)および⑨個人に関連する個人情報に該当しない情報(非個人識別情報)の総称をいう。
インターネットで検索してみると分かるように、他にもいろいろな定義がなされているのですが、それらも検討した結果、一応、暫定的ですが、現在のところ、私が考えている要素を入れた定義を以下に記載しておきます(暫定的な内容ですので、検討の結果、今後、変わる可能性もあります)。
①自然人(個人)の
②ネット内外(オフライン・オンラインを問わない)の行動(活動)について
③デジタルデバイス(スマートフォン・PC等)を通じて収集・蓄積(デジタル化されている情報となる)される
④特定の個人に関する個人情報(個人識別情報)であるか、特定の個人に関連する個人情報に該当しない情報(非個人識別情報)であるかを問わない情報
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