日経記事;"ネット通販、配送で競う ヤフーやアスクルなど"考察 - 全国展開・地方展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;"ネット通販、配送で競う ヤフーやアスクルなど"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

6月23日付の日経新聞に、『ネット通販、配送で競う ヤフーやアスクルなど』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『インターネット通販各社が自前の物流拠点の整備を加速する。資本提携するヤフーとアスクルは485億円を投じて5年以内に拠点数を2倍に増やし、楽天は全国5~6カ所に自社拠点を開設する検討を始めた。

自前の拠点を整備することで物流を効率化し、配送料の引き下げや当日配送・一括配送などサービスの拡充につなげる。

ヤフーとアスクルは10月をめどに両社がネット通販で扱う商品の一括管理を始める。「ヤフー!ショッピング」や「ヤフー!オークション」の商品について、アスクルが自社の物流拠点で在庫管理や梱包、出荷などを全て請け負う。

配送料の引き下げや当日配送の導入に加え、ヤフーの通販利用者が異なる店舗で買った商品を一括して受け取ることができるようにする。

このため、アスクルは新たに北海道や中国地区などに拠点を設け、現在の6カ所から13カ所程度まで増やす。商品管理のシステムなども強化し、1日に処理できる商品数を3倍超の124万個に引き上げる計画だ。

ネット通販では先行するアマゾンジャパン(東京・目黒)がすでに全国10カ所に拠点を持っている。一連の投資により、アスクルは「アマゾンに負けない規模と効率性を実現できる」(岩田彰一郎社長)という。

楽天は千葉県市川市の1カ所だけだった自社の物流拠点を全国に広げる考え。物流倉庫を運営する複数の大手業者などと情報交換や交渉を始めているとみられる。

業界では「一定規模の拠点には1カ所あたり30億~40億円は必要」(関係者)とされており、投資額は最大で百数十億円規模になる可能性もある。

約3万8千店が入る仮想商店街「楽天市場」では原則、加盟店が商品の梱包や出荷を手掛けるため、利用者はまとめて受け取ることができず、送料がかさむといった不利があった。

楽天は2010年に物流子会社を設立し、商品の一括配送などに取り組んできたが、現状も対象商品は一部にとどまっている。

一方、衣料品や食品、日用品の扱いが増え、イオンなど大手小売りがネットスーパー事業との競合も本格化している。このため、当日配送など一段のサービスの強化には全国で自前の物流体制を整える必要があると判断した。

アマゾンジャパンはここ数年で他社に先駆け、商品の無料配送に加え、関東、関西、中部での当日配送を実現。5月末には佐賀県の新しい物流センターが稼働したことで九州でも当日配送を始めている。

米国本社では物流システムやロボットを手掛けるキバ・システムズ(マサチューセッツ州)を7億7500万ドル(約620億円)で買収しており、日本でも物流ロボットの導入などを進める方針だ。』


3月19日に、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)は、日本など世界の主要国のインターネット関連産業の市場規模予測を発表しました。

日本では2016年に30兆円規模に達し、国内総生産(GDP)の5.6%を占めると推計。10~16年にかけて年平均成長率は6.3%だが、米国や中国など20カ国・地域(G20)の平均(8.1%)は下回るとしました。10年の日本のネット産業の市場規模はGDPの4.7%にあたる23兆円だったとのこと。

このように国内のネット通販事業は大きく成長しています。ブロードバンドインフラがほぼ100%普及していることと、タブレット型パソコンや高級携帯端末の普及も後押ししています。

ネット通販活性化の仕掛け人は、米アマゾンです。国内進出直後は書籍の販売のみでしたが、今ではあらゆる生活用品を扱っており、国内最大のネット通販業者になりました。

アマゾン成功のカギは、扱い品目の多様化、当日配送及び無料配送です。アマゾンの差別化・差異化は、通販Webサイトの充実・強化、徹底的な倉庫・物流システムへのたゆまぬ投資から生まれます。

国内のヤフー、楽天、及び他のネット通販業者は、アマゾンのスピードに追い付けていません。

本日の記事は、ヤフーとアスクルは485億円を投じて5年以内に拠点数を2倍に増やし、楽天は全国5~6カ所に自社拠点を開設する検討を始めた、としています。しょうしょう遅い印象を持ちます。

国内ネット通販市場は、上記のように今後も成長していきます。しかし、同時に参入企業は増える一方です。

それは、ネット通販が既存の流通・物流の仕組みを根底から変える可能性があるからです。国内市場は、少子高齢化や人口減少から全体としては横ばいか右肩下がりになっています。

市場の見方を変えると、一例として、少子高齢化は単身世帯の増加を意味し、宅配で食料品を必要分だけこまめに買うという需要が発生します。これらの購入者は、ネット通販の利便性を感じると、当然のごとく他商品も頻繁に購入するようになります。

独居老人世帯の増加も同様に、ネット通販市場の成長を後押しします。高齢者や単身者向けに簡単に調理できる魚や肉などの冷蔵商品が増えるほか、肉食需要で生めんやチルドデザートの需要が伸びる予想も出されています。

顧客は、既存の流通ルートよりも、ネット通販で購入した方がより安く買える利便性があります。これは、ネット通販業者は、卸などの中間業者を介しないで、直接生産業者と契約して物流ルートに流すことによります。

また、ネット通販業者は、扱い品目を増やして多様な顧客のニーズに応えようとしますので、例えば全国の良質な食料品や素材を買えるようにします。

これらの動きは、国内の農業や水産業に大きな成長機会を提供することになります。ネット通販により、良いものであれば知名度は全国に広がり、販売できる可能性が高くなるからです。

ネット通販を支える物流・倉庫業界にも成長機会をもたらします。上記しました様に、アマゾンとの競合上、顧客獲得競争が激しくなり、当日配送や無料配送を強化・充実する必要があるからです。

このほか、ネット通販を支える情報インフラであるデータセンターの需要も活性化させます。

このように、ネット通販は、今後の国内市場に大きな影響を与えます。今後も注目しつつ、中小企業にとっての新規事業機会の創出を探っています。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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