その1・・・保険料だけで選ぶ
よく保険料から注文し、営業の方がその保険料で提案書を持ってくると加入してしまう人がいます。または、月2000円だからと共済に加入する方もいます。保険は確率で出来ています。よって、保険料だけで考えると失敗します。営業の方はあなたの望む保険料にならない場合にはあなたに気付かれないように保険会社の支払う確率を落として持ってきます。また、共済はケガの時の保障が主で病気時の保障が少ないのはご存知ですか。その上65歳以降は保障が減っていくのをご存知ですか。まずはベストな内容の保険を考えましょう。そして、最後に保険料を考え、保険料が高いようであれば、その時に何を妥協するべきなのかを考えましょう。
その2・・・お金が戻ってくるのが良い
よく掛け捨ては嫌だ。お金が戻ってくるのがいいといわれる方がいますが、本当に貯蓄タイプの保険のほうがいいのでしょうか。保険で貯蓄タイプのほとんどは固定金利の商品です。しかも長期間の固定金利。そうすると今のように金利の低い時代は、インフレリスクを伴います。インフレリスクとは物価上昇リスクです。20年後、30年後の物価はどうなっているでしょうか。同じ100万円でも物価が上昇すると購入できるものが少なくなります。そのリスクです。また、健康祝い金付や生存給付金付といわれる保険は3年ごとなど途中にお金がもらえます。特に女性向けの保険に多いのですが、これはその分保険料が高くなっており、今のような低金利時代は高くなった保険料分が戻ってくるだけです。得のような錯覚に陥りますが、得ではありません。今のような低金利時代は、保険は保険、貯蓄は貯蓄で分けたほうがいいでしょう(変額保険・外貨建保険は除く)。
その3・・・子供が生まれたら学資保険
子供が生まれたら学資保険に入らなければと何かの宗教みたいに考えている方がいます。または、祖父母が金利の高い時に学資保険に加入し良い思いをした経験から子供に薦めるケースが多いのですが、学資保険は長期の固定金利の商品です。教育費だけは景気が悪くても毎年上昇しているので、インフレリスクがより高くなります。そうは言っても、契約者(主にご主人)が亡くなった場合には保険料の払込免除になる保険が付いているので仕方がないと思っている人がいるかもしれません。しかし、ご主人はご主人で死亡時のことを考え、死亡保険に加入しているのではないでしょうか。そうすると二重に保険に加入していることになり、余計な保険料を支払うことになります。よって、貯蓄として考えたときに、学資保険での運用でいいのかどうかをよく検討したほうが良いでしょう。
このコラムの執筆専門家
- 辻畑 憲男
- (東京都 / ファイナンシャルプランナー)
- 株式会社FPソリューション
住宅と保険。自らの経験を活かしたライフプランをご提案します
「豊かに楽しく暮らす」をテーマに、夢、ライフプランを考えながら、お金のみならず人生全般の応援をしていきたいと考えています。一生に一度の人生です。常に楽しく暮らして行きたいものですね。そんなことを考えながら皆様とお付き合いしていきます。
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