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非上場株式を相続して会社に譲渡した場合のみなし配当課税

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【相続税質疑応答編-21 非上場株式を相続して会社に譲渡した場合のみなし配当課税について 】

<事例>
 今回は、国税庁HPより東京国税局での実際にあった相談事例を
紹介いたします。

詳細については下記URLより国税庁HPでご確認ください
http://www.nta.go.jp/tokyo/shiraberu/bunshokaito/joto-sanrin/120417/index.htm
今回はその概要を解説いたします

具体的な事案は、以下の通りです

『甲は、非上場会社であるA社の株式20,000株を所有していたところ、平成22年○月14日に
母が死亡し、母が所有していたA社株式40,000株のうち13,333株を相続により取得したため、
現在は33,333株を所有しています。
 甲は、その所有するA社株式のうち3,600株を、母の相続に係る相続税の申告書の提出期限
の翌日以後3年を経過する日までの間に、譲渡時の時価でA社へ譲渡する予定です。

 なお、母の相続に係る相続税の申告において、甲には納付すべき税額が生じています。
このように、甲が、その所有するA社株式のうち3,600株を譲渡した場合には、
本件譲渡予定株式の全てが母から相続により取得したものからなるものとして、
租税特別措置法第9条の7《相続財産に係る株式をその発行した非上場会社に譲渡した場合
のみなし配当課税の特例》第1項に規定する特例の適用があると解してよろしいかお伺いいたします。』

以上が国税庁で紹介されている実際の事案です

<解説>

今回の事案をさらに簡単に解説すると

まず上記の事案が仮に相続による取得ではない場合の課税関係を確認しておく必要があります。
上記3600株が相続により取得した株式ではない場合には、A社に売却した1株当たりの売買金額が
A社の1株当たりの資本金等を上回る金額には、みなし配当課税が適用されます。

配当金に対する課税と同じ扱いになりますので、甲さんのその他の給与所得等と合算されて
所得税が課税されます。 その場合甲さんの所得に応じて税率も高い税率が課税されますので
最高で40%の税率で課税されます

しかし、今回のように相続により取得した非上場株式を株式の発行会社であるA社へ売却するのは
多くの場合納税資金の資金調達の必要がある場合が多いと考えられます。

そのような場合にまで最高税率を課税するのは適切な課税ではないので
今回の事例のような場合、みなし配当課税の適用をせずに通常の譲渡所得として課税される
という特例があります。つまり最高で15%の所得税率となるので25%も税率が下がることになります。

≪根拠条文:租税特別措置法9-7≫

(詳細な解説は、下記の国税庁HPでご確認ください
   http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1477.htm
 
ただし、この特例にも一つだけ問題があります。
今回の具体的事案でも問題になっていますがもともと20,000株所有してた甲さんが相続により
13,333株を取得して、その後3,600株を売却した場合に売却した3600株が、当初より甲さんが
所有してた20,000株からの売却からなのかあるいは相続により取得した13,333株からの売却なのか、
明らかではないために、特例の適用が可能かどうか判断できないという問題です。

そこで今回の東京国税局の回答では、甲さんの3600株の売却は相続により取得した
13,333株からの売却であるとみなして、特例の適用を認めるという判断でした。

その根拠は、措置法通達39-20です。

内容は以下の通りです。相続により取得した財産を譲渡する場合に、相続税の一部が
財産を譲渡する際の経費の一部として認められるという規定です。

その規定の中で今回のように、すでに所有している株式から譲渡したのか、相続により
新たに取得した株式から譲渡したのかが、明らかでない場合には相続により取得した株式から
優先的に譲渡したとみなす規定が明らかになっているからです。

そのため、みなし配当課税を適用しないというぞ脆特別措置法9-7についても
相続により取得した株式から優先的に譲渡したとみなされます。
 
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