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日経記事;"ホンダ、最高級セダン「レジェンド」の生産中止"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

6月16日付の日経新聞に、『ホンダ、最高級セダン「レジェンド」の生産中止 「インスパイア」も、国内は小型に注力 』 のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。


『ホンダは最高級セダン「レジェンド」の生産を中止した。それに次ぐ高級セダン「インスパイア」の生産も今月で打ち切る。

国内の高級セダン市場は軽自動車や小型車人気で縮小しており、ホンダの国内販売は全体の4割前後を軽自動車、3割を小型車「フィット」が占める。今後は高級セダンへの経営資源の投入を絞り、軽、小型車、ハイブリッド車に集中する。

セダンを生産している埼玉製作所狭山工場(埼玉県狭山市)で、このほどレジェンドの生産を打ち切った。インスパイアは今月、計画の50台を生産し次第、終了する。系列販売店にはすでに両車種の新規受注を中止することを伝えた。

レジェンドは1985年に発売。91年には約1万9000台を販売し、日産自動車の「シーマ」などと高級車市場で人気を競い合った。初代からの累計販売台数は10万台強に達したが、輸入車の攻勢もあり、11年の販売台数はレジェンドが360台、インスパイアが989台にとどまった。

ホンダは国内で13年に主力車「アコード」の全面改良を予定しており、アコードにインスパイアを統合するなどして、高級セダンを1車種に絞り込む見通しだ。

ただ、海外では需要が大きい地域を中心に高級セダンをてこ入れする。北米では日本で生産したレジェンドを「アキュラRL」として販売しているが、13年初めに全面改良するのを機に現地生産に移す見通し。インスパイアは北米では「アコード」として販売しており、今秋に全面改良する。』


上記記事は、ホンダが各国の実需に合った形で自動車のラインナップを見直すことについて述べています。

日米欧の先進国では、自動車市場は成熟しており、且つ、競合他社との競争も激しいことから、高級、中級、小型、或いは軽と言った全てのクラスで商品群を持っている必要性が薄れています。

市場が拡大している事業環境では、全てのクラスに商品を持っていることは、自動車企業としての実力を誇示できましたし、企業のステータスを上げることが可能でした。

市場が横ばいか縮小してくると、ある程度のシャアをとっても販売数量自体が小さくなりますので、開発コストや固定費をカバー出来ない事態も起こります。

また、競争激化で今までの販売数量やシェアを維持するために、新規開発コストをかける必要が発生したり、投入した新車の販売数量が目標に届かない事態にも直面する可能性があります。

また、新興国や新・新興国市場では、先進国と同じような自動車を投入しても売り上げが伸びない事実があります。

より低価格で、機能・性能・仕様を絞った自動車が好まれるためです。しかもこれらの要求内容は、国ごとに異なります。

各自動車メーカーは、このような事業環境下、国や地域ごとに販売する車種を絞り込んでいます。
或いは、開発コストをおさえるために、他社からOEM供給をしてもらうケースも日常的に発生しています。

ホンダの動きも日本市場に合った車種にするための見直しです。売れていない、「レジェンド」の生産と販売を停止する。更に、これに次ぐ高級セダン「インスパイア」の生産も今月で打ち切る、とのこと。

現在、日本で主に売れている車種は、ハイブリッド車と軽・小型車です。ホンダの車種にも同じ状況が起こっているため、商品ラインナップの整理統合を行う決断をしたようです。

ホンダの事業環境を考えると当然なことであり、もっと早く行う必要があったと理解します。国内市場をみますと、現在販売数量は伸びていますが、その要因の一つがエコカー補助金です。

エコカー補助金の原資が当初予定より早めになくなるようですので、近い将来国内の自動車需要は落ち着く可能性があります。

この時に売れないで固定費をカバー出来ない車種を持っているのは、経営にとってマイナスです。
ホンダの決定はこのような理由もあって行なわれたと推測します。

ホンダの課題は、新興国や新・新興国市場の開拓です。今、積極的に行っていますが、未だ時間とコストを要します。

切れ味の良い経営を行うには、各国市場に合った車種に限定して、市場開拓を行う必要があります。

ホンダは他の乗用車メーカーと異なって連携;アライアンスを行いません。1社単独で事業するのが基本です。

そのためにトヨタや日産自などの競合他社以上に小回りが利いてパンチ力のある車種で勝負しないと、市場で劣勢に立たされるリスクがあります。

ホンダが集中化した車種で勝負していくのは、合理的です。他社との競合状態から世界市場でどう勝ち残っていくか引き続き注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

 

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