日経記事;"イオン、ネットスーパー全国展開 即日で宅配"考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;"イオン、ネットスーパー全国展開 即日で宅配"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

6月17日付の日経新聞に、『イオン、ネットスーパー全国展開 即日で宅配 14年度メド』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。
 
『イオンは2014年度をめどに、インターネットで受注した商品を顧客に届けるネットスーパーを国内全域に拡大する。ヤマト運輸や郵便事業会社(日本郵便)と組み、店頭と同じ商品を注文当日に届ける。

近くに小売店がない「買い物弱者」や店舗のない地域の客も取り込む。国内を網羅するのはイオンが初。

シニアや共働き世帯の利用が増えるなか、ネットスーパーにスーパー各社が参入しているが、都市部が中心。

イオンは専用車が各店舗から5キロメートル圏内に届ける「近隣型」のほか、県単位で拠点の店舗からヤマトなどの物流網を活用して県内全域に配送する「広域型」も東北6県や高知など14県で展開している。この広域型を全国に広げる。

来年2月までに広域型を島根、石川など比較的店舗の少ない9県に拡大し、14年度には一部の離島などを除く全都道府県で展開する。店舗のない福井、徳島両県は隣県からの配送を検討する。

扱うのは野菜、鮮魚など生鮮品や加工食品、日用品など約1万2000品目。離島や山間部などを除き、午前中に注文すればほぼ当日中に商品が届く。手数料は105円か315円。

一定額以上買うと無料とする。ネットに不慣れなシニアにはカタログを使った電話やファクス注文も受ける。

農林水産省の推計によると、生鮮品を扱う店まで500メートル以上の距離があり自動車を持たない買い物弱者は910万人。特に地方で増えている。

宅配業者の物流網を活用する広域型ネットスーパーは、初期費用が抑えられ、採算面で出店の難しい地域の顧客を獲得するのに有望だと判断した。』


2012年5月8日付の日経新聞に、『国分、冷温物流拠点15施設を新設冷蔵食品など肉食需要見込む』のタイトルで記事が掲載されました。

これによると、国分や三菱食品などの食品卸大手が、チルド(冷蔵)、冷凍の低温物流事業の強化に乗り出す。

国分は2015年度までに低温対応の物流センターを首都圏や福岡などに15力所前後を新設する。三菱食品も15年度までに同事業の売上高を3割弱伸ばす。

高齢者や単身者向けに簡単に調理できる魚や肉などの冷蔵商品が増えるほか、肉食需要で生めんやチルドデザートの需要が伸びると判断した。成長分野への重点投資で生き残りを図る、とのこと。

本日の記事と5月8日付の記事の背景は同じです。少子高齢化と人口減少で、国内市場全体は縮小傾向にありますが、高齢者や単身者向けなどの個別需要は、全国的に存在すると判断し、積極的に市場開拓を行う計画です。

スーパー業界では、イオンだけでなくイトーヨーカ堂を持つセブン&アイ・ホールディングスやユニーなども、ネットスーパー事業を急拡大させています。狙いは全て上記需要の取り込みです。

幾つかの調査結果をみますと、60歳代のうち60%以上の方々がネットを経由してWebサイトから情報を入手し、ショッピングする状況が生まれています。

スマホの高速普及も伴って、ネットが個人生活に当たり前のように入りこんでいますので、地域や年齢に関係なく、情報の取得や買い物ができるようになりました。

スーパー全体の売り上げは縮小傾向にありますが、ネットショッピングの売り上げは伸びています。

この傾向はスーパーだけでなく、他の業界でも起こっていますので、ネットショッピングの事業強化は、業界の枠を超えて共通に取り組まれています。

例えば、6月7日付の日経新聞に、『ヤマダ、PBで割安タブレット 通販サイトに誘導』のタイトルで記事が掲載されました。

年内に割安感のあるプライベートブランドのタブレット(スマホ)を発売。ヤマダのネットサービス専用のアプリを搭載し、自社のネット通販サイトに誘引する。顧客を囲い込み、店舗での家電販売の不振を補う、とされています。

ヤマダのやり方は、米国最大手ネット通販のアマゾンをヒントにしています。

消費者がネットを経由した買い物を選ぶのは、価格や品質の比較検討ができることと、利便性です。

アマゾンが米国や日本で成功しているのは、信頼性の高いWebサイトの構築・維持と、巨大な物流倉庫網を自社で構築して、無料の配送と即日宅配の充実にあります。

国内のスーパーは、宅配業者と組んで実現しようとしています。効率的な物流倉庫の確保も必要になります。

アマゾンは、ネットショッピングの仕組みを更に拡充してくることは間違いありません。楽天やヤフーなどのネットショッピング事業者も同じ動きをします。

今後、ネットショッピング事業は、拡大しますが同時に競争もさらに激化します。市場の成長が続く間は、各事業者は事業継続が出来ます。

飽和状態になった時に、残存者利益が得られるような事業展開のやり方が重要です。少なくとも、アマゾンが行っている成功の方程式をきちんと行う必要があります。

そのためには、強固なWebサイトを維持運営できるIT力と、高効率の物流網が必要になります。勝ち残るために、連携;アライアンスをフル活用する必要も増えるとみます。

各社が創意工夫してネットショッピング事業を行いますので、国内事業者は多くのノウハウと、IT・物流インフラを持つことが可能になります。

より強固なIT・物流インフラが国内中に張り巡らされますと、国内の農業・漁業にも好影響が出るとみています。

例えば、スーパーは、品質が良い生鮮食料品などの扱い品目や扱い量を増やさないと競争に勝ち残れませんので、農業・漁業の事業者に対する注文が増えて活性化する可能性が高くなります。


また、国内のネットショッピング業者は、国内だけでなく海外市場の開拓も重要です。5月1日付フィナンシャル・タイムズ紙によると、インドのインターネット人口は15年までに3倍の3億人に増えるとしています。

しかし、通信インフラや物流網の未整備、国民の半数以上が銀行口座をもたないために多発する支払いトラブルなどネット通販の運営を巡る多くの問題が高い壁となって立ちふさがっているとのこと。

これらの問題を国内企業が解決できれば、大きな事業機会が生まれます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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