日経記事;"企業収益 復活への条件 買収と撤退、採算を向上"考察 - 事業・企業再生戦略 - 専門家プロファイル

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日経記事;"企業収益 復活への条件 買収と撤退、採算を向上"考察

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経営戦略 集中と選択;事業撤退

皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

5月23日付の日経新聞に、『(企業収益 復活への条件)(上)さらば体力勝負 買収と撤退、採算を向上』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『欧州不安で再び円高が進み、企業収益のV字回復シナリオに不透明感が漂い始めた。企業は一段の円高対策を急ぐ。

しかし、様変わりしたのは為替水準だけではない。アジア勢の台頭による競争環境の激変にどう向き合うかも問われている。

分散に危機感

三菱重工業が4月から「事業仕分け」に乗り出した。エアコンから船舶、航空機まで64の事業を、成長段階に応じ「幼年期」「壮年期」「熟年期」に分類。資金などの配分に差を付ける。

背中を押したのは国際競争だ。造船などでコストが低い韓国・中国勢が台頭。低採算が常態化した。「熟年事業」が足を引っ張り全体の利益率も低迷。

電力向けなど安定した需要でコングロマリット(複合企業)を維持してきた同社が「経営資源を分散していては勝ち残れない」(宮永俊一副社長)と危機感を強める。

2012年3月期に上場企業の経常利益は12%減った。東日本大震災やタイ洪水が響いたが、底流で進んだのは日本企業の国際競争力の揺らぎだった。

多少品質が良いくらいではコスト競争力の差を埋められない――。巨額の赤字を計上した家電大手の「デジタル敗戦」が示したのはそんな現実だ。22%増益になる今期。「勝てない事業」を厳しく見極め、見切る動きが加速する。

前期比4倍と利益の急回復を見込むTDK。増益の土台になるのはコンデンサーの国内生産集約だ。材料の微細化や微妙な配合など「強みはあると思っていた」(首脳)分野だが、後発のアジア勢との価格競争で赤字から脱却できなかった。

アジア勢との戦いはどこかが倒れるまで続く消耗戦。一方、株主のために利益率を重視する米欧勢が得意の分野での戦いは利益を出しやすい。こんな見立てを口にする経営者が目に付く。日本の上場製造業の売上高営業利益率は前期4%。アジア勢との競合が多く、米欧企業に比べて低い。

広がるのは体力勝負をやめ、アジア勢がついてこられない分野に競争の場を移す動きだ。先進企業は買収攻勢で事業ポートフォリオ(資産構成)見直しを一気に進める。

00年以降約30件、6000億円超の買収をした富士フイルムホールディングスはその半分近くを医薬品や検査機器など医療関連が占めた。競合は米欧企業が中心。今後も年500億~1000億円を投じ買収を加速する。

中東や中国で巨大コンビナートの新設が相次ぎエチレンなど石油化学製品で日本勢が劣勢に立たされる化学業界。三菱ケミカルホールディングスがM&Aで医薬品や高機能樹脂を拡大中だ。

無人生産で先行

アジアに負けない製品群に集中できている企業はさらに先を行く。カメラなどで高いブランド力を誇るキヤノン。営業利益率の目標は「15年12月期に20%以上」と電機・精密企業で突出する。

現在も11%と利益率は高いが、これを生産無人化など独自の生産技術でもう一段引き上げる。高度な製品に高度な生産技術が組み合わされば、生産を海外に移す必要もない。

A・T・カーニーの梅沢高明・日本代表は「世界で勝ち残るには自社の戦略的な立ち位置を明確にし、そこを徹底的に磨く必要がある」と指摘する。欧州不安で不透明感を増す世界経済。逆風に打ち勝つ強さを持たない企業は振り落とされる。』

本日の記事は、アジア企業との競争に直面する国内企業の経営のやり方について書いています。

国内企業は、かって欧米企業、特に米国企業が国内企業との競争で、収益悪化した時の対応の仕方を学ぶ必要があります。

今の国内企業が直面している収益悪化の課題は、30年~40年前位の米国企業が、国内製造業に押されて敗退していった構図と全く同じです。

国内企業との競争の結果、多くの米国企業は、例えば、家電製品業から撤退したり事業売却を行いました。環境変化に耐えられなかった企業は倒産しました。家電を含む米国電機の大手名門企業数社が、国内企業との競争に負けて市場から姿を消しました。

今の液晶テレビに代表される汎用化した製品分野では、アジア勢の安値攻勢にさらされ採算はとれません。パソコン、スマホなどのデジタル製品は、しょうしょう極論を言いますと、部品やソフトウエアなどを調達できれば誰でも作れます。

その様な製品群では価格勝負となり、最後に勝ち残った企業が残存者利益を得ます。アジア勢の得意分野です。

上記記事は、そんな体力勝負の市場や業界から、体力のあるうちに撤退して新規成長分野に経営の軸足を移すやり方について書いています。

三菱重工の「事業仕分け」は、各事業分野を誕生から少年、青年、壮年、熟年の4つのライフに分けて分類し、シェアや収益性、市場成長率、他社との競合などの尺度で自社事業の状態を客観的に判断・分類するやり方です。

この方法は、私が中小企業の集中と選択や、新規事業立上などの支援を行う時に使う手法と同じです。

中小企業の場合、中堅や大手のような経営体力がありませんので、収益悪化が続くとたちまち倒産するリスクがあります。

自社の強みを最大化し、競合他社や中堅などが入ってこない市場でオンリーワン、或いはナンバーワン企業になるのが、勝ち残るための施策の一つです。

たとえその市場がニッチ(小さく)でも、お山の大将になれればその市場がある限り、事業を継続し、収益をあげることができます。

そのような中小企業勝ち残り策と同じことを大手が始めています。大手といえども、得意分野に集中し専門性をあげてオンリーワンを確保できないと勝ち残れなくなっているためです。

選択と集中を行う場合に重要なことの一つが、全ての判断を客観的な数値をベースに行うことです。

上記三菱重工の「事業仕分け」がヒントになります。各段階で自社事業の状況を客観的な数字で評価して、強み弱みを分析して対応策を決めます。

客観的な数字の事例として、記事に国内企業のシャアが出ています。本記事にそのコピーを抜粋して表示しました。

ポイントは、当該対応をは明確に、且つ、短期間に決めて実行することが重要です。
このやり方は、中小企業と全く同じです。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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