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日経記事;"『(上)新興国へ安く早く VW、1億台時代に先手"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル。ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

5月11日付の日経新聞に、『(上)新興国へ安く早く VW、1億台時代に先手』のタイトルで維持が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。
 
『クルマの開発や生産方法ががらりと変わってきた。需要拡大のけん引役が新興国に移り、従来の技術やコスト改善策では求められるクルマづくりが難しくなった。自動車メーカーの競争の構図にも大きな変化が迫る。

日本の自動車大手の関係者が今春、ドイツの空港に降り立った。向かった先はフォルクスワーゲン(VW)の本社があるウォルフスブルク。同社で進むクルマの生産革命を目の当たりにした。

VWは数年前、「モジュール」と呼ばれる共通部品の固まりをあらかじめ開発し、それらの組み合わせで用途や地域に合うクルマをつくる方法を生産ラインに導入した。

現在、自動車産業で一般的なのはプラットホーム(車台)式と呼ばれる手法だ。“プラモデル”の組み立てに似ており、底板を土台にエンジンなど3万点に及ぶ部品を一つ一つ組み付けていく。

一方、モジュール式は“積み木”だ。底板はなく、種類を絞り込んだモジュールで様々なクルマに仕上げる。約7割もの部品を共通化するため、クルマの開発期間を短縮することができる。

成果は大きい。VWは2011年、欧州債務危機の中で新車販売を827万台と10年より15%伸ばし、トヨタ自動車を抜いて世界2位に躍り出た。純利益も154億900万ユーロと10年の2.3倍に達した。

同社は今後、自社のほか傘下に持つ6つのブランドでモジュール式を取り入れ、開発費を今までより2割減らすという。生産面でも様々な車種を同じラインでつくれるようになり、「販売規模も利益も両方を目指すことが可能になる」とマルティン・ヴィンターコーン社長は話す。

見直しを促したのは世界市場の急激な変化だ。現在、年間約7500万台の世界の自動車市場は20年にも1億台を超える。成長をけん引する新興国は全体の6割を超え、ばらばらなニーズと低コストをどう両立していくかで競争力が左右されるようになる。

そうした市場では、インドのタタ自動車や韓国の現代自動車などが勢いづき、米国の「ビッグスリー」も息を吹き返している。「コスト削減を積み重ねる従来のやり方ではもう勝てない」と話すのは日本車メーカー幹部だ。だからこそ、モジュール式で開発を早め、販売を好調に伸ばすVWに注目する。

トヨタは最近、同じプラットホームを使う車の部品を全世界で統一し品質強化と調達コストの圧縮を目指す設計改革に着手した。日産自動車はエンジン周辺部や前輪周辺部など4カ所の設計を可能な限り共通化し、開発費を従来比で27%削減する計画だ。長く先頭ランナーだった日本が、クルマづくりを一生懸命学び始めている。

ただ共通化を通じ部品の汎用化が進めばリスクも伴う。モジュール化は他の部門や取引先と膨大な調整をしながらつくり込む「擦り合わせ」と違い、「組み合わせ」でクルマをつくる。現場の頑張りにはさほど依存せず、どこで誰がつくっても同じになる可能性がある。

連想させるのは家電で起きたデジタル革命だ。日本の電機メーカーは家電がコモディティー(日用品)化していく中で、あっという間に国際競争力を失った。クルマのモジュール化はそれと似た衝撃をもたらさないか。

日産でモジュール化を手がける山口豪執行役員は「個々のモジュールをどう設計し、組み合わせるか。そこにマネのできないノウハウを詰めていく」と話す。

だが、同時に始まっているのは規模を追う戦いだ。VWはまだどのメーカーも超えていない世界販売1000万台を18年までに達成する目標を掲げる。日産は先週、仏ルノーとロシアの自動車大手買収を決め、やはり1000万台をにらむ。生産や開発を標準化しつつ販売の規模で相手を圧倒する、電機に似た戦いが進もうとしている。』


VWは、現在世界市場でナンバーワンの販売実績を持っています。売上を拡大している地域・市場は新興国です。

新興国で現地生産を進め、現地仕様に合った機能・性能・価格を持つ自動車を提供し、当該地域で人気を高めています。

米GMやフォードなどの米国勢も、中国やブラジルなどの新興国でVWと同じように、現地生産化を進めて売上拡大を図っています。

現地仕様といっても一言でまとめられるものではありません。新興国では、低所得層、中間所得層、高所得層の様々な所得水準を持つ人たちがいます。

従い、各企業のターゲット顧客層をどこにおくかで事業展開のやり方が変わってきます。一般的にはどの新興国でも中間所得層が成長してくると、市場が大きくなりますので、この所得層に焦点を絞った自動車を提供することになります。

中間所得層の経済水準には、各国でばらつきがあります。売れる販売価格が国ごとに異なります。同時に、各国で自動車に対して要求する機能や性能も違ってきます。。

VWなのな自動車メーカーは、これらの課題を解決し、どの新興国でも収益を上げられる事業モデルを構築しました。

これが記事の中にあります、「積み木」方式です。車を構成する主要部品を共通のモジュールとして構成し、新興国ごとに異なる自動車をモジュールの組み合わせで作っていきます。

このやり方の利点は、各モジュール自体が共通ですので世界市場での必要数量を合わせれば、量産効果により、大幅なコストダウンが可能になることです。

また、パソコンの生産のように各モジュールを組み上げて自動車を作りますので、工場の作業者に熟練した能力を要求する必要はありません。誰でも生産ラインでモジュールの組み上げが可能になり、労働者コスト;人件費は安くて済みます。

同時に製造時間も短縮できますので、市場に速く供給できることになります。

記事によりますと、日産自も同じようなモジュール化した生産方式を採用しており、「個々のモジュールをどう設計し、組み合わせるか。そこにマネのできないノウハウを詰めていく」としています。

トヨタも最近、同じプラットホームを使う車の部品を全世界で統一し品質強化と調達コストの圧縮を目指す設計改革に着手したと発表しています。

国内メーカーは、新興国でどう競合相手と戦っていくか新しい課題に挑戦しています。
今後の動きに注目します。

よろしくお願いいたします。

グローバル。ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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