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日経記事;"出生率1・39、回復足踏み 雇用・育児環境に不安"考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です、

6月6日付の日経新聞に、『出生率1・39、回復足踏み 雇用・育児環境に不安』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『厚生労働省は5日、2011年の合計特殊出生率が前年と同じ1.39だったと発表した。若者の雇用が悪化し、結婚しにくくなったうえ、保育所不足など子育ての環境が整っていないためだ。

30代後半の団塊ジュニア(1971~74年生まれ)の出産が峠を越し、このままだと日本の人口は長期的な減少傾向となる。少子化対策の練り直しが急務となっている。

生まれた子どもの数は前年比2万1千人減の約105万人となり、戦後最少だった05年の約106万人を下回った。出生率は過去最低だった05年を上回ったが、15~49歳の女性人口は05年当時より減ったため、生まれた子どもの数は減った。

婚姻数は前年と比べ3万8315組減り、戦後最少の66万1899組だった。結婚が遅れる晩婚化も続いている。11年の平均初婚年齢は夫が30.7歳、妻が29歳となり、それぞれ前年比で0.2歳上がった。第1子を産んだ時の母親の平均年齢は30.1歳となり、初めて30歳を超えた。

10年まで改善していた出生率が11年に横ばいになったのは、30代後半の女性の出産の伸びが小さかったことと、20代の女性が産む子どもの数が大幅に減ったためだ。出生数の減少の半分以上は20代が産んだ子どもの数で、減少数は前年の2倍になった。

若年層の雇用環境が悪化し、将来への不安が大きいことが背景にある。15~24歳の完全失業率は11年に8.2%と5年前(8.0%)より悪化。非正規社員の割合は5割に達した。

非正規で働く20~24歳の賃金は11年に16万4千円と06年の18万1千円より減った。「仕事や賃金が不安定なため結婚・出産をためらう若者が多い」と厚労省は見ている。

第一生命経済研究所の松田茂樹主席研究員は「若い非正規社員のスキルアップを図り、収入の高い正社員に転換する道を広げていく政策が必要だ」と指摘する。

保育サービスの不足も出産をためらう一因だ。保育所は昨年4月時点で2万3千カ所と5年前と比べ5%増えたものの、全国の待機児童数は約2万5千人で高止まり。最初から預けることを諦める人も含めると待機児童は100万人に上るともいわれる。

ベネッセ次世代育成研究所によると、保育所に申し込んだ母親の6割は預け先が決まらずに就職を断念している。

「保育所の整備などに加え、育児休業中の社員への対応など子育てが不利にならない雇用慣行へと見直す必要がある」と日本総合研究所の西沢和彦主任研究員は指摘する。』

日本の人口減少は、2005年以降始まったと言われています。日本や世界の人口統計を調査している「国立社会保障・人口問題研究所」は、2012年1月20日に、『日本の将来推計人口(平成24年1月推計)』のタイトルで発表を行いました。

この発表内容の要点は以下のようになります。

1.今後わが国では人口減少が進み、平成72(2060)年の推計人口は8,674万人
2.人口高齢化が進行し、平成72(2060)年の65歳以上人口割合は39.9%
3.長期仮定、合計特殊出生率は1.35、平均寿命は男性84.19年、女性90.93年

平成22(2010)年国勢調査による日本の人口は、1億2,806万人でした。人口減少が継続すると、平成42(2030)年に1億1,662万人となり、平成60(2048)年には1億人をを割って9,913万人となると推計されています。

この人口推移の前提の一つとして、長期仮定、合計特殊出生率は1.35とされています。本日の記事によると、2011年の合計特殊出生率が前年と同じ1.39だったとのこと。

1.39の出生率は、長期仮定の1.35をやや上回っていますが、ほとんど同じ数字です。このまま出生率が向上しないと日本の人口は減少し続けます。

毎年、15万人から20万人の人口が減ることになります。人口はその国の経済規模を図るバロメーターの一つです。人口減少は、国内経済の不活発化を意味します。

人口が減り市場が縮小しますと、国内企業、特に中小企業にとってはより厳しい事業環境になります。

もちろん、差別化・差異化できる技術・ノウハウを持っている中小企業は、国内や海外のニッチ市場で勝ち残ることができますが、全ての企業はそうならないのが実情です。

日本の雇用を支えているのは中小企業です。中小企業庁が発行しています「中小企業白書」をみますと、国内ではここ20年以上中小企業の廃業が、起業を上回る状態が続いています。

人口減から国内市場の縮小が進みますと、ますます中小企業の廃業が増えて、就業人口が減少する事態が加速します。

記事によると、出生率低下の要因の一つに、経済的な不安があります。

内閣府の調査によると、20~39歳の未婚男女の約9割が結婚したいと考えているが、その半数以上が経済的な不安を抱いている。20~49歳の男女に、希望する数の子供を持たない理由を聞いた別の調査でも、「お金がかかりすぎる」が最多だったとのこと。

雇用の場が減少すると、経済的な不安定さが増しますので、ますます結婚しない、或いは子供を持たないケースが増えます。

また、出産後、女性が仕事を継続する時の支援策や社会インフラも十分ではありません。保育所の不足や、出産後の女性が働きにくい土壌を持つ企業が多く存在するとされています。

政府、企業及び我々一般人は、人口減少の問題にもっと真剣に取り組み、解決するための努力と行動を起こす必要があります。

人口減少が続くと、社会全体が不活性化しますので、同日付の日経記事にあります、『年金や医療など社会保障制度の土台は根底から揺らぐ。若い世代が安心して家庭を持ち、出産に踏み切れる施策を早急に打ち出さなければ、日本の将来は危うい。』との認識に同意します。

今の日本では、インターネット環境が整備されていますので、クラウドなどの活用により在宅勤務も可能になっています。

各企業は、男性社員も育児に協力できるように、在宅勤務の割合をもっと増やすなどの支援策を強化する必要があります。

政府は、保育所の増設、子供を持つ家庭の税金の大幅な負担軽減、教育資金の援助などを積極的に行って若い世代を支援することも重要です。人口減少に苦しんだ北欧やフランスなどの施策も参考になります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

 

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