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日経記事;"いすゞ,ミャンマー進出 日野・三菱ふそうも検討"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

5月30日付の日経新聞に、『いすゞ、ミャンマー進出 日野・三菱ふそうも検討 トラック生産、製造業集積に弾み』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。
 
『いすゞ自動車はミャンマーでトラックの生産を始める。最大都市のヤンゴンで今年度中にも組み立て工場を取得する。

民主化が進むミャンマーでは将来の経済成長を見込んで日野自動車や三菱ふそうトラック・バスも現地生産の検討に入り、欧米・韓国勢に先駆けようとしている。素材や部品産業への波及効果が大きい自動車メーカーの進出は、日本の製造業の集積が進むきっかけになりそうだ。

いすゞは政府系企業のファーストオートモーティブの株式の約6割を取得、同社がヤンゴンに持つ工場で小型トラックやピックアップトラックを生産する。

ミャンマー政府が民主化路線に転じて以降、日本の自動車大手が現地生産を始めるのは初めて。ミャンマーへの進出を表明する日本企業はこれまでコンビニなど流通企業が中心だった。

投資額は数億円とみられ、まず年1千台規模で生産を始める。部品は同社のアジア最大の生産拠点があるタイから運ぶ。販売状況に合わせ生産設備を増強、将来は数万台規模を目指す。修理や点検などアフターサービスの拠点整備も進める。

いすゞは1999年に軍事政権下のミャンマーでトラックの生産を始めたが、2000年代初めに欧米が経済制裁に動いたのを受けて休止した。現地生産の再開で輸送費や関税コストを抑えられるほか、ミャンマー政府による自動車の輸入制限規制も回避できる。

自動車ではスズキも98年にミャンマーで合弁会社を設立。08年度には二輪車を約3千台、四輪車を約1千台つくったが10年末に生産を休止した。同社はその後も駐在員を常駐させており生産再開の検討に入っている。

トラック大手の日野自動車や三菱ふそうトラック・バスのほか、部品メーカーではトヨタ紡織、車載機器を生産するパイオニアもミャンマー進出の検討を始めた。

ミャンマーの人口は約6200万人でタイとほぼ同じ。自動車の保有台数は約230万台で流通しているのは中古車がほとんどだが、潜在的な新車販売需要はタイと同じ80万台規模といわれる。

特に資材運搬に使うトラックは経済発展に連動したインフラ整備で需要が拡大する可能性が高く、海外勢ではすでにインドのタタ自動車が現地生産をしている。

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、ミャンマー(ヤンゴン)の一般的な工場労働者の月給(11年度)は68ドル(約5400円)。自動車メーカーが集積するタイや中国の4分の1以下にとどまる。

中国やタイでは人件費上昇が続くとみられ、将来はミャンマーがアジアへの輸出拠点になるとの期待もある。

ミャンマー国会も産業振興や雇用などへの波及効果が大きい自動車産業を誘致するため、免税措置などで国外からの投資を優遇する法改正を実施する方向。電力供給に不安がある点もソー・テイン工業相が石炭火力発電所の新設を表明し、環境が改善しつつある。』


何回か、本ブログ・コラムにて、国内企業がより安い労働力を求めて、国内や中国から工場を新・新興国に移動させていることを書きました。

新・新興国とは、新興国の次に経済発展するとみられている国々を意味します。明確な定義はないようですが、新聞記事からは、インドネシア、ベトナム、バングラデシュ、ミャンマーなどのアジアを中心とした国々を指しているようです。

新・新興国の中で、今後の生産拠点の候補として期待されているのが、バングラデシュとミャンマーです。

バングラデシュの労働者の平均賃金は、中国の1/3程度と言われており、記事の中にある中国・広州の月平均賃金352ドルと比較すると、117ドルになります。

この安い労働力を求めて、労働集約型の産業;繊維や軽工業などの工場が、国内や中国などから移ってきています。

繊維や軽工業の集積がバングラデシュで進みこのままますと、労働者の所得が増えて、国全体の経済規模も大きくなり、工場としてだけでなく、約1.5億人の人口を持つ巨大消費市場としての魅力も出てきます。

このような工場立地国から大消費市場への変貌・発展は、すでにタイや中国にて証明されています。また、現在、インドネシア、インドなどの国々も同じ変化を歩んでいます。

ミャンマーは長く続いた軍事政権が交代し、民主化のプロセスを進めています。これは、軍事政権下で、中国を除く主要国が経済援助や貿易・投資などの経済活動を停止したため、経済運営に行き詰まり、政権交替で民主化の方向に舵を切ったことによります。

欧米及び日本は、この民主化の動きに合わせて、経済援助や投資などの経済活動を再開しました。
ミャンマーは、この新経済政策が失敗しない限り、民主化の歩みを交代させないだろうというのが、欧米日の見方です。

この環境下、本日の記事は、いすゞ自動車がミャンマーのヤンゴンでトラック生産の事業を開始すると報じています。日野や三菱ふそうも検討中とのこと。

これらの動きが実現しますと、ミャンマーはタイと同じ道を歩むことになります。タイには多くの国内自動車メーカーが工場進出し、現在、国内自動車産業を支える重要な位置を占めています。

ただ、タイでも労働者の賃金は上がっており、記事によると首都のバンコクでは、月平均賃金は286ドルとのこと。上記中国・広州の352ドルの8割強となっています。

自動車メーカーは、ミャンマーをタイに次ぐ海外製造拠点として位置づけたようです。ミャンマーの月平均賃金は、68ドルで、タイの2割強の安さが魅力です。

スズキも四輪車の生産再開を検討中であり、パイオニア、トヨタ紡織、フォスター電機なども自動車関連製品や部品の生産を検討しているとのこと。

ミャンマーの人口は、約6200万人でタイとほぼ同じであり、自動車産業の育成・発展がが進むと、バングラデシュと同じように、将来は大きな市場として見込めます。

バングラデシュとミャンマーは、まだ社会インフラが整備されていません。政府の援助・支援の強化により、社会・環境インフラ構築に貢献しながら、両国との関係を強化しつつ民間が投資を加速することが大事です。

今後の発展が楽しみな両国です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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