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脳心理学に基づいた英語の教え方ー2

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Educational Psychology

脳心理学・発達心理学に基づいた英語の教え方シリーズー2です。
1はこちらをどうぞ。

《第一段階》

 Cognitive Ability発達の第一段階は個々の音(Phoneme)の認識から始まります。 生まれてから6ヶ月という短い期間に周りの人間、主にいつもそばで世話をする母親、父親からの音を聞いて覚えていきます。 じゃあ!生まれてすぐの乳児に英語の音を聞かせたら英語が出来るようになる!なんて短絡的に考えないで下さい。 親が乳児に発する音は単なる音ではありません。 Parenteseと呼ばれる特別なことばを使います。 「ほ~らほ~ら、お腹ちゅきまちたね~。 ばぶ~ばぶ~。 抱っこしよ~ね~。」などという普段の会話では使用しない赤ちゃん語を使用します。 

しかも、DVDのような一方通行の会話ではなく、赤ちゃんの表情、体の動きに合わせて親が反応しながら答えて行きます。 それが24時間常に行われていることになります。 しかも、このParenteseは母国語の大切な音の宝庫なのです。 子音も母音もすべて正確に正確に赤ちゃんの「脳」が覚えていきます。 

 これが英語母国語の親だと”goo, goo.”とか、”gaa, gaa.”とか言いながら赤ちゃんをあやします。 [g]の音も[u]も、[a]も正確に英語の音を「脳」が吸収していきます。 日本語の「ぐ」「う」「あ」とは似ても似つかない音です。 英語圏に住み、英語を母国語とする親に育てられた赤ちゃんはこのように英語の音を「脳」が覚えていきます。 

そして、日本に住み、日本語を母国語とする両親に育てられている日本の赤ちゃんには日本語の音が「脳」に深く刻みつけられていきます。 この時期の「脳」の発達恐るべし。 「脳」が覚えるだけでなく、すでに母国語の音と他の言語の音を聞き分ける能力もあるとの研究も発表されています (Luhl et al., 1992)。

 日本の赤ちゃんに必死で英語のDVDを見せても、週に何回か外国人のところに連れて行っても意味がないことが悲しいほどはっきりして来ました。 「脳」の発達から言えば、この6か月を逃したら母国語と同じ方法で外国を学ぶことは不可能になります。 反復して音を聞かせても「脳」には習得する能力がなくなっているのです。 従って特別な教え方が必要になってきます。

 

 この時期を逃した(ほとんどの日本の子供)への英語の音の教え方

英語を母国語とする親の音を聞いて育った赤ちゃんの「脳」は無意識にPhonemeを覚えて行きます。 その過程をを「脳」に意識的に覚えさせる。 それが方法です。 「意識的。」 これが鍵です。

1) 英語の特徴的な母音の出し方を「脳」に教え込みます。 

音を教えるのではなく、音の出し方を教えます。 口のどの筋肉、唇のどの筋肉、舌のどの筋肉、顔のどの筋肉を使えばいいのかをまず練習します。 図解するのも方法。 口の中の絵を描いて。 似顔絵を使うと子供が喜びます。 わかりやすいし。 また音を出すときに自然に正しい筋肉を使えるよう誘導します。 

例えば、母音の[e]。 日本語の「え」では決してありません。 この母音一つ出せないだけでしゃべれどもしゃべれども英語が通じない・・・という運命に陥ったりする決め手の母音のひとつです。 しつこいようですが、日本語の「え」とはまったく異なる音ですよ。 こんな風に教えます。 「お母さんに呼ばれて一番やる気のないときの返事をしてみようか。 口の周りの筋肉をだらっとさせて、「~ちゃん!」「e?」 この方法はいつも子供に大受けします。 これでほとんどの子供が(e)の音をきっちり無理なく覚えていきます。

2) 一度出せるようになっても油断は禁物。 

毎日使ってない音なので「脳」がすぐに忘れてしまいます。 「脳」に何度も「覚えておいてね」信号を送るためには、反復練習が非常に大切。 普通でもいろんなことを忘れる「脳」ですから、特に英語の発音用の筋肉は日本の子供の日常生活では使うことがないので、油断するとあっさりきれいに忘れてしまいます。

3) 何度も何度も繰り返し練習。 

その際も、手を変え品を変え、子供の興味を惹かせる工夫が必須。 毎回「~ちゃん」「e?」では効き目がなくなります。

4) 次がまた重要。 

反復練習を繰り返し、子供に正しい音が出せるようになったら徹底的に褒めます。 褒められたことで「脳」にfeedback(褒められた~という伝令)が行き、「脳」が喜び、「そうかこれがいい発音かぁ」と「正しい発音」を認識します。 「脳」が正しい発音を覚えるということは、どの筋肉をどのように使えばいいのかの記憶が「脳」に残り、次に同じ音を出すときにはその命令系統から筋肉に指令が来るので、簡単に音が出せるようになります。 褒めて褒めてほめちぎる。 これが鍵です。 ただし、「正しい音」が出せたとき、いや「正しい筋肉」が使えたときだけ褒めてください。 そうしないと「脳」が混乱します。

5) 母音が出せるようになると次には子音に進みます。 

英語すべての音に特別な教え方がありますから、根気強く。

ここまで出来ると、やっと英語母国語6か月目の赤ちゃんレベルに近づけます。

日本に山ほどある「偽物英語教育」で役に立たない教育を受けた「脳」は残念ながらまだスタート地点です。 いくら英語の歌を歌おうが、白人とゲームをしようが、単語カードを何枚覚えようが、見当違いです。 「脳」は「は?」と動きを止めています。 そのなれの果てが現在の日本人の世界的に悪名高い英語下手なのかも知れません。

3に続く

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