日経記事;"(社説)技術の標準化で世界の携帯市場に挑め "考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;"(社説)技術の標準化で世界の携帯市場に挑め "考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

7月21日付の日経新聞に、『(社説)技術の標準化で世界の携帯市場に挑め 』のタイトルで社説が掲載されました。

本日はこの社説に関して考えを述べます。

社説の内容は以下の通りです。

『スマートフォン(高機能携帯電話)の普及に伴う経済効果が年間約7.2兆円に上るとの試算を総務省が発表した。情報通信白書による分析で、電子商取引など約34万人の雇用創出効果があるという。だが拡大する世界のスマートフォン市場で日本は出遅れており、世界戦略が求められる。

白書によると、昨年のスマートフォンの世界市場は約4億7200万台と、2年間で2.7倍に拡大した。日本を除くアジア太平洋の伸びが著しく、4.2倍に増えた。国内も1.4倍になったが、海外に比べ日本の伸びは低い。

メーカー別では米アップルや韓国のサムスン電子が台頭し、いずれも世界シェア19%を獲得した。日本勢は上位10社にソニー・エリクソン以外はなく、スマートフォンでも国内市場に偏ったガラパゴス現象が起きているという。

日本の携帯事業の世界戦略が問われるのはこれで2度目だ。高速通信が可能な第3世代携帯電話が登場した時も、日本は技術で先行しながら独自仕様にこだわり、世界市場を取り損ねた。スマートフォンではむしろ、日本企業は外国企業の後じんを拝している。

では急拡大する世界の携帯市場で日本が成功する秘訣は何か。

まずは画面表示や情報配信など技術の標準化努力だろう。スマートフォンは日本の携帯電話にヒントを得た機能が多いが、日本が技術の普及努力を怠っているうちに孤立した面が否めない。国際的な技術者の集まりに日本も積極的に加わることが大切だ。

国内通信会社が商品規格や販売を主導する縦割りの産業構造にも問題がある。メーカーは国内市場を最優先し、世界市場をにらんだ商品開発や販売戦略で遅れがちとなるからだ。今後は海外の通信会社などとの連携が大事だ。

市場の収入構造にも原因がある。白書によれば、端末、通信、コンテンツのうち日本は通信部分が半分以上を占め、海外と比べ2倍近く多い。高い通信料がコンテンツへの支出を抑え、新しい事業を阻んでいるともいえる。通信料金の一層の引き下げが望まれる。

新しい携帯端末には電子書籍や映像配信など様々な用途が期待できる。無料で話せる日本生まれの携帯ソフトが海外で人気だが、安全性や著作権保護などの課題も指摘される。日本発の新市場を育てるには、安全対策と規制緩和を並行して進めていく必要がある。』


スマホの世界も、国内メーカーは、現時点では液晶テレビと同じように韓国サムスンなどの海外企業に押されています。

アップル以外のスマホでは、基本OSのほとんどがグーグルが無償提供していますアンドロイド搭載です。

スマホは、携帯電話ではなく、電話機能付きパソコンと考えるべきもの。パソコン市場でも、国内メーカーは世界市場で大きなシェアを取っていません。

スマホ市場で国内メーカーが主導権を取るためには、必然的に世界市場での戦いに目を向ける必要があります。

携帯電話が主流の頃は、国内メーカーはNTTやKDDIなどの通信事業者の意向に合わせて商品化し、市場に供給していれば、一定程度の売上と収益を確保できていました。

この状態が進んだ結果、国内は世界市場から取り残されてしまいました。

一時期、旧ソニー・エリクソンが国内市場向けの携帯電話供給をほとんどストップし、海外市場向けの商品の開発・供給に集中したことがありました。

当時の国内市場及び海外市場の状況を考えると合理的な決断でした。海外市場で勝ち組にならないと、携帯電話メーカーとしては生き残れないと旧ソニー・エリクソンは判断しました。

国内メーカーでスマホを事業化している企業は、基本的に世界市場で戦って販売台数を増やす工夫を早急に計画し実行する必要があります。

競合会社は、国内メーカーではなくサムスンです。スマホは、上記しましたように、パソコンと同じとする理解が重要です。

スマホを商品化する時は、国内市場からではなく、世界市場を考えて計画し、同じもので国内でも通用すれば販売する位の態度で事業展開し、規模の拡大を図る必要があります。

人口減少から縮小する国内市場を最優先して事業化しても、サムスンに負けます。サムスンは、巨大な調達力を生かして、コストダウンを図り世界市場で戦っています。

国内メーカが、同じアンドロイドOSのスマホで、サムスンと戦うには世界市場と言う共通の土俵にのることが重要です。

サムスンなどアジア企業は世界市場を視野に入れ大規模な設備投資を展開していますので国内本メーカーとは製品のロットが大きく異なります。

グローバル市場での競争を視野に事業展開することが重要且つ必要です。

例えば、世界市場で事業するには、通信規格やHTML5に代表されるプラットフォームの国際標準化を積極的に行い、採用していくことです。日本市場独自の規格やプラットフォームを前提にした商品化を行わない勇気と決断も必要です。

ソニーは、現在新成長分野を明確化する作業を実行中です。平井社長は、就任後にスマホを柱の一つとする方針案を出しています。

ソニーがスマホを新規事業の柱の一つにするのであれば、市場が急拡大している今年から来年にかけて社内資源を総動員して実行しないと、市場への本格再強化の時期を逸します。

旧ソニー・エリクソンの市場シェアは、携帯電話の世界市場で9%となった2007年がピークでした。2011年第2四半期までに、この数字は2%まで下がっています。

OSをアンドロイドに切り替えスマホにシフトしたことで、2011年第3四半期末までに、ソニー・エリクソンはアンドロイド搭載スマホの世界市場で11%(金額ベース)のシェアを獲得。アンドロイド搭載スマホは 、同期の売上高全体の80%を占めているとのこと。

このように、国内メーカーの中でソニーのみが、世界市場で10位以内に入っています。この観点からみますと、ソニーは世界市場で戦ってきました。

この経験をベースに、ソニーがアンドロイドOS陣内の世界市場ででスマホ事業を伸ばしていけば、新しい成長の柱にできる可能性があります。豊富なコンテンツなどの資産も有効活用し、過去のやり方にこだわらないで実行することが大事です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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