不動産業者も見落とす、物件購入の落とし穴‐【6】 - 不動産売買全般 - 専門家プロファイル

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不動産業者も見落とす、物件購入の落とし穴‐【6】

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久々の「不動産業者も見落とす落とし穴」シリーズです。

 

ただ今回は、見落とすというより不動産業者でも調査項目として

挙げられていないポイントについてお話したいと思います。

 


通常、不動産売買が行われる際は、仲介業者である不動産業者が物件の調査・説明し、

契約書や重要事項説明書を作成して取り交わされます。

 

その調査や書面の記載内容には、宅建業法に定められた必要最低限の内容であることが多いです。

特に、今回のテーマである「昔の地目」については、最近問題になりがちなゴミ置場に関することや、

近年ヒートアイランド現象などで起こりやすいと言われる水害などと違い、例えば明治時代の地目の調査や、

その結果がどうであったかまでは、ほとんどの場合触れられていないポイントです。

 

では、昔の地目にはどのようなものがあるのでしょうか?

多くは畑や山林、宅地といった特段気にならないものです。

しかし稀に墓地、火葬場、監獄などの、肩が重くなりそうなものもあります。

かなり昔だし気にならないということなら問題ありませんが、気味が悪いと感じる方の方が多いのではないでしょうか。

 


宅建業者にとっては、調査の結果、とんでもない地目であることが判明すれば売買がこわれる可能性もあるし、

知って言わなければ問題を問われるおそれがあるので、調査自体行わない項目であったり、

明治・大正・昭和初期の地目など調査手段すら知らないというのが大方です。


しかし当社では、宅建業法で説明が定められている「重要事項説明書」「売買契約書」とは別に、

「重要事項説明書」などでは説明しないことを『物件調査報告書』として作成し、同時に説明しています。

その『物件調査報告書』の添付資料には、明治・大正・昭和初期の地目が確認できる書類を取得し、

添付・説明しています。

 


それが『旧土地台帳』です。 ※画像1参照。

 


法務局で取得できますので、謄本や公図などの契約に欠かせない書類を取得する際、

一緒にもらうと良いでしょう。また、無料で頂けるものなので費用負担もありません。

 

見方としては、いつ頃の情報であるのかが下の方の段に、明治・大正・昭和初期あたりの時期で記載がされています。

 

地目は一番上の段に記載されているので、そこに気になる内容の記載がないかを確認します。

 

 

画像2の『旧土地台帳』は地目が『墓地』となっています。 ※画像2参照。

 

 

 


ほとんどの場合は、特に気になるものは出てきません。

今までの当社での調査で言うと、100~200に1件程度の確率です。

しかも昔だし気にならないという方には、そもそも問題ですらありません。

 

今は調査も説明義務も商慣習も、こういった調査や説明を行っているところも少ないですし、

買主側から質問を受けること自体も無い為、これが分かったからと言って価格交渉や

相場より安くしないと売れない要因にはなりづらいですが、将来的に売却や賃貸を考えた時、

もしそういった調査をする不動産業者が増えていたら売却や賃貸のマイナス要因になる可能性はあります。

 

まだまだマイナーな調査や資料ではあるので、対応している・対応できる不動産業者ばかりではないかもしれませんが、

一生に一度の買い物に昔の地目が気になるという方は、是非参考してみてください。

 

 

万が一、「墓地」などの気になる地目が出てきた際の、その後の追加確認ポイントは

不動産業者も見落とす、物件購入の落とし穴‐【7】』でご紹介したいと思います。

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