とてもやりがいのある、楽しい仕事です。
お手本となる人が、経営者(多くの場合社長・会長)自身ということになるのですが、
皆さん、ご自分の嫌な面を受け継がせないようにと、自分はしないけれども、
継承候補者には「是非やりなさい!」と指示をすることが多いので、
継承候補者は、戸惑ってしまうことがたびたびあります。
例えば、すぐに部下を呼びつけて説教する社長は、
「こんなことしたって、できないものはできないんだ。
君には、わたしと同じようなマネジメントスタイルを継承しないでほしい」という具合。
ところが、自分も失敗の度に、社長室に呼ばれ、怒鳴られ、「辞めろ!」と凄まれて
育ってきたのです。
じゃぁ、どうすればいいの?と聴きたいところを、ぐっとこらえて、
「はい。努力します」と返している継承候補者さんを見るたびに、
「自分が果たせなかった理想を継承者に押し付けてはなりませんね・・・」
と、二人の間に割り入ること。たびたびです。
事業承継のための人材育成とコンサルティングでは、コミュニケーションの難しさ
との戦いでもあります。
継承候補者が、遠慮してしまうことが多く、
言いにくいことや聴き辛いことを曖昧にして、置き去りにしようとするからです。
言いにくいということは、聴き手側に立つと、
聴きたくないことを聴かされると言うことです。
特に立場が微妙な関係の場合は、特に配慮が必要だと臆病になってしまうようです。
しかし、それでは、経営者の思うような継承は進みません。
それならばなおさら、はっきり、曖昧に言わぬことを大切に。
聴きたくないことであればあるほど、ストレートに伝えて、
真意を届けましょうと励まします。
2代目から3代目へ。
歴史という時間だけは、どんな資本力を持ってしても買うことができません。
果てしなく長い時間を、伝統を。守り守らせることは日本の文化を継承することに
匹敵します。
コミュニケーションの質を上げて、真にや誠意を伝えあうことができるように。
来月も皆さん、頑張りましょうね。
このコラムの執筆専門家
- 竹内 和美
- (研修講師)
- 株式会社オフィス・ウィズ 代表取締役
実践型研修で、結果が即・行動に現れます
ビジネススキルに不可欠なコミュニケーション力。ますます重要な「聴く力」「話す力」「論理的に考える力」を高める研修はじめ、企業研修の内製化のコンサルティング、人事政策のアドバイスなど、人事に関する総合的なご支援をしています。
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