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日経記事"レアアース輸入急減使用削減技術進む,中国産7割減"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

6月14日付の日経新聞(夕刊)に、『レアアース輸入が急減 使用削減技術進む、1~4月 中国産7割減』 のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『レアアース(希土類)の輸入が急減している。1~4月の中国からの輸入量は前年同期比約7割減少。日本企業が在庫を確保しているのに加え、「脱レアアース」に向けた技術開発が進み、使用量が減退しているためだ。

需要減で日本向けの取引価格も下落し、高性能磁石に使うネオジムやジスプロシウムは現在、最高値をつけた昨年7月に比べ約7割安い。

脱レアアースの技術は一段と普及する見通しで、価格の高騰を回避できる可能性が出てきた。

貿易統計によると、今年1~4月のレアアース輸入量は3650トンで前年同期比58%減。うち中国からの輸入量は1894トンで同69%減と大幅に減った。

輸入量全体では前年同月比で5カ月連続の減少。単月で見ると2011年は前年と比べ輸入量が増えた月もあったが、12年は毎月減少している。

レアアースの取引価格も下落傾向が続いている。ネオジムは6月中旬現在、1キロ150ドル前後で前月比14%安、ジスプロシウムは1キロ1100ドル前後で前月比15%下落した。

いずれも最高値の昨年7月に比べ約7割安い。研磨剤や触媒に使うセリウムも1キロ20ドル弱で前月比1~2ドル下がった。

輸入量が減って価格も下落しているのは、日本で使用量を削減する「脱レアアース」の技術が進んでいるためだ。

レアアースを使った高性能磁石で2~3割の世界シェアを持つ信越化学工業は、モーター用磁石でジスプロシウムの使用量を大幅に減らす製造法を導入済み。エアコン向け磁石では既にジスプロシウムを半減した製品の採用が進みつつあり、来春までに全量をこの製品に切り替える計画だ。レアアースの在庫も積み増しており、購入量は大幅に減っているもようだ。

磁石を使う日本企業の間では金属磁石から従来のフェライト磁石などに戻す例も増加。磁石各社はレアアースの利用量を減らした新型の金属磁石も開発しており、今後の採用も見込まれる。

10年秋の尖閣諸島沖での衝突事件をきっかけに「磁石メーカーは自動車大手からレアアースの確保を要請され、在庫を積み増した」(商社)。

だが使用量の削減や景気低迷の影響で「現在はレアアースを調達する商社や合金メーカーと磁石企業との取引量は減っている」(同)。

日本勢はレアアースの調達先の多様化や「脱レアアース」技術の開発・普及を加速させている。レアアースの中でも比較的埋蔵量の多いセリウムやネオジムなどは米国やオーストラリアの鉱山会社から今年にも日本向けの出荷が始まる予定。

高性能磁石の場合、耐熱性を高めるジスプロシウムは重量の8%前後添加する必要があるが、日立金属はジスプロシウムを効果的に分散する技術で4%まで引き下げられるようにする。14年までに量産化技術の確立を目指している。』

国内企業によるレアアースを使用しない代替技術の開発については、本ブログ・コラムで何回か取り上げました。

今回の記事は、その代替技術が部品や製品に実用化され始めたことも一因となり、中国からのレアアース輸入量が大幅に減ったこと、及び、取引価格も下落傾向が続いていると報じています。

中国によるレアアースの輸出規制開始後に、国内商社はメーカーからの依頼を受けて、レアアースの調達先も多様化しました。

例えば、レアアースの中でも比較的埋蔵量の多いセリウムやネオジムなどは米国やオーストラリアの鉱山会社から今年にも日本向けの出荷が始まる予定とされています。また、各商社はレアアースの国内在庫積み上げにも協力しています。

このように、国内企業の努力で、脱レアアースの技術は一段と開発・実用化される見通しで、価格の高騰を回避できる可能性が出てきました。

レアアースやレアメタルは文字通り地球にとって貴重な天然資源の一つですので、代替材料などの開発で使用量自体を抑えていうのが合理的な考えです。

国内企業の対応は極めて早く、今までのところ、コストも含めてほぼ期待通りの結果を出しています。更に、開発・改良を重ねて、究極的にはレアアースやレアメタルをほとんど必要としない、技術、部材、部品を早期に実用化することを強く期待します。

これらの技術、部材、部品を海外に輸出し、脱レアアース・レアメタルの事業環境を構築するプラットフォームを日本勢で固められれば、国内産業の柱の一つになります。

新興国や新・新興国では、経済発展と共にレアアースやレアメタルの需要が急拡大します。そこに日本の技術で、低価格の代替部品などを供給すれば、海外市場をおさえることができます。

レアアースやレアメタルのような貴重な資源を浪費せず、必要な仕様・機能・性能を満たす代替品の提供は、世界市場の顧客から喜ばれます。

環境対応技術・製品を提供して、地球温暖化対策に協力をしつつ、国内企業が事業を伸ばすやり方と同じです。

10年秋の尖閣諸島沖での衝突事件後の、中国政府によるレアアース輸出規制で、一時は国内企業は高いレアアースの調達に走る必要がありましたが、2年経ってその状況は変わりました。

国内企業の高い技術対応力を示しています。更なる技術発展により、上記しました様に、多くの脱レアアース、脱レアメタルを可能にする部材や部品の供給及び輸出拡大を強く期待します。

今回の国内企業の動きは、「必要は発明の母」の言葉をそのまま短期間に実現しつつあり、国内企業が提供する部材や部品が世界中で使用されるようなプラットフォーム構築の早期実現が重要です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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