- 人見 隆之
- ISOマネジメント研究所 所長
- ISOコンサルタント
対象:ISO・規格認証
- 人見 隆之
- (ISOコンサルタント)
- 人見 隆之
- (ISOコンサルタント)
環境対策というと何を思い浮かべるでしょうか?
ISO14001をやるからには、何か特別なことをしなければ、
と思っている人もいるようですが、
多くの人は、環境対策というと、
紙使用の削減、廃棄物の削減、電気使用の削減など、
削減する活動を思い浮かべるようです。
実は、ISO14001の規格では、
何かを削減しなければいけないという要求事項はありませんし、
一般の会社がやっていないような何か特別なことを
やらなければいけないという要求事項もありません。
つまり、どんな環境対策を行うかは、
会社で決めていいということになっています。
ですので、
削減するということは、考えずに、
例えば、「増やす活動」をするという環境対策
でもかまわないのです。
具体的に考えてみると、
環境に配慮した製品・サービスの販売を増やす、
社員の意識を高める環境教育の回数を増やす、
作業の効率化をもっと進める、などです。
ただ、環境対策を行う際の考え方として、
場当たり的に対策を決めるのではなく、
これには、まず、自社の著しい環境側面を特定することが
必要です。(これは、ISO14001の規格要求事項)
著しい環境側面とは、
簡単にいうと、自社の重要な環境課題をいいます。
この自社の重要な環境課題は、
自社で持っている設備や機械、会社の立地や扱う製品・サービス、
作業方法、適用を受ける環境法令などによって決まってきます。
さらに、ここが大事なのですが、
この重要な環境課題とは、環境にとって有害な影響を与えるもの
だけでなく、有益な影響を与えるもの(環境にとってプラスなもの)
も入れて考えることです。
ここが、「増やす活動」につながるものです。
もちろん、
紙・ゴミ・電気を減らすという環境対策、これ自体は
悪いものではありませんが、これだけの活動だと、
3年もやれば、行き着くところに落ちつき
マンネリ化してしまうというのが実際です。
「増やす活動」をいかに行っていくか、
これは、ISO14001の活動に限らず、環境対策を行う企業は
考えるべきことだと思います。
ISOマネジメント研究所
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