日経記事;"ヤマダ、PBで割安タブレット 通販サイトに誘導"考察 - 全国展開・地方展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;"ヤマダ、PBで割安タブレット 通販サイトに誘導"考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

6月7日付の日経新聞に、『ヤマダ、PBで割安タブレット 通販サイトに誘導』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『家電量販最大手のヤマダ電機は、2013年3月期に通販などのインターネット関連事業の売上高を従来の約3倍の1000億円に引き上げる。

年内に割安感のあるプライベートブランド(PB=自主企画)のタブレット(多機能携帯端末)を発売。ヤマダのネットサービス専用のアプリを搭載し、自社のネット通販サイトに誘引する。顧客を囲い込み、店舗での家電販売の不振を補う。

年内に発売するPBのタブレットは、米マイクロソフトの新しい基本ソフト(OS)「ウィンドウズ8」を使用。

ヤマダのPBのパソコンを手掛ける子会社や、国内の大手メーカーと協力して複数の機種を開発する。価格は競合商品よりも割安に設定する見通しだ。

ヤマダが目指すのは、端末を呼び水にしたネットビジネスの拡大。米国ではネット通販世界最大手のアマゾン・ドット・コムが端末「キンドル」を安く提供し、それを通して書籍などのコンテンツを販売するモデルで収益を上げている。

ヤマダも手ごろなタブレットの投入で、自社のネット通販が利用しやすい環境を整える。

日本マイクロソフトと共同で、ヤマダのネットサービス専用のアプリも開発する。このアプリを使えば、ヤマダが提供する通販サイトや口コミサイトのほか、6月に立ち上げるソーシャルゲームなどを簡単に利用できる。

このほか交流サイトなど複数のネットサービスを立ち上げ、従来の通販サイトや口コミサイトと同じIDで利用できるようにする方針だ。

新たに始めるソーシャルゲームは、買い物ポイントをゲームの中でのアイテム購入に使えるようにするほか、ゲームの利用状況によって店頭での優待を受けられるようにして、実店舗との相互集客を狙う。

家電販売市場は、家電エコポイント制度の終了と地上デジタル放送移行に伴うテレビ販売の反動減で、12年度は業界推計で前の年と比べ1割程度縮小する見込み。

ヤマダは、ネット通販やソーシャルゲームなど拡大するネット消費の勢いを取り込む。テレビ販売の不振で市場が縮小する中、ネット関連ビジネスを新たな収益源に育てる。』

私は、今年の3月20日に、日経記事;『日本のネット産業、16年に30兆円 年率6.3%成長予測』に関する考察 [インターネットマーケティング]のタイトルでブログ・コラムを書きました。

その時に、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)は、日本など世界の主要国のインターネット関連産業の市場規模予測を発表し、日本では2016年に30兆円規模に達し、国内総生産(GDP)の5.6%を占めると推計していました。成長率は、年率6.3%とされています。

国内を含めた世界市場でネット通販が伸びており、それを支えているのが、急激なスマホの普及とフェースブックなどのSNS(交流サイト)の活用増加です。

米国では、アマゾンが電子端末機器のキンドルを、販促ツールとして安く顧客に提供し、電子書籍事業の市場拡大と顧客獲得を行っています。

ネットという社会インフラは整っていますので、キンドルをネット通販の出口となるインフラとして位置づけて顧客を囲い込む、一種の「プラットフォームをおさえる事業モデル」です。

アップルが、iPhoneやiPadと、ネット通販の仕組みである、アップルストアで独自プラットフォームを作っているのと同じやり方です。

記事によると、ヤマダはアマゾンのやり方をベースに、MSのWindows8を搭載したタブレット型パソコンをPBで安く出して顧客を囲い込むとのこと。

ヤマダは、アマゾンと異なる点は全国に実店舗を持っていますので、顧客は店舗で商品をみたり、店員に説明を受けたりすることができます。

量販店の実店舗売り上げは、記事にありますように落ちていますので、成長しているネット通販
市場での販路開拓を実店舗を持つ強みを生かして行なうとするものです。

今後、ヨドバシやビックカメラなどの他の大手量販店もネット通販をより積極的に活用してくるとみており、激しい生存競争が行なわれるとみます。

また、各家電メーカーも独自にネット通販の仕組みを持っていますので、家電メーカーと量販店の競争もより一層厳しいものになります。

他の流通業界でも、例えば、スーパーマーケットのイトーヨーカドーは、ネット通販で大きな売り上げを確保しつつあり、実店舗との融合でさらに差別化を図ろうとしています。

米国では、アマゾンのネット通販事業が伸びており、家電量販店第2位だったサーキット・シティが2008年に倒産しました。。最大手のベストバイも11年12月~12年2月期決算で赤字に転落したとのこと。何れのケースも、アマゾンとの競争に負けたとみます。

米国の第2位だった書籍量販店が倒産したのと同じ状況です。

ヤマダは、アマゾンのネット通販がさらに伸びると、日本市場も米国と同じになるとみています。
そこで、上記のような対抗策を実行しようとしています。

国内のネット通販市場では、楽天の年間売り上げが1兆円になる勢いをみせています。ヤマダなどの量販店がネット通販を本格化させると、楽天やヤフーなどの既存企業との競争が激化します。

最終的には、ネット通販市場での勝ち組が流通市場の勝ち残り組になる可能性が高く、今後の展開が注目されます。

ネット通販は、国内だけでなく海外市場への展開もより一層活発化していくとみており、国内商品をより安く、且つ、大量に輸出するインフラの一つになる可能性があります。

当面の間、群雄割拠状態になるネット通販事業の展開を注意深く見守ります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

 

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