- 鈴木 将樹
- 英語総合即戦学校
- 英語講師
対象:英語
文法を勉強しないと英文は作れない、と言うと、「でもアメリカ人は英語の文法なんか学校で勉強しないけど話せるじゃないか」と思う人がいるかもしれません。
我々も日本語の文法は勉強していませんが、日本語を話せますよね。
これもあまり学習者には認知されていないことですが、そもそも第一言語と第二言語では学習の仕方が違うのです。第一言語というのはいわゆる母国語ですね、我々にとっては日本語、アメリカ人にとっては英語です。
この母国語というのは、小さいうちから膨大な量のその言語に触れることによって「体験的に」習得するものです。たとえば「おはよう」と母親に毎日言われていると「どうも、毎朝この言葉を言われるな」「悪い意味ではなさそうだ」「返事をいう人もおはようと言っているな」と何回も聞くうちに少しずつ「おはよう」を理解していくわけです。「体験的」な学習というのはこのように何回も何回もその言葉に触れて、刷り込まれていくものです。
それでは、英語も同じように、とにかくわけがわからなくても使い続ければ、話せるようになるのでは、と思って英会話スクールに行って、外人と話すレッスンを受けている人も多いのだろうと思います。
ただ、この「体験的」に学習するためには、とにかく膨大な量の英語に触れないといけません。週1回、もしくは2回、1時間程度英語に触れるだけでは、まったく時間が足りません。たとえば、英語圏で生活している人なら、起きている間を考えると16時間は英語に触れているでしょう。これを1ヶ月にすると480時間ですね。この時間に追いつくためには英会話スクールの授業480回分、週1回の人なら、10年でようやく同じ量の英語に触れていることになります。
第一言語のように体験的に習得するのが無理なのは、明らかかと思います。
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