ロデヴを求めて モンペリエ郊外のパン屋さん - パン・天然酵母 - 専門家プロファイル

塚本 有紀
フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
大阪府
料理講師

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閲覧数順 2024年04月16日更新

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ロデヴを求めて モンペリエ郊外のパン屋さん

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パン

(続き)
モンペリエ郊外のパン屋さんを何軒か。


パン・パイヤス pain paillasse



ところで、この辺りのパン屋さんの外観がとても気になります。
パリにあるいわゆるパン屋さんの構えでもなく、ましてやパリの先端のお店のようでなく、地方にある素朴ないかにものパン屋さんでもなく・・・・。
みんなてんでばらばら。なんか変わってる・・。


ミヤス millas

もともとはトウモロコシの粉を煮て作ったラングドック地方(このあたり)の地方菓子です。
これは今風に小麦粉かもしれません。中身はフランのよう。
一口齧ると、ぶわんとオレンジ花水の香りが!! ものすごく残ります(私はちょっと弱いのです)。

フアス fouace

フアスは多くはブリオッシュ生地で作るもので、フランスでもとても古いお菓子の一つ。
がっしり目ですが、おいしいものでした。やっぱり花水の香りが! さっきよりずいぶん上品に香ります。
南フランスによくみられます。

ムーナ mounas

もう少しがっしりした感じ。やっぱり花水

オレイエット oreillette

シュクレ生地を揚げたもので、ここラングドック地方のカーニヴァル用のお菓子です。
少し甘みがあります。オレイユoreilleはフランス語で「耳」、オレイエットoreilletteは「耳あて」といった意味です。


フガス fougasse

南フランスのパンで、オリーヴ油を加えて作るパンです。葉っぱのような模様が特徴的です。


ティエル tielles

中にいかのトマト煮込みが入っています。なんだか懐かしいような、なじみのあるような味!
「セートSeteのスペシャリテです」
セートはモンペリエから少し南西に行った海沿いの美しい町です。避暑地のようで、バカンス客の多いところ。
セートと聞いて、なんだか記憶の奥底にある味が蘇ってきました。ティエルはかなりローカルな食べ物のようで日本の辞書などには出てきませんが、そういえば昔セートで食べたことがあったはず! そのときのアルバムを繰ってみて、可笑しくなってしまいました。
「懐かしい味!」と。

フローヌ flaune

フローヌはフレッシュチーズや生クリーム、卵で作る、ラングドッグからオーヴェルニュあたりのタルトです。
初めて食べました!
これは「羊乳による」という但し書きがついています。優しい羊乳味のアパレイユが流してあります。
でもまた花水の香り! もういいよ、なくてもいいのに・・・です。
しかしこの辺りのお菓子にオレンジ花水はつきものなのです。

地方菓子がいっぱいで、これまたうれしくなってしまうパン屋さん巡りです。

全部の写真はこちらへどうぞ。

http://ameblo.jp/yukitsukamoto/entry-11253506328.html
(続く)

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