- 鈴木 克彦
- 株式会社マクス 代表取締役
- 建築家
対象:住宅設計・構造
まず、燃焼方式で分けると、前述した''クリーンバーン方式''と、''触媒方式''があります。
両者とも、煙を二次的に再燃焼させることで燃焼効率を向上させて、灰を少なくします。これが一台数万でホームセンターで販売されている商品との最大の違いです。
暖房方式で分けると、''輻射式''・''対流式''・''開放式''に大別できます。
輻射式は、鋳鉄(いわゆる鋳物)や石製の薪ストーブに多い暖房方式で、薪ストーブ自体が熱くなり、その輻射熱で体の芯から暖まりますが、ストーブ自体が熱くなるので、火傷の危険があり、小さいお子さんの居らっしゃるご家庭にはお勧めしません。
対流式は前述の通り、ストーブが二重構造をしており、内部の燃焼室の熱で中間層の空気を暖め、吹き出し口から温風として出てくるものです。
温風は、ストーブ下部から取り入れた空気で、燃焼室とは隔離されているため、綺麗な空気です。
開放式は、暖炉に近く、薪の燃焼部分が開放していてガラス戸が無いタイプです。
店舗やペンションなどのインテリア性重視の場合に選ばれます。
煙突には通常の煙突(シングル)と、二重煙突(ダブル)があります。
二重煙突は二重構造の内部に断熱材が入っているので、触っても火傷するほど熱くなることはありません。
また、屋根・壁・二階の床などを貫通する場所は必ず二重煙突としますし、小さなお子さんがいらっしゃる場合は、手の届く範囲も二重煙突にした方が良いですが、二重煙突部分を多くするほど、室内を暖める能力が下がります。
煙突が安全性確保の鍵と言っても過言ではありません。
実際、ちゃんとした煙突は、本体よりも高くなります。
これらをふまえた上で、カタログで見比べれば、よく分かるのではないでしょうか。